ソロバン・キッド (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087444704

作品紹介・あらすじ

戦後すぐ、アメリカの最新式電気計算機と日本のソロバンとの計算対決が行われた。日本代表は逓信(ていしん)省の若者で……。史実に着想した物語。

感想・レビュー・書評

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  • 史実を基にされた話。
    戦後間もない東京で、米国の新型電算機と日本のそろばんの計算試合が開催される話。

    残念だった。

    中身が薄すぎた、

    実際のソロバン対決の描写は30ページしかなくさくさくっと終わる。
    260ページ中、半分近く幼少期のリスを飼う話や川泳ぎ対決などに割かれてどうでも良かった。

    実際にあったこの対決ならもっと壮大に上下巻になるくらいの作品にしてもらいたかった。
    海賊とよばれた男 みたいに。

    とにかく残念

  • 図書館の新刊から借り受けた。

    時代は主人公の少年が第二次世界大戦前夜とも言える時期から始まる。少年が住んでいたのは映画制作の村である調布。
    時代劇は京都現代劇は調布で作られていた。

    大人になった青年は戦後麻布の逓信省に配属される。
    GHQ主催の、「新しきもの古きもの」の戦いとして、アメリカの最新計算機VS日本のソロバンが、まるで見せ物のように三千人を入れた有楽町のホールで行われる。

    逓信省随一と言われる主人公はライバルで友人と二人で会場に。
    直属の無口な上司は「勝て」と、その上の次官は、「引き分けでもいいが負けろ」という。
    占領国のご機嫌伺いの勝負であった。

    が、実際は正々堂々と4勝1敗で決着がつく。

    そして実際のモデルとなった青年はのちに、カシオの計算機を発明するのだ。

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著者プロフィール

1964年大阪府生まれ。大阪教育大学卒。公務員を経て執筆活動に入る。2000年、『筋違い半介』で第68回小説現代新人賞を受賞、2011年『蛻』で第144回直木賞候補となる。作品は他に、『囲碁小町嫁入り七番勝負』『吉岡清三郎貸腕帳』『与太話浮気横槍』『やさぐれ』などがある。

「2016年 『蝶結び かわら版売り事件帖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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