チア男子!! (集英社文庫(日本))

  • 集英社 (2013年2月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784087450323

作品紹介・あらすじ

人を応援することで、主役になる。
道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希。怪我をきっかけに柔道をやめ、親友の一馬とともに男子チアチームの結成をめざすことに…! 笑いと汗と涙の感動ストーリー。

みんなの感想まとめ

青春の葛藤と友情を描いた物語で、男子チアリーディングをテーマにしています。主人公の晴希は、怪我をきっかけに柔道を辞め、親友の一馬と共に新たな挑戦を始めます。作中には、男子特有のユーモアや熱い情熱が織り...

感想・レビュー・書評

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  • チア男子!!
    著者:朝井リョウ

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    **あらすじ**
    人を応援することで、主役になる。
    道場の長男として、幼い頃から柔道を続けてきた大学1年の晴希。怪我をきっかけに柔道をやめ、親友の一馬とともに男子チアチームの結成をめざすことに…!
    笑いと汗と涙の感動ストーリー。

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    **感想**
    大学生男子の青春物語。
    朝井リョウさんらしい、男子特有のおバカなところと、まっすぐで熱くなるところが、チアリーディングという題材を通じて丁寧に描かれています。作中にも出てきますが、「ウォーターボーイズ」のチアリーディング版のようなイメージで、笑えて泣けて、爽やかな読後感が魅力の一冊です。

    この年代特有の、将来に対する不安や迷い。小さい頃から信じてきた道に突然立ちはだかる壁にどう向き合うのか――そのリアルな葛藤と、それを乗り越えていく姿が非常に印象的でした。人生において、新しいことへ挑戦する勇気や、前を向くきっかけをくれるような、前向きなメッセージが込められています。

    また、スポーツとしてのチアリーディングについても新たな発見がありました。見た目の華やかさとは裏腹に、実際は体操に近い非常にハードで高度な競技であることを知り、選手たちの努力や情熱に対して尊敬の念を抱きました。

    熱いけれど重すぎず、笑えるけれど芯がある。そんな“朝井リョウ節”が詰まった、読み応えのある青春小説です。

  • 男子だけのチアリーディングチーム"BREAKERS"の結成から、地道な練習を重ねて、最後は全国大会で皆が一つになってパフォーマンスをできるようになるまでを描いたストーリー。

    道場の長男として柔道一家のなかで幼い頃から柔道をしてきた晴希は、スポーツ推薦で大学に入学したものの、常に前をいく姉に劣等感のようなものを感じていて、怪我をきっかけに柔道部を辞めた。
    一方、幼なじみの一馬は両親を早くに亡くし、祖母に育てられていた。一馬のことも認識できなくなりつつある祖母が、ある日、テレビでチアリーディングを見て、一馬の母の名前を呼びかけたのをきっかけに、一馬はチアリーディングをやろうと思い立つ。そして、柔道部を辞めた晴希をはじめ、体育の授業に紛れ込むなどしてメンバーをリクルートし、男子ばかりの7名で、まずは学園祭でパフォーマンスすることを目指す。
    学園祭後、16名まで増えたメンバーは、それぞれに自分を変えたい、誰かに見てほしい、といった思いを抱いて参加したものの、バレエや体操の経験者から初心者まで、技術も運動能力もバラバラ。練習してもなかなかチームが一つになれず、ぶつかり合いながらも、他のメンバーを思いやり、大会当日に、それぞれが本音を書いてきた練習ノートを見せ合うことで、団結力が一気に高まり、当日は最高のパフォーマンスをする。

    メンバーの何かを乗り越えようとする思いや、一馬の大学生にして、一人ぼっちになってしまったという孤独感など、途中なんども泣いてしまったが、ひとつのゴールに向かって一緒に頑張れる仲間がいるって、なんて素敵なんだろう。

    チアリーディングが、他のチームと競い合うだけでなく、人を応援し、観客と一体になれる競技だというのもとても魅力的だと思った。

  • タイトルを見て「ああ甘酸っぱーいあの展開でしょ...」とか思ったけど、敢えてそういう話に自分が鼓舞されたかったのか、アオハルジューシー感を求めて読んでみた。

    もちろんはい、感動。はい、涙。
    ちゃんと細かい笑いあり。最後の方なんて感動がじわじわきて読む手も止められず、涙、鼻をかむティッシュも離せず。いやストレートによかった!楽しかった!
    青春ものだけど、数十年前に青春を過ごした私に、何か大事なものを思い出させてくれました。傍のキャラの溝口くん名言やトンくんが、個人的にツボりました。

    真夏のギラギラ太陽が出ている青空の下で、キーンと冷えた炭酸飲料を飲んだ爽快感を味わいたい方に是非オススメしたい本。因みに私は、数年にいちどの大寒波の日に読みました!面白かったー!

  • オーディブルで読んでいたんだけど、正月休みを挟んで読んでいたからなのか??なーんかトキメかなかったなあ。登場人物の一人一人の気持ちはわかるんだけど、なんかだるーくなってきてしまった。

  • 朝井リョウさんの、爽やか青春系ジャンルの本。つい映像を探してYouTubeで男子チアをいくつか見るほど引き込まれた。
    できたら自分が学生の時に読みたかったなと思う本。

    読後感は三浦しをんさんの「風が強くふいている」とか、佐藤多佳子さんの「一瞬の風になれ」の感じ。登場人物それぞれにそれぞれの悩みがあり、時にお互い支えぶつかりながら乗り越えて行く姿に青春を感じずにはいられない。

  • もうね、しんどい練習をコツコツしている描写だけで、えらいね、がんばったねって母の目線でうるうるしちゃいます。
    最後、演技の描写とみんなのノートの記述が交互に出てくるところ、あれで涙腺崩壊。
    大会後の彼らの様子も見たかったなぁ。ハルと姉ちゃん、翔とさくらはどんな話をしたんだろう。次の目標は何になるんだろう。
    いつまでも見守っていたくなる、素敵な作品でした。

  • 読後、さっそくチアの大会を検索してしまった一冊。最後の演技の表現が圧巻すぎて、「あ、これ実際に見てみたい」と思わされました。この表現の技は実際にはどんな感じだろう、観客としてでも楽しめそう!と興味が湧いたのです。もちろん、そう思わされたのいは、全国大会に至るまで、ゼロからのスタートから人間関係のゴタゴタなどを乗り越えた先の景色だったのもあります。読者は「ここまで関わったんだから今後も応援するよ!」となぜか思わされるはずです。それが他の方の感想にある「続きが読みたい」に繋がっているのではないでしょうか。(わたしも気になります。

    ●チアって甲子園で女子が踊っているアレでしょ?
    と思った方、そうではありません。新体操と組体操が合わさったようなスポーツです。だから、とても球場の階段でできるようなものではないです。わたしはチアの「自分だけでなく観客も応援する」という精神に興味が湧きました。一般的なスポーツって相手チームとの勝ち負けの関係ですが、チアはスポーツなのに勝ち負けより観客を巻き込んだ芸術のようなものに思えました。

    ●16人になるとさすがにキャラが薄まる
    前半の登場人物は7名だったのですが、途中増えます。それで、誰が誰だか混乱してしまいました。銀と銅はセットみたいな扱いでしたが笑。キャラ立ちというのはプロでも難しい。その中でセーラー●ーンやワ●ピースはあれだけの登場人物がでてきても誰が誰だかにならないところがすごいと思わされました。

    ●さて、冒頭の検索の結果・・
    近日中にチアの大会はありませんでした。。鉄は熱いうちに打てといいますが、興味がわいたらすぐやってみるが実践できず本当に残念。

    ●興味が湧いた方におすすめの一冊。
    「発注いただきました!/朝井リョウ」
    こちらに掲載されている1エピソードにチア男子のある日のお話があの超有名漫画コラボで書かれています。いつもの定食屋や晴希、一馬はじめチア男子の方々もでてきますよ!

  • この人に応援されたいと思われる人でありたい。
    そのために自分はできる限りの努力をしたい。

    そんな私の内にある想いと
    そして心の
    両方を強くしてくれる本だった。  

    やっぱり応援されたいと思われる人でいる!
    というのが私にとっての大っきな原動力になる言葉だから。
    最近ダメダメだったけど、そう思ったら引き締まるから、頑張るぞ

    後書きで、この本が
    「誰かの背中を押す追い風になれば」
    と書いていたが、感情が何度も揺さぶられたし、読後詰まってた心は晴れやかになったし、頑張りたいという想いを呼び起こしてもらった。

    きっと何度読んでも強いエネルギーをもらえる。

    応援部現役だった頃、私はなんて多くの人から、強くて大きなエネルギーをもらっていたのだろうか。と胸が熱くなった〜〜。

    人を応援することで自分がエネルギーをもらえ頑張れるという素晴らしい競技性質も、暖かく優しい思いやりに溢れる周りの部員も、全部今の私を形作ってくれた。

    大学でチアをやってなかったら、こんなに真っ直ぐに何か頑張れたり、素直に想いを言葉にできる人間にはなっていなかったから、応援することに向き合わせてくれた環境、それに向き合う仲間がいたことに感謝...。

    しかし、自分がチアの現役の時に出会っていたら、少し違う読み方をしたかもしれない。と感じてしまうくらいには、
    ①自分チアリーディングへの向き合いは90%だったという後悔

    ②チーム作りにこだわりたかったなら、納得するまで言語化も勉強もして、思いついたことは意識的に実践すべきだったという後悔はある。

    けれど、今出会えたことに意味があるから、この本で感じたこと、思い出した感覚を、今後に活かしたい。 
    あとやっぱり、チーム感がある仕事つけたら私頑張れるなぁという、、。見つけたい

  • こんなに純粋でまっすぐな小説を読んだのは、いつ以来でしょう。
    まぶしいほどの、青春スポーツ小説です。
    競技が下手くそな学生たちが集い、互いに励まし合って、やがて大きな大会に出るまで上達する。
    それぞれ抱えている悩みも、仲間同士のきずなで乗り越えていき、人間としても大きく成長する。
    定型といえば、これほどの定型もありません。
    でも、それで何か問題が?
    朝井リョウくんは、定型の物語を、ただの1ミリだってはみ出すことなく、むしろ定型の枠の中をめいっぱい使って書くことを選んだのだと思います。
    考えてみれば、これは実は難しいことです。
    定型の物語は、定型というだけあって、これまで多くの作家が書いてきたからです。
    読者からしたら、「ありがち」「飽き飽き」「またこれ?」です。
    つまり、あらかじめ大きなハンデを背負っている。
    なのに、朝井リョウくんは、このハンデを克服して成功させてしまったのだな。
    それに比べれば、奇をてらった小説を書くなんてたやすいことかもしれません。
    もっとも、説話的には定型ですが、題材は斬新です。
    そう、チアリーディングです。
    私を含む多くの読者は、チアリーディングについてあまりよく知らないことでしょう。
    でも、読後、その魅力にハマること請け合い。
    私なぞ、これからチアリーディングの動画を視聴しようと思っているくらいです。
    「あとがき」で朝井リョウくん(ごめんね、親しげな呼び方で。でも、そう呼びたくなるのよ)は、「一人でも多くの人にチアリーディングの演技に触れてもらいたい(中略)この物語がその一つのきっかけになれば嬉しい」と書いています。
    これも100%成功したのではないでしょうか。
    だって、あーた、最後の、あの2分30秒間の演技を描いたシーンの圧巻さったら。
    チームのメンバー一人ひとりが限界まで躍動し、弾け、爆発していましたよ。
    それも大勢の観客と一体となって。
    「人を応援することで主役になれる、世界で唯一のスポーツ」のチアリーディングの魅力を描き切った朝井リョウくんに拍手です。
    青春っていいな。

  • オーディブルにて。
    朝井リョウさんの作品はエッセイが大好きで、小説はあまり合わない。笑
    デビュー2作目ということで、表現も若いなあと感じた。ベタな青春話なので内容はハマらなかったが、ボケとツッコミのかけ合いが私の好きなエッセイのようで少し面白かった。

  • 登場人物みんなを応援したくなる。
    そして、応援しているこちらも力をもらえた。

    自分のミスでチームの仲間を怪我させてしまうかもしれない危険があって特殊なスポーツだけれど、
    だからこそお互いの絆や信頼関係の上に成り立っていて、唯一無二の素敵な競技だなと知ることができた。
    特に後半は涙なしには読めなかった。

    名言好きの溝口が1番好き。
    ノートに毎回書いていたのは偉人の名言ではなく、溝口本人の名言だったのも良かったし、
    誰にも弱音を吐くことがなかったのもすごく健気で、これからはたまにはチームのメンバーに本音を吐き出してほしいなと思う。

    読後に、朝井リョウさんがこの作品を描くために取材したという、早稲田大学の男子チアリーディングチームのパフォーマンスの動画も観てみた。
    作品がよりイメージできて嬉しかった。

  • ザ!青春!!
    春希と一馬がそれぞれの思いから柔道部をやめ、男子チアリーディングチームを立ち上げるお話です。
    文章の端々に、朝井リョウの細やかで美しい表現が、青春を一層引き立たせていました。
    最後は涙が止まりませんでした!

  • 朝井リョウのチア男子!!を読みました。

    それぞれに葛藤を抱えている16人の男子が男子だけのチアリーディングチームをつくって練習に励むという物語でした。
    初心者が集まったチームなので互いにぶつかり合うこともありますが、コーチの指導の下だんだん形ができてきます。
    チームメンバーを信頼して演技を行い、他人を応援するというチアリーディングの素晴らしさが描かれています。

  • チアリーディングにゼロから挑む、男子大学生たちの青春物語。このスポーツに踏み込むことで越えたい壁や変えたい自分があって、皆それぞれもがいている。そんな個々の物語も豊かで面白いし、後半、メンバーが増え目指すところが全国大会へと上がっていくことで生じる歪みを、どう収拾させていくかという流れもいい。どんな場面でも、人の心を繋ぎとめるのはやっぱり、本気の言葉や態度なんだなと思う。そして、それを表に出してぶつけられる勇気と思いやり・・・それが臆することなく描かれた、汗くさく爽やかな小説。

  • 娘がチアをやっているのもありタイトルに惹かれて手に取った一冊。
    元々青春モノ、それもだんだん仲間が集まり衝突しながらも何かをやり遂げるタイプの話が好きなのだが、こちらも大のお気に入りとなった。

    最初から大学生らしい軽快なテンポではあるが、実はそれぞれ挫折や葛藤を抱えていたり、それをチームメイトに支えられ、少しずつ成長していく姿に胸が熱くなった。
    全国大会の演技ではまるで自分も観客席にいるかのように『がんばれ…!がんばれ…!』と祈りながら読んでいた。

  • 意表をついた設定だと思ったけど、よかったです。
    こういう学生生活っていいなぁ

  • う〜む、これは上手い!

    時間の流れ、物理的なもの/心理的な疾走感 そういうものの表現が
    とても上手い(美味い)!
    桐島のときは、どちらかというと心象風景がメインだったけど、
    こちらはスポーツを題材にしているから肉体の躍動とからめて
    心理描写が非常に小気味よく統合されてる。

    よく会話は「」でかこって改行することで、ある程度リズムを作る
    ような表現が主流だが、あえて改行しないで複数のセリフをべたで
    書き込んでる、誰が喋ってるかはおかまいなし。そういう
    表現が非常に効果的。改行してかつ ”と ○○はつぶやいた”
    みたいなのは確かに必要な場合もあるけど、もたつき感が否めない。
    村上龍もせりふを「」で囲むのは嫌だしかっこ悪いといってたな

    マイナーなスポーツ題材は 森絵都のDiveとか近藤史恵のサクリファイスとか三浦しをん風が強く吹いている 傑作がいろいろあるけど、いづれも 飛び込む/自転車で走る/駅伝とイメージはしやすい。チアリーディングなどというのは、読者の殆どが非常に曖昧なイメージしかもっていないものにあえて挑戦して、全く違和感がないどころか最後は眼前に彼らの動きが「見える/見えてしまう」
    これは 凄い表現力としかいいようがない

    終り方も秀逸!

  • 晴希、一馬を始めとする大学生男子たちがそれぞれ思いを抱えながら、チアというものにまたは新しくチアを始めることに何かを託しながら、全国大会の舞台を目指していく。
    いつの時代だって、何かに全力で取り組むことは本当に素晴らしい。
    特に学生時代の団体スポーツは熱くなれば熱くなるほど色んなものが手にはいると思う。
    そんな個々の思いがつまったラストの二分三十秒がとくによかった。
    そして個人的に「なかまゆきえ」がじわじわくる(笑)

  • オーディブルにて。

    朝井リョウさんの中でへ綺麗な青春物語。
    もちろんその中で起こる感情の起伏を綺麗に言語化してある。
    ただ、もっと黒くて深い感情を描いてくれる朝井リョウさんの本の方が好きなので、個人的な好みの問題だが⭐︎3かな。

  • あー楽しかった!
    チアの知識がなくても大丈夫。
    人数が増えるに連れてついていけるかな?と思ったけど問題なし。特にトンの心理描写にかなり揺れた。最終章読みながら泣いてしまった。
    なかなか上手くいかないチームの中で、イチローが翔に訴えたシーンが胸を打った……。
    笑えるところと泣かせるところの緩急がジェットコースター。

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著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、21年『正欲』は第34回「柴田錬三郎賞」を受賞し、どちらも映画化された。作家生活15周年記念作品『イン・ザ・メガチャーチ』は第9回「未来屋小説大賞」を受賞した。その他著書に、『どうしても生きてる』『時をかけるゆとり』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『生殖記』等がある。

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