- 集英社 (2024年9月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784087446937
作品紹介・あらすじ
ここは生と死の「狭間の世界」。
あなたと私、二人だけの。
目覚めると、世界に二人きりとなっていたサチとワタル。二人の部屋はいびつにくっつき、誰もいない街は静まり返っていた。
そして不意に現れた管理人を自称する女に、ここは生と死の「狭間の世界」だと告げられる。二人の肉体は、今まさに死を迎えようとしている、と――。
そのまま「完全なる死」を迎えるはずだった二人だが、奇跡的に現実世界へ戻るチャンスが訪れる。
残酷な選択とともに。
私は、俺は、何のために、誰のために生きるのか。
生きることを真摯に見つめるエモーショナルな長編小説。
【著者プロフィール】
行成薫(ゆきなり・かおる)
1979年生まれ。宮城県仙台市出身。東北学院大学教養学部卒業。2012年「名も無き世界のエンドロール」(「マチルダ」改題)で第25回小説すばる新人賞を受賞。本作は21年に岩田剛典と新田真剣佑の共演で映画化された。同年『本日のメニューは。』で第2回宮崎本大賞を受賞。著書に『僕らだって扉くらい開けられる』『彩無き世界のノスタルジア』『稲荷町グルメロード』『立ち上がれ、何度でも』などがある。
感想・レビュー・書評
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タイトルが意味深で面白いなと思って購入。
予想以上に良かったなー。
ふたりのエピソードと「狭間の世界」が交互に進んでいく構成も好きだし、七つの大罪が章のタイトルになっているのも個人的には良かった。(ブラッド・ピット主演の『セブン』を思い出した。あの衝撃はいまだに覚えてる。)
二人同時に「狭間の世界」に来たってことは、事故かなんか?と推測しながら読んでいく。
だんだん二人の接点が見えてきて、全貌が明らかになってくるあたりはゾワゾワっ。後半は一気読みだった。
終わり方も良かったな。残酷なんだけどなぜか爽やかな読後感。
映像化して欲しい。
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狭間の世界と過去の2人の世界が交互に進んでいく。
7つの大罪を章に。
狭間の世界と現代のストーリーもリンクする。
上手い。面白い。
中盤でおおよその内容は分かってしまうが、ワタルとサチのお互いを想いやる気持ちが切なくて、、、。
本のタイトルも読む前と読み終わりで感じ方が変わる。
初めて読む作家さん。
機会があれば他の本も。
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面白いのは面白かったが、物語に広がりがなく、落ちも個人的にはイマイチ。
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生と死の「狭間の世界」
死に向かう人が死ぬために過ごす経過の世界
なぜ二人はここに来たのか
なぜここで過ごすのか
この二人はどんな世界で生きていたのか
ゆっくりと見えてくる社会があって
あなたたちはそこで、そんなふうに生きて来たのねと思う
そして こんな終わり方も有るのねとも思う -
生と死の狭間の世界で出会ったワタルとサチのお話
内容的にティーン向けかな?と思ったけど、前半と終盤の展開が丁寧にリンクされていて、おとなも楽しめると思いました -
うーん、なんか、もっと別の最後をイメージしていたので、ちょっと拍子抜けでした。雰囲気は好き!
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