マスカレード・ゲーム (集英社文庫(日本))

  • 集英社 (2025年3月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784087447477

作品紹介・あらすじ

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。
共通点はその殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた者であることだった。
捜査を進めると、その被害者たちを憎む過去の事件における遺族らが、ホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。
警部となった新田浩介は、複雑な思いを抱えながら再び潜入捜査を開始する――。

【著者略歴】
東野圭吾 ひがしの・けいご
1958年大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業。85年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞と第6回本格ミステリ大賞、12年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文芸賞、13年『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞、14年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞、19年に第1回野間出版文化賞、23年に第71回菊池寛賞、24年に第28回日本ミステリー文学大賞を受賞。23年に紫綬褒章を受章。『白夜行』『幻夜』『分身』『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』『歪笑小説』『マスカレード・ホテル』『マスカレード・イブ』『マスカレード・ナイト』『マスカレード・ゲーム』ほか著書多数。

みんなの感想まとめ

複雑な人間関係と罪のテーマが絡み合う中で、ホテル・コルテシア東京を舞台にした緊迫感あふれる物語が展開されます。過去に人を傷つけた者たちが次々と殺害され、その背後には深い恨みが潜んでいることが明らかに。...

感想・レビュー・書評

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  • 「ホテルを訪れるお客様は、皆さん仮面を被っておられます。その仮面を守るのが私たちの務めだと思っています。それは同時に、仮面の下の顔を信じることでもあります」(250p)

    このシリーズ読んでいつも思うのは、このようなしっかりした態勢で迎えてくれるホテルには、私は数えるぐらいしか泊まっていないだろうな、という事です。ホテル・コルテシア東京は素晴らしい。

    前日譚を除いて、「新シリーズ」という帯文句にずっといちゃもんを付けて来ました。ホテルへの刑事の潜入捜査など、超イレギュラーなのだから、シリーズ化するのは出版社の売らんかな為の戦術以外の何者でもない、と。でも一冊目をするすると読まされてしまった以上、次も次も次も紐解いてしまうのは、東野圭吾の手腕以外の何もでもない。今回もするすると読んでしまいました。

    勿論、新田たちが最初想定した殺人トリックは、ミステリ常道ならば違うということは明らかで(←推理したんじゃないんかい!)、ではどう違うのか、ずっと考えていたのだけど、ちゃんと二転して解決しました。結局わかりませんでした。三転までしなかったのは、東野圭吾の「上品さ」という事なのでしょう。

    面白かったのは、かつて山岸尚美が担ったホテルの常識を指南する役割を、今回は新田が同僚に対して担ったということ。過去2回もホテルマンになれば、もはやホテル側の信頼も厚く、何がなんでも犯人を捕まえようとする刑事と衝突することは明らか。このジレンマ観察が案外楽しい読書でした。

    それと、東野圭吾がずっと追求していく来た「罪と罰」テーマを、今回はかなりわかりやすく展開していました。

    だけど、ラスト展開、もうこれ以上続編は作られないでしょう。絶対無理に違いない。そうでしょ?

    • kuma0504さん
      まことさん、
      衝撃の情報ありがとう御座います
      \(๑•∀•๑)/
      ホントだ
      これってテーマは刑事の潜入捜査じゃないんかい!
      今や売るためなら...
      まことさん、
      衝撃の情報ありがとう御座います
      \(๑•∀•๑)/
      ホントだ
      これってテーマは刑事の潜入捜査じゃないんかい!
      今や売るためならなんでもありなのか?
      ライフって‥‥
      こうなったら、次は「ラブ」になるのでは?
      2025/06/02
    • shintak5555さん
      あっ!
      そうそうラストがびっくりだった記憶が。
      確かに。なんだったか忘れてしまった。当然備忘録にも書いてないし。_ト ̄|○
      あっ!
      そうそうラストがびっくりだった記憶が。
      確かに。なんだったか忘れてしまった。当然備忘録にも書いてないし。_ト ̄|○
      2025/06/02
    • kuma0504さん
      シンさん、
      新刊「マスカレード・ライフ」の紹介文にどうなったかは書かれています。
      因みに、「ライフ」の次は「ラブ」だと言った意図は、
      新田と...
      シンさん、
      新刊「マスカレード・ライフ」の紹介文にどうなったかは書かれています。
      因みに、「ライフ」の次は「ラブ」だと言った意図は、
      新田と山岸尚美は濃厚な関係を築くのに
      恋仲にはならない
      というのがシリーズのお約束事だったのですが
      それを破って、いかにも匂わせ、
      遂には結婚に至るというサイドストーリー
      という手でまた買わせる
      というのが編集サイドの企みだと
      私は「推理」したからです( ᐢࡇᐢ )
      2025/06/03
  • マスカレード・シリーズ第4弾

    まだ、決まってはないけど、映画化されるのかな?
    本読んでても、新田さんは、キムタク、山岸さんは、長澤まさみさんが、完全にオーバラップ(^◇^;)

    今回は、ローテーション殺人か…
    殺したいと思うほど恨みのある者同士が、他人の恨みある人を殺す。動機がある人が殺される時はアリバイを作っておいて、オールオッケー!
    しかし、動機がね。身内を殺されて、加害者が見合った罪に罰せられてない…
    お得意の少年法とか、刑法39条な…
    こうなると一概に、今回の事件の犯人に同情してしまう部分もある。
    更に、殺人事件が起こる可能性が…
    あのホテルで…
    新田さんは、警部になって係長。出世してるので…
    「おまえ、やれ!」の一言で、ホテルマンに変身!
    まぁ、それでないと、話進まんしな。
    もう、このシリーズは、このホテルだないとあかんしな。
    二度あることは三度ある!や!
    有名にもなってるし、ここでやるわな。

    どうなるか?
    ワクワク!ドキドキ!
    あっ!大どんでん返し!

    やっぱ、面白かった!

    けどな…このラストは、辛いのか、嬉しいのか微妙…
    このシリーズ続けるのかな…(/´△`\)ナヤムゥ



    〈文中から〉
    いくら刑罰を与えても、反省しない被告人があまりにも多いから。
    自分が犯した罪と正面から向き合っていないんじゃ意味がない。そこで被告人に寄り添うには弁護士になったほうがいいと思って、転身した。ところが弁護士も無力だと痛感した。結局のところ裁判なんて、罪の重さを賭けた検察と弁護側のゲームに過ぎないと思った。

    刑罰には反省が伴わなくてはならないと思います。自分の犯した罪と向き合ったかどうかが大事で、私はそれを知りたかった


    ************************
    金曜日、速攻帰って、映画館へ

    「教皇選挙」

    観て来た!

    何回やんねん!
    人選び!
    一定数上回らんとやり直し!
    キリスト教の偉いさんを世界から呼んで、教皇亡くなったんで、選挙!
    何か、権力欲の固まりな人ばかりな気が…
    何回も、やってくうちに化けの皮が剥げてくるんやけど、神さんに近い人を選ぶんやんな。俗過ぎるって!
    その辺の子供がなった方が、欲もなく、ええんとちゃうか!
    ほんまに!
    まぁ、宗教って元々、そんなもんかもしれんけど、ここの宗教やったら、十字軍とかあるしね。

    • yukimisakeさん
      東野さんは本当にすごいですよね。もうそれしか出ない。
      邦画ですか?洋画?コメディで面白そうなんですが。
      あ、関心領域、読めなくて返しちゃって...
      東野さんは本当にすごいですよね。もうそれしか出ない。
      邦画ですか?洋画?コメディで面白そうなんですが。
      あ、関心領域、読めなくて返しちゃってアマプラで映画見たんですが、うるとらさんあれ大画面で見たんですよね…
      なんか怖かったですよ、精神に来ました_:(´ཀ`」 ∠):ヘスよ…
      最後の博物館がもう…
      2025/04/07
    • yukimisakeさん
      そして今見えましたけど、身を挺して皆さんをお守りしますので逃げた後に助けてください!

      ( 。・・)/⌒□ポイ
      そして今見えましたけど、身を挺して皆さんをお守りしますので逃げた後に助けてください!

      ( 。・・)/⌒□ポイ
      2025/04/07
    • ultraman719さん
      東野圭吾さんは、凄いわ。小説は、勿論のこと、どんなけ映像化されてんねん!って感じ。

      「教皇選挙」のこと?
      今年のアカデミー賞にノミネートさ...
      東野圭吾さんは、凄いわ。小説は、勿論のこと、どんなけ映像化されてんねん!って感じ。

      「教皇選挙」のこと?
      今年のアカデミー賞にノミネートされてたで。
      脚本賞取ったかな?

      「関心領域」は、何とも言えない感じやね。あんまり、大スクリーンで観るもんではないかも?

      あっ!勿論、見捨てるので〜!www
      2025/04/07
  • 「マスカレード」シリーズ(でいいのかな?)の4作目。

    互いに関連がない過去の事件の加害者(少年院から出てきていたり服役後出所してきていたり執行猶予が明けていたり)が3人続けて殺害される一方、それら過去の事件の被害者の遺族が時を同じくしてホテル・コルテシア東京に宿泊する予定であることが判明。みたび潜入捜査が行われるところから始まるお話。
    それぞれの事件とその関係者のあらましが描かれる前半、遺族以外にも怪しげな人物がぞろぞろとチェックインしてくる中盤、いつも通りの展開で結構なページ数だがスルスルと読ませる。
    これまでの事件では、警察vs.ホテルの、それぞれの仕事の流儀がぶつかり合いながらも、新田と山岸がそれぞれの立場を理解し、事件を収束していくのが定番だったが、今回は梓という有能だが独善に走る女性警部を登場させることで、ホテルの流儀も理解する新田が警察とホテルの間で板挟みになるのが新味。
    真相に近づいてからも一転二転と色々なことが明らかになる展開に最後まで楽しんで読むことが出来た。

    罪の重さに罰の重さは見合っているのかという問いかけが底に流れる話だが、最後に語られた少年院から社会復帰した若者の行動からすれば、作者は人間の良いところを信じているものと思わされた。

  • 山岸と新田の会話の端々からプロ意識を感じる。お互いを認め合ってる感じがよく伝わってきて嬉しくなった。シリーズ4冊目で一番好き。良い意味でミステリーというよりは、ドラマとしての展開が面白かった。

  • すごく面白いです!久々⭐︎5。シリーズ4作目ですが、私はコレが一番好き。過去作は、ホテル内で起きる様々な出来事を解決しながら主軸事件の解決に向けて徐々に展開されていくような内容でしたが、本作は一気通貫という感じで、スタートから最後まで発生した連続殺人事件の犯人探しそして事件解決へと突き進む感じの作品。本当に無駄がなく、一体誰が犯人で誰がホテル内で殺されようとしているのか?わからない事だらけの中でどうやって解決に導くのか?完全没入させていただきました。いやー止まらなかったです。本当によく出来ている内容と展開でちょこちょこと散りばめられている伏線と解決からエンディングまでが見事凝縮されており東野ワールドを堪能出来る作品だと思いました。新田と山岸のキャラが良いし能勢も相変わらず良い、新キャラ梓も良かった。十分に映像化可能な作品ですし、映画でも楽しめそうな内容なので、そちらも楽しみに待っていたいなと思いました。マスカレードライフ、早く文庫本になってほしいな、、、

  • マスカレードシリーズ第4弾。
    今度は都内で発生した連続殺人。その被害者達はかつて罪を犯したものの軽い量刑で出所してきた者達ばかりであった。その以前の事件の被害者遺族達がホテル・コルテシア東京に同時に宿泊するという情報が入る。警部へと昇進した新田は他の刑事とともに次なる連続殺人を防ぐために潜入捜査を行う事になる。
    3度目の潜入と言うこともあり、ホテル側の事情と警察の捜査倫理の狭間で揺れ動きながら公務を行う新田に対して、職務に対して忠実で時には違法捜査もかまわないという梓警部との対比がとても面白かったです。罪を償うこと、許すことがテーマとなっており加害者の犯罪後の苦しみ被害者家族の怒りややりきれなさ。罪が軽いからといって本当に加害者の償いは終わりなのか、どんな罪でも家族の気持ちの澱は消えない。そんな哀しい感情のすれ違いがとても切なかったです。
    またこのシリーズで“刑事”としての新田の物語が終わったのがとても面白かったです。続編もあるようなので読んでいきたいです。ホテル側の人間として活躍する新田と尚美の活躍が非常に楽しみです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    新田浩介:宮野真守
    山岸尚美:水樹奈々
    能勢:高戸靖広
    関根:小林裕介
    梓真尋:小清水亜美
    神谷良美:林原めぐみ
    森元雅司:梶裕貴
    前島隆明:森川智之
    大畑信郎:菅生隆之
    沢崎弓江/長谷部奈央:水瀬いのり
    三輪葉月:沢城みゆき
    久我:青山譲
    本宮:津田健次郎
    稲垣:大塚明夫
    藤木:大塚芳忠

  • マスカレードシリーズ、4作目。

    関連がないと思われた3件の殺人事件。調査を進めていくと、ある共通点が見つかり、それぞれの事件の関係者と思われる人物がホテル・コルテシア東京に宿泊することが判明。新田は3度目の潜入捜査を開始する。

    前作の最後からどのような展開になっているのか、ずーっと気になっていて、ようやく読めた。
    何でシリーズを一気に読んだ時に、単行本を買わなかったんだろう…?

    序盤の新田警部と梓警部のやり取りが、かつての新田警部と山岸さんのようで、思わずニヤリとしてしまった。
    反発しながらも、協力し真相に迫っていく2人。
    新田警部と梓警部のコンビも結構好きだったな。

    今作はシリーズの中でも重いテーマを扱っていて、とても読み応えがあった。
    神谷さんの言葉が一番心に残った。

    終盤、まさかの展開を迎えー…
    今夏新刊発売予定!
    今までとは一風変わった物語になりそうで楽しみ。次は単行本買おう。

  • ホテル・コルテシア東京が殺人事件の舞台に選ばれるこのシリーズも4作目。

    物語を通して何度か語られる
    犯した罪の大きさと受ける罰の小ささという比較、
    大切な人を失ってしまった被害者遺族の続いていく人生の葛藤、罪を償ったあとの加害者の人生の難しさ。
    事件を境に変わってしまう人生とは何と残酷なことなのかと、思い知らされた。

    クライマックスに向けて加速していく展開に
    頭の中の相関図と照らし合わせながら一気に読み終えた。

    私がこのシリーズを読む醍醐味として、ホテルを訪れた人たちが「ああ、ここに繋がる人物だったのね」と答え合わせをすることがあるので、とても楽しめた。

    新田刑事と山岸さんのコンビの信頼関係もさりげなく強固なものになっていき、2人が揃うと何だか安心する。
    次にも期待しつつ、高級ホテルで素敵な時間を過ごしてみたいと、そちらにも胸を膨らませてしまう1冊だった。

  • シリーズ第四弾。

    再び潜入捜査をすることになる新田。今回は女性エリート警部の梓と一緒になる。かつての山岸と新田のように梓とぶつかることになる。

    最後はいろいろな展開が待ち受けていて、飽きさせない面白さだった。

    これは映画化されてないんですよね?

  • マスカレードシリーズ第四弾!

    相変わらず新田さんと山岸さんコンビが良い!
    大好きなシリーズです(*ˊ˘ˋ*)

    いつもながら面白く、テンポも良くて、あっという間に読了。
    最後はそう来たか!
    そして切ないけど、最後は良かった。
    マスカレードシリーズはお勧めです!

  •  新田が昇進していたり、クセの強い新キャラ・梓警部が登場したりと、人間ドラマに新展開が盛り込まれていて、お互いの考え方がぶつかるやり取りが面白かった。
     新田と尚美のコンビの安定感は、シリーズの年輪があって安心できる。ふたりの関係に罅が入りそうになってハラハラさせられる場面も。新田の人柄が素敵だった。
     クライマックスの畳み掛けがこのシリーズの醍醐味かもしれない。今回の事件にも哀切な背景が⋯。新田が犯人に投げ掛けた言葉、梓警部のセリフに胸が熱くなった。

  • いやあ、今回も本当に容赦ないですね! ページをめくる手が全く止まらなかったです。
    こんなにも濃密な人間ドラマが繰り広げられているなんて、想像もしていませんでした。

    特に今回、私が唸ったのは、物語全体に巧妙に散りばめられた伏線の数々です。「まさか、これがここに繋がってくるのか!」という驚きの連続です。
    新田刑事と山岸尚美のコンビも、ますます息が合ってきて、二人の掛け合いも物語の大きな魅力の一つになっていますよね。お互いを信頼しつつも、それぞれの立場から事件に向き合っていく姿は、読んでいてとても頼もしいです。特に、山岸さんの洞察力と冷静さは、今回も事件解決に大きく貢献していて、彼女の成長を感じました。

    もちろん、犯人の動機やトリックも、今回も予想の斜め上を行くものでした。人間の心の奥底にある複雑な感情や、追い詰められた状況が生み出す行動など、深く考えさせられる部分も多かったです。単なる謎解きミステリーとしてだけでなく、人間ドラマとしても読み応えがありました!

  • 短期間に3件の殺人事件が発生し、そこには繋がりがある可能性がでてきた
    そしてまたしてもホテルへの潜入捜査

    このシリーズの人間模様、結構好みです。
    ドロドロ感はなく疾走感がある展開も好みです。
    確証のないローテーション殺人のためにこれだけの部隊を潜入させるのか?というツッコミ感を覚えたりもしましたが。まぁ、それはそれとして。

    次回作からどうなっていくんだ??

  • 2025/5/5読了
    三度事件の舞台となる《ホテル・コルテシア東京》。お話にしても、そんなに何度も事件に巻き込まれるとかオカシくないかと思ったら、ちゃんとその辺りの必然性も与えられていた。そして、“罪と罰”“被害者遺族の感情”というテーマにも触れて、唯の謎解きエンタメに終わっていない。色々と配慮が細かく行き届いている感じがする。でも新田さん、貴方の世代でS・コネリーの『007』は例えとしても古過ぎでは?

    「ホテルを訪れるお客様は、皆さん仮面を被っておられます。その仮面を守るのが私たちの務めだと思っています。それは同時に、仮面の下の顔を信じることでもあります。たとえ警察が容疑者だと断定していたとしても、私たちはその方に対して、犯人ではないという前提で接しなければならないと考えています。それがホテルマンの姿勢です」

    ――さて、事件の責任を取って辞職した新田は警備部門の責任者として《ホテル・コルテシア東京》に再就職が決定。文庫の帯には最新単行本の『マスカレード・ライフ』の告知もあり、次作はお客様の仮面を守る側になった新田が、山岸尚美とホテル内の様々な事件、トラブルに対応していく短編集と予想する。定年退職の能勢刑事も、警備員よりは民間の調査員として重要な手掛かりを掴んでくる役回りを期待。まさか、もう大事件は無いでしょう、さすがにこれ以上やったら、今度こそ“事故物件”だよ(いや……それでもその“まさか”を突いてくるのか、東野圭吾……?!)。

  • シリーズ4作目。3作目と続けて、イッキ読みでした。5作目を先に読んでしまってるので、なるほどこういう流れのことかと、理解しました。
    でも、それぞれ独立して楽しめました。

    #でも、山岸さん3作目の方がひどい目にあってる思うけど。。。

  •  新田さんの潜入捜査は三作目でしたでしょうか。文庫化を待っておりました。ホテルのスタッフと刑事の組み合わせ。目つきや態度が相反する両者の掛け合わせはトラブルを起こすと解っちゃいるのにやらねばならぬ。そんなシチュエーションにワクワクする展開を期待してしまう。
     今回はホテルが現場となる背景がモヤッとしたまま進み、事件の動機もモャッとした状態が続いた。関係者が集まるものの互いの認知が見出せない。共通はわかっているのに繋がりが見てとれない。知っていそうで知らない。個人の手のひらで繋がる人々の交流とはかくも周りには見えないのかと改めて感じさせられた。SNSが定番の時代には他人には知られずに共感を得られる仲間との交流が簡単に築ける。そして盗難目的以外でも乗っ取りが犯罪の根拠になるとは捜索側には厄介なツールだ。
     シリーズ化を想定していましたが、先行きが難しいでしょうか?いや、立場が変わって新たな展開もアリかもしれません。新たなキャラクターも登場したので選手交代を視野に入れられる。山岸さんと新田さんの互いを知りながら切磋琢磨する進行が興味を引くので何らかの用件でコルテシアを舞台に再会したいです。

  • 新田刑事のホテル潜入捜査。犯人は意外でした。続編は警察を辞めたホテルマン新田の活躍かな。

  • マスカレード・シリーズの四作目。
    今回は別の殺人事件の容疑者がホテル・コルテシア東京に集結することを知り、新田さんが三度潜入捜査を開始することとなります。
    事件の真相は、ラストまで展開が読めなく、ハラハラしました。今作は、今まで以上に人間ドラマが描かれていたのもとても良かった。被害者遺族の無念や、加害者の贖罪についても考えさせられる内容でした。
    新キャラ・梓警部と新田さんを対比することで、新田さんの人間味を更に感じることができました。そして、このラスト!新田さん、どうなっちゃうの?これは続編が出たら、すぐに読まねば!

  • シリーズ4作目。コルテシア東京舞台は3作目。
    今までで一番面白かった。

    トリック最後まで騙されて、気持ち良くなってしまいましたwww

    新田さんのホテルマンに対するリスペクトがこれまでとは全く違う感じで、警察としての任務とホテルマンとしての役割を両立するのに苦悩している感じがひしひしと伝わってくるのがすごく伝わってきました。
    その分今回は尚美さんの活躍控えめでしたけど、でもちゃんといい所は押さえている感じが素敵です。

    また、扱われている犯罪のテーマの最近の世相がしっかりと反映されていて、エンタメとして楽しみつつ要所要所で考えさせられることも多かったです。その辺りも大変勉強になりました。

    続編も予定されていて、そこに繋がる終わり方もとてもよかった。次回作も是非読みたいです。

  • マスカレードシリーズ第4作。
    今回は『罪と罰』を問うとても辛く、考えさせられる内容だった。
    3つの殺人事件から、同一犯の犯行では?その被害者はすべて罪を犯した経歴のある人。
    その遺族達みんながホテル・コンテルシア東京に集まる。いったいどうなるのか?誰が犯人なのか?どんな集団なのか?ドキドキしながら一気読みしました。気の強い梓警部が出てきたり、安定の能勢さんが出てきたりで、盛り上がりました。
    最後はちょっと切なくて考えさせられました。
    そしてまさかの。。。面白かったです!

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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