- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087446760
作品紹介・あらすじ
この男、最低。なのに、離れられない──。“恋愛”という美しい感情の裏側に隠された人間の醜さと怖さを存分に切り取る、長編。
感想・レビュー・書評
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加藤元『彼女たちはヤバい』集英社文庫。
『嫁の遺言』に次いで、加藤元の小説を読むのは2作目。タイトルと表紙に惹かれて読んでみることにした。加藤元が女性作家であるとを初めて知った。
本作は一種のイヤミスだろう。タイトル通りヤバい女性たちが登場するのだが、今一つストーリーが掴めない。
ダメ男のケンこと高林健と関わる女性たちがネットストーキングするというのが、凡そのストーリーのようだが、その女性たちも一癖も二癖もあるのだ。
ケンと別れた元妻にその息子、同棲相手の女性に現在の彼女、占い師の女性と次々とおかしな女性たちが登場するのだが、話があっちに行ったり、こっちに行ったりで、どうにも的が絞れない。
本体価格700円
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「第一章」
誰からも好かれない。
赤の他人に色々と言われても深く捉えないのは、自分の中で回答があり自己肯定感が低いからだろうな。
「第二章」
帰らない旦那のこと。
これだけ破綻した状況になっているというのに、婚姻関係を続けるメリットは一体どこにあるのだろう。
「第三章」
幸せかと問われたら。
現状で満足しているかと言われたら微妙だろうが、それでも今を維持する方を選んでしまうのだろうな。
「第四章」
占いの結果は酷くて。
全て同じものを選んだとしても答えが違うのは、複数のパターンがあるのか意図的に作られていたのか。
「第五章」
図々しい願い事とは。
仲のいい友人であるのならば頼むのも分かるが、特に深い繋がりではないのに頼むことではないだろう。
「第六章」
自分が働いている間。
知った後に文句をぶつける相手すらいなければ、心の中で燻り続けて消化不良を起こしてしまいそうだ。
「第七章」
動かなくなったけど。
誰しもが自らの世界を第一に考え過ぎているからこそ、だんだん狂っていく歯車に気付かないのだろう。 -
2024/08/30
著者プロフィール
加藤元の作品





