彼女たちはヤバい (集英社文庫)

  • 集英社 (2024年7月19日発売)
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本棚登録 : 89
感想 : 7
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  • 本 ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087446760

作品紹介・あらすじ

この男、最低。なのに、離れられない──。“恋愛”という美しい感情の裏側に隠された人間の醜さと怖さを存分に切り取る、長編。

感想・レビュー・書評

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  • 加藤元『彼女たちはヤバい』集英社文庫。

    『嫁の遺言』に次いで、加藤元の小説を読むのは2作目。タイトルと表紙に惹かれて読んでみることにした。加藤元が女性作家であるとを初めて知った。

    本作は一種のイヤミスだろう。タイトル通りヤバい女性たちが登場するのだが、今一つストーリーが掴めない。

    ダメ男のケンこと高林健と関わる女性たちがネットストーキングするというのが、凡そのストーリーのようだが、その女性たちも一癖も二癖もあるのだ。

    ケンと別れた元妻にその息子、同棲相手の女性に現在の彼女、占い師の女性と次々とおかしな女性たちが登場するのだが、話があっちに行ったり、こっちに行ったりで、どうにも的が絞れない。

    本体価格700円
    ★★★

  • 「第一章」
    誰からも好かれない。
    赤の他人に色々と言われても深く捉えないのは、自分の中で回答があり自己肯定感が低いからだろうな。

    「第二章」
    帰らない旦那のこと。
    これだけ破綻した状況になっているというのに、婚姻関係を続けるメリットは一体どこにあるのだろう。

    「第三章」
    幸せかと問われたら。
    現状で満足しているかと言われたら微妙だろうが、それでも今を維持する方を選んでしまうのだろうな。

    「第四章」
    占いの結果は酷くて。
    全て同じものを選んだとしても答えが違うのは、複数のパターンがあるのか意図的に作られていたのか。

    「第五章」
    図々しい願い事とは。
    仲のいい友人であるのならば頼むのも分かるが、特に深い繋がりではないのに頼むことではないだろう。

    「第六章」
    自分が働いている間。
    知った後に文句をぶつける相手すらいなければ、心の中で燻り続けて消化不良を起こしてしまいそうだ。

    「第七章」
    動かなくなったけど。
    誰しもが自らの世界を第一に考え過ぎているからこそ、だんだん狂っていく歯車に気付かないのだろう。

  • 2024/08/30

  • 1人の男性に関わる元カノの話。
    道中が長く
    だれてしまって、、 テーマもよくわかんない
    正直微妙でした。

  • タイトルのとおりヤバい女性ばかり登場する。自分の行いを棚にあげて、あいつはヤバいというが…。
    何かが解決するとかではない、彼女たちの好きな占いと生活や考え方の一部を見た感じで、何かが解決するとかではない、逆に悪い方向にいく。不幸に続く。
    男性、ケンの「しょうがない」で、次から次へと女性と付き合って行く。
    自分は自分以上になれない、それ以上を求められても困る、子どもができてもかまってほしい、愛情のある怒り方をしてほしいなどと、自分は、なにもしないのに求めてばかり。それなのにみな、そばにいてほしい、見ていたい女性たちの依存の高さ。
    「幸せにしたいなぁ」と彼がいった言葉だけを頼りにしているが、ほど遠いのに別れられない。
    この中の登場人物の行動、経験あり。
    お昼近くに会うから、当然飲食店にはいると思っていたのに、「食べてきたから大丈夫」と言い切った人いたなぁと。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ、東京育ち。日本大学芸術学部文芸学科中退。日本推理作家協会会員。2009年、『山姫抄』(講談社)で第4回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。『泣きながら、呼んだ人』(小学館)が盛岡のさわや書店が主催する「さわベス」1位を獲得。2011年に刊行した『嫁の遺言』(講談社)が多くの書店員の熱い支持を受けベストセラーに。その他に『蛇の道行』(講談社)、『四月一日亭ものがたり』(ポプラ社)、『ひかげ旅館へいらっしゃい』(早川書房)、『ごめん。』(集英社)など。昨年刊行した『カスタード』(実業之日本社)は奇跡と癒しの物語として多くの読者を勇気づけ、本作はその続編にあたる。不器用だけど温かな人情あふれる物語には、幅広い世代にファンが多い。

「2022年 『ロータス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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