マザリング 性別を超えて<他者>をケアする (集英社文庫)

  • 集英社 (2024年7月19日発売)
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本 ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784087446746

作品紹介・あらすじ

「母」を、解きほぐす。

社会的/政治的役割から「母」を解放し、手あかにまみれたその概念を捉えなおすために。
産後うつに陥った人、流産を経験した人、産まないと決めた人、養子を迎えた人など、社会で埋もれる「声なき声」に耳を傾けた、魂ほとばしる〈ルポルタージュ・エッセイ〉。


【刊行以来、各紙誌で絶賛の声、続々!】

こんなに密度の濃い、あるいは濃度の高い書きものを読んだことが、近ごろあっただろうか。その密度あるいは濃度が、読んだ後ずっと残って離れない。
――斎藤真理子氏(「すばる」2021年3月号書評)

語りきれないものを語りながら近づき、語りきれない可能性を知るからこそ伝えられることがある。手探りでどうにか進んで行こうとするこの試みを、この先も読んでいきたい。
――柴崎友香氏(「読売新聞」2021年3月21日書評)

「妊娠、出産、育児の場における女性の身体論の記録」を通じて、生命の誕生を資本主義社会の都合に合わせて効率的に処理しようとする姿勢の根本的な過ちを思い知らされる。
――田中俊之氏(「日本経済新聞」2021年2月20日書評)


【目次】
まえがき
第一章 言葉を失った私と、あなたへの私信
第二章 女たちの館の孤独
第三章 少女たちの変身
第四章 無縁としての女性たち
第五章 失われた子どもたち
第六章 母の彼岸性
第七章 脱コルセット
第八章 養子――たくさんの手のなかで
第九章 父から見たマザリング
第十章 虚無としての母
第十一章 私たちの母へ
あとがき
解説 ブレイディみかこ

【著者略歴】
中村佑子(なかむら・ゆうこ)
1977年東京都生まれ。映像作家。立教大学現代心理学部映像身体学科兼任講師。哲学書房にて編集者を経たのち、2005年よりテレビマンユニオンに参加。映画作品に『はじまりの記憶 杉本博司』『あえかなる部屋 内藤礼と、光たち』が、著書に『わたしが誰かわからない ヤングケアラーを探す旅』がある。

感想・レビュー・書評

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  • 中村佑子×安藤桃子対談──性別を超えた「マザリング」を通じて、ケアの根源とは何かを探る。 | Vogue Japan(2021年3月12日)
    https://www.vogue.co.jp/change/article/nakamura-ando-conversation

    中村佑子さん「マザリング 現代の母なる場所」 インタビュー 弱い命と「ケア」の営み見つめ |好書好日(2021.01.18)
    https://book.asahi.com/article/14105477

    中村佑子インタビュー「”母”という言葉をあえて世界に向かって放ちたかった」 | Numero TOKYO(2021.6.2)
    https://numero.jp/interview251/

    言葉にできない領域を掬い上げ 許される場をつくる。 中村佑子が進むドキュメントという手法 – EQUALAND - TRUST AND INTIMATE -(2021-06-30)
    https://equaland-trust.com/blogs/journal/iadore011

    【試し読み】『マザリング 現代の母なる場所』(中村佑子・著)まえがき|集英社文芸・公式
    https://note.com/shueisha_bungei/n/n6885e0fc2175

    マザリング 性別を超えて<他者>をケアする/中村 佑子 | 集英社 ― SHUEISHA ―
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744674-6
    (単行本)
    https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771734-1

  • 産んだばかりの生命との関わりで感じる感覚の言語化。私は未体験の感覚だが、文章から想像できる体験はとても…プリミティブに感じた。
    インタビューもどれものめり込んで読んだ。

    文庫版での改題でついた副題が気になって手に取った。他者への〈ケア〉にまつわる事例のインタビューかと思い読み始めたら、その手前とでも言えば良いのか、話者とケアの間にある見えない感覚を言葉にして探る試みと言えばいいのか。とてもおもしろい。
    分かりやすさを求めてではなく、わやのまま全貌を見ていく。言葉にするけど、ほぐすのではない。

    おもしろい読書体験だった。

  • 367.3/ナ

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