アクティベイター (集英社文庫(日本))

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  • 集英社 (2025年1月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (624ページ) / ISBN・EAN: 9784087447323

作品紹介・あらすじ

標的は、日本国民1000万人――。

羽田空港に突如、中国のステルス爆撃機が飛来した。
女性パイロットは告げる。「積んでいるのは核兵器だ」と。

核テロなのか、あるいは宣戦布告なのか。
警察庁の鶴来(つるぎ)は爆撃機のパイロットを事情聴取しようとするが、護送中に何者かに拉致されてしまう。

囚われた彼女を助けたのは鶴来の義兄で警備員の真丈(しんじょう)だった。
真丈は彼女に亡き妹の姿を重ね、逃亡に手を貸す決意をする。

核起爆の鍵を握る彼女の身柄をめぐり、中国の工作員、ロシアの暗殺者、アメリカの情報将校、韓国の追跡手が暗闘する。

一方、羽田には防衛省、外務省、経産省の思惑が交錯する。

いったい誰が敵で、誰が味方なのか。なぜ核は持ち込まれたのか。
爆発すれば人類史上最大の犠牲者が――その恐怖の中、真丈と鶴来が東京中を奔走する。

『天地明察』、『十二人の死にたい子どもたち』、「マルドゥック」シリーズ等数々のヒット作を生み出した著者が、作家生活25年のすべてを込めた極上の国際テロサスペンスが遂に文庫化!

【プロフィール】
冲方 丁(うぶかた とう)
1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。
2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。
主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『麒麟児』『もらい泣き』『骨灰』などがある。

感想・レビュー・書評

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  • 羽田空港に中国のステルス爆撃機が飛来。パイロットは女性で、おまけに核兵器を積んでいると言う。

    外交、政治、警察に自衛隊。アメリカ、中国、韓国にロシア。いろんな国のいろんな(表と裏の)組織の思惑が絡み合って、さて、どうなる?

    マルドゥック・スクランブルのSFの要素を抜いて現代の東京を舞台にしたらこんな感じかも。

    タイプは違えど互いを信頼している義兄弟の関係がなかなかにエモいのでした。

    シリーズ化しないかなー

  • 長編ながら読み応え有り。
    格闘シーンの描写が昔のハードボイルド時代の北方節を彷彿とさせて興奮度高し。
    まさかの「方」繋がり?
    義兄弟のシリーズ化求む。

  •  面白かった〜!
     息もつかせぬアクション、アメリカ、中国、ロシア入り乱れての亡命劇。日本の中も一枚岩ではなく、主人公の真丈と義弟のバディが離れた場所から真相を解き明かし、二人にとっての「勝利」を模索していく。サスペンス部分もしっかりしているし、亡命もミグ25事件を下敷にしているので違和感なく読める。冲方丁の真骨頂。

     とはいえ、長編、しかも昨今のラノベとは違って、難解な単語も平気で混ざった文章、とっつきにくい人も多いのでは。参考文献の数の多さは、それだけ小難しい文章を理解した証。
     だが、それがいい。事件が離れた場所で同時進行、義弟の方では頭脳戦メインで、主人公の方では肉体派のおはなしあい、まるで、フロド達を思いながら、ペレノール野の戦いに突っ込んでゆくガンダルフの様ではないか。

     SFとは違う形ではあるが、冲方丁節全開。いいものを読ませてもらった。このバディ、シリーズ化を希望する。

  • 核兵器を積んだ中国の爆撃機の女性操縦士が亡命を希望するところから、物語が始まる。間違いなく映画にしたらヒットしそう。

  • 羽田空港に突如核兵器を積んだ中国の新型爆撃機を女性パイロットが操縦し、飛来した。彼女の身柄をめぐり中国の工作員、ロシアの暗殺者、アメリカの情報将校、韓国の追跡手、日本の各省庁の思惑が交錯する。

    警察庁の鶴来とアメリカの工作員だと思われるアクティベーターである真丈が主人公。各陣営の思惑が入り乱れる中、ミステリー系というよりもアクション要素強目の作品だった。

    2人の過去の話など明らかにならなかったことがたくさんあるので、続編がありそうな感じで終わった。

  • 冲方さんのライフワークである『マルドゥックスクランブル』シリーズで展開されているようなハードSFのノリを、
    現代の東京を舞台に展開してみせたような感じかな。
    大変よく調べられていると思うし、アクションシーンの描写はめちゃめちゃ凝っていて素晴らしい。
    なんだけど、さすがにリアリティの面で物語の設定や展開、さらには事件の動機にも無理があるのではなかろうか。
    あと主人公の1人が不死身すぎて、いま一つハラハラドキドキ感が高まらないのもマイナス点。

  • 全員エスパー。思考と格闘所作が事細かに表現されているのでページ数が多い。でも面白いし痛快。ハードボイルド。

  • 中国の最新鋭ステルス爆撃機が羽田空港に着陸したと思ったら、パイロットが「核が積んである」と衝撃的な言葉を発します。

    登場するのは、警察庁(警備局)、警視庁(羽田空港署)、防衛省(防衛装備庁)、経済産業省、法務省(出入国在留管理庁)、外務省の面々なのですが、それぞれに癖アリ。しかも、協力して事に当たるというよりは、それぞれの組織益が目的なので、裏をかきあうという・・・。

    そしてもう一つ、アメリカ(在日米軍)がここに出てきます。これは本当に黒子ですね。

    話は意外に複雑です。そして、ポリティカルサスペンス化と思いきや、意外にそうでもないかも。アクションサスペンス要素の方が強いかも。

    話的には、次につなげられる伏線がありますが、この登場人物を活かす次の作品ってなぁ・・・?

  • 羽田空港に突如、核兵器を積んだ中国の新型爆撃機が飛来した。警察庁の鶴来は女性パイロットを事情聴取しようとするが、護送中に何者かに拉致されてしまう。鶴来の義兄で警備員の真丈は囚われた彼女を救出し、逃亡の手助けを決意する。彼女の身柄をめぐり、中国の工作員、ロシアの暗殺者、アメリカの情報将校、韓国の追跡手、日本の各省庁の思惑が交錯する中、鶴来と真丈は東京中を奔走する!(e-hon)

  • 著者らしい、ぶっ飛んだハードボイルド小説だった。
    事件のスケールのわりに超短時間で問題解決してるのが、そこが主人公たちが凄すぎるところなのだが、逆に急ぎすぎてもったいないなと思った。え、もう終わってしまうのという感じ。
    個人的には、各戦闘シーンでページを割くよりもっと裏の情報戦や人と人との熱いやり取りをもっと読みたかった。主人公2人に共通する重要人物である真奈美も謎が残り、、これは続編への布石なのか?笑
    とにかく面白いのは間違いないが、もっと面白くなるだろう!と思ってしまった一冊だった。

  • ストーリーは面白い
    が、人物名がちょっと特殊な名前すぎて途中、混乱してた。

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著者プロフィール

1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』で角川スニーカー大賞金賞を受賞しデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞、2010年『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、第4回舟橋聖一文学賞、第7回北東文学賞、2012年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。主な著書に『十二人の死にたい子どもたち』『戦の国』『剣樹抄』『麒麟児』『アクティベイター』などがある。

「2022年 『骨灰』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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