検証捜査 検証捜査シリーズ (集英社文庫)

  • 集英社 (2013年7月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (528ページ) / ISBN・EAN: 9784087450897

作品紹介・あらすじ

左遷中の神谷警部補に、連続殺人事件の外部捜査の指令が届く。神奈川県警の捜査ミスを追うチームが組織され、特命の検証捜査を開始。執念の追跡の果てに、驚愕の真相が!(解説/田口俊樹)

感想・レビュー・書評

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  • 出だしが暇を持て余す刑事が本庁から緊急呼び出しを受けて、所轄以外の警察署へ出向になるとか謎だらけですごい惹きつけられた。主人公の過去や誰が何の目的で呼びつけたのか分からず、知りたい欲求を上手くくすぐってくる。
    呼び出された内容はすぐわかるのだけど、何の目的で誰が集めたのかはまだ謎のまま進むし、寄せ集めのチームが歯車が噛み合わないまま仕事をするのもなんだか面白い。
    主人公のハードボイルドさがまたよい。今時のヘビースモーカーならではの、肩身の狭さが感じさせられてくたびれ感がよい。
    ヒロインとちょっといい感じになったり、時に挑発に乗せられて激昂したりとやや昭和感が見え隠れするけど、刑事小説ではそこまで違和感につながらない。

    途中まで謎だらけですごいワクワクして読んでたのだけど、最後の最後に犯人判明で肩透かしをくらってしまった。うーん、自殺しちゃった刑事がなんか可哀想になるくらい。お前が犯人でよいのか?ちょっとがっかり。。。

  • 読みやすく、割とすんなり読めるのですが、続きを読むことを考えると続きが長いなぁ…と思いました。続きに期待したいです。

  • 警察のよくあるある小説。国民を守るより自分たちの組織に忠実である警察の問題点が喝破されている。警視庁に勤務してたが、ある事件を契機として伊豆大島に飛ばされた刑事が主人公。暇をかこつなか、ある日突然の辞令、目的も不明ななか、全国から集められたメンバーとともに、警察庁の特殊班に組み込まれる。神奈川県警で扱っていたある事件が冤罪の可能性があり、この被疑者と主人公は過去の事件で接点がある。特殊班のチームとの葛藤、過去の警視庁での縦のつながりが展開していくなか、二つの事件は繋がるのか、真犯人は誰か、の謎解きが進行し、読者は読みながら真相にたどりつく。極めて常識的な展開であり、読みやすいが、扱う闇は晴れない。



  • 島流しに遭った左遷刑事を始め、訳ありの警察官達が全国各地から集められ、警察内部調査を行う特殊チームを編成。

    警備部や監察でまとめられそうなところを、あえて異例の寄せ集めチームというのがにくい。

    堂場氏の作品に共通する点は、人間の二面性が非常に多く感じる。

    救われる気もするし、やはりという悲しみも含む。

    著者がブン屋の社会部上がりというのも納得できる臨場感でした。

  • 神奈川県警が犯した違法捜査を検証するために、全国から集められた訳ありの刑事たち。堂場瞬一が得意とする一匹狼的な主人公の発言・行動に少しいらっとするが、反発していたメンバーがいつの間にか一致団結して、冤罪事件の真犯人を突き止めてしまう。特捜ものなのだろうけど、集められた動機もイマイチ、メインとなる登場人物の人間性も好きになれず、犯人へのアプローチも少し雑で、あんまり面白いとは思えなかった。

  • 物語の中のミステリーは
    ・事件の真相
    ・主人公神谷の現在に至るきっかけの事件について
    ・他登場人物の背景(特に永井、保井)

    物語前半は
    過去を引きずる神谷の考え方・言動がすごくいらつく
    神谷の言葉に都度反応してしまう保井の気持ちが分かる。
    神谷は沸点が低いのか、正義感が強いのか「あーあ…」という印象。
    しかし、頭のキレ具合は群を抜いている
    後半の保井とのやりとり以降、かっこよさを感じた。

    事件は腹が立った
    犯人に、警察に
    『我が身が一番』それは誰もが思うことで悪いことでは無い。そう思えない人は危機管理能力が低いとも思う。
    だが、守り方を誤っている。

    保井の過去は引いてしまうような過去で、
    前進するには荒療治も必要とする彼女に同情した。
    強く、強がらずに生きていくことはできないだろうと思った。
    神谷と関係を築けて以降、お互いベタ惚れかと微笑ましく思う気持ちと
    『大人の立ち振る舞い』をする2人にくすくすした。

    永井の背景はまだまだミステリー


    最初から結末が気になり、早く早くと
    一気に読める作品だった


  •  頭から尻尾までどっかで見たこと読んだことのあるエピソード・キャラクター・設定の再構成なんだけど、「既視感=安心感」。それがドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ

     読み捨て前提・何の賞も名誉も不要、読んでる間だけ楽しけりゃそれでいい、これぞドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ

     つらつら思い返すと真犯人の行動が疑問だらけだし、組織の思惑・暗躍があまりにも行きあたりばったりだし、終盤の展開がかなり雑だけど、それもドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ

     あくまでテレビドラマレベルの充足感、いかにも文庫書き下ろし、それがドーバークオリティ( ´ ▽ ` )ノ
     志が低……いや、読者サービスに徹し切るのも、流行作家としての一つの有り様・生き様、ではある( ´ ▽ ` )ノ

     ただ、過去を持つ曲者ぞろいキャラの相互作用が最大のウリ(?)なのに、主人公とリンちゃんの二人に少々枚数を割きすぎかな? 親父胸キュン要素イラネ・⌒ヾ( ゚⊿゚)ポイッ。てなもんや刑事・翔んで埼玉刑事らについてももっと読みたかった(>_<)。最後の晩餐がさっぱ胸アツシーンにならなかったもんなあ……(´ε`;)ウーン…
     

     神奈川県警関係者、全員ムカパラだろうな( ´ ▽ ` )ノ
     まあ、最後まで読めば、悪く書かれてるのはキミたちだけじゃないって分かるはず( ´ ▽ ` )ノ


    2019/08/28
    (皮肉で悪口書いてるようでいて、ちゃんと星4つの評価をしてるとこがこのレビューのポイント( ´ ▽ ` )ノ)
     


     

  • 煙草好き・勘の良い主人公・孤独な美女刑事・食へのこだわり・・読む前から予想していた通り既視感たっぷり。でもそこそこの読み応えと読後感の良さがあるため、つい手に取ってしまう。これはシリーズ化するのかな?

  • 左遷中の神谷警部補に、連続殺人事件の外部捜査の指令が届く。神奈川県警の捜査ミスを追うチームが組織され、特命の検証捜査を開始。執念の追跡の果てに、驚愕の真相が!

  • 「凍結捜査」を読んで、最初の「検証捜査」も読みたくなり
    順番が違いましたが読みました。
    他のシリーズ作品も読みたいと思います。

  • 都内と神奈川県内で同時期に起きていた連続婦女暴行殺人事件。
    手口は非常に似かよっていたため、特捜班にいた神谷は当時から神奈川での事件に注目していた。
    しかし、取調べの過程で不祥事をおこし伊豆大島に左遷。
    何かを諦め、何かを誤魔化すように、大島での生活を送っていた。
    突然に下された特命に戸惑う神谷。
    北海道、本庁、大阪、福岡などからバラバラに召集された刑事たち。そして畑違いの管理官。
    寄せ集めの検証チームが編成された。
    彼らは徐々に予想も出来なかった真実に迫っていく。
    勇気ある人間の残した遺書が突き刺さる。
    一部は判別できないほどに乱れた字が伝えてくる怖れ・・・。
    本人が書いたとわかるようにDNA鑑定用にわざとつけられた血痕。
    監視の目をかいくぐって投函されただろう遺書に込められた思いは、あまりにも重い。
    正義よりも真実よりも大切にされる警察という名の組織。
    「こんな馬鹿なことが起きるわけがない」と笑い、「架空の物語の中だけの出来事だから」と言い切れたらどんなにいいだろう。
    だが、現実に数々の警察の不祥事が発覚し、隠蔽工作に加担した警察官たちが何人も処分を受けている。
    氷山の一角、表沙汰にならないものを含めればその数はもっと多いはずだ。
    彼らが守るべきものは警察という組織ではない。
    本当に守るべきものは、正義であり市民の安全だと思うのだけれど。
    誰かに話すということで何かが変わることもある。
    神谷も凛も自分を変えたいと願っている。乗り越えたいと思っている。
    知らなくてもいい真実は、彼らの中にどう受け止められたのだろうか。

  • 職場の方から借りた本
    警察物が割と好きーと言っていた彼女が選んだだけあって、とてもテンポのよい面白い作品でした。
    この作者の本は初めてだけど、合う感じがする。次の本が楽しみ

  • 堂場さんの警察ものは、安定して楽しめる。
    小難し過ぎず、安易すぎず、人間模様も味わえる…。

    ★4つ、8ポイント。
    2015.04.18.図。

    ※理事官の抱えた、入院まで追い込まれるほどに彼を苦しめた“家族の事情”は、正直、空かして欲しかったけれどね。

  • 堂場瞬一の警察モノの読みきりです。
    読み始めからしばらくは、なかなか進展せず、イライラしますが、次第にストーリーに引き込まれ、最後は急展開といった感じで話が終結していきます。
    面白かったですよ。

    物語の主人公である神谷警部補は、東京都大島署に勤務している。東京で起きた婦女暴行殺害事件の特捜本部にいたときに、容疑者に暴行し、しかもその容疑者は犯人ではなかった。その責任を負わされ、あからさまな左遷をさせられていた。
    そんな神谷のもとに刑事部長から直接連絡があり、警視庁から警察庁に一旦出向し、2年半前に起きた神奈川県で起きた婦女暴行殺害事件について、神奈川県警の捜査を調査するように指示があった。
    横浜市関内の事務所には、警察庁の永井理事官、北海道警から保井林凛、そのほか、埼玉県警、福岡県警、大阪府警から刑事が呼び出され、捜査の検証が始まる。
    神奈川県横浜市戸塚周辺で起きた富士暴行殺害事件では、容疑者の自供から柳原に死刑判決が出ているが、高裁では無罪が言い渡された。神奈川県警の捜査そのものが否定された。
    凛は、若い時に暴行されたことをきっかけに刑事になり、この手の犯罪を非常に憎んでおり、神谷とも余計なことはしゃべらないが、次第に神谷との距離が縮まっていくところも面白い。
    神奈川県警の捜査を検証していく中で、神奈川県警からの捜査妨害を受ける。県警の刑事から当時の状況を伝えてくれる協力者を得たが、県警からの圧力により自殺に追い込まれてしまう。
    被害者からの聞き取りなどをしていくうちに、柳原が犯人でないことが分かってくるが、神谷たちは真犯人を探すことにする。
    すると、今回の神奈川県警の事件と神谷自身が関わった事件の手口が同じことから同一犯人である疑いが出てきた。
    神谷の元上司や、横浜の事件の捜査で柳原以外を容疑者として捜査をしており、今は退職している五島の協力もあり、神谷たちは真犯人を突き止める。
    その真犯人とは……

  • 堂場さんにしては珍しい主人公だなという印象を受けたが、読み進めるにつれ、その考えも徐々に変わってくる。
    検察と似たような仕事ではあるが、特命という名のもとに集った仲間たちで解決していく様子はただただ圧巻。

  • 個人的には久々にヒットだった。

    話の進み方と結末の後味の悪さは健在なんだけど(爆)
    主人公の神谷のキャラがただのおっさんじゃなくて
    実は鳴沢張りに熱くて短気なのに無理矢理チャラい雰囲気出してるところとか
    なんかすごくいいなと思った。
    喋り出す前に『あー』って付ける口癖(?)とか。
    それと、凛との関係性がものすごく淡いんだけど艶めかしくて(爆)
    そこもまたよかった。
    凛が道警に戻るとなったときに取った神谷の行動、
    それを受けての最後の2行にきゅんとしてしまった。理由は判らないけど。

    途中から何となくそんな気はしてたけど
    まさかのあの人が犯人だった、という。
    でもってあの結末だと恐らく続かないんじゃないかと思うんだけど
    別の視点からまたあのメンツで掘り起こすのかな。
    神谷と凛の微妙な距離感がこの後どう動くのかは気になるところだけど
    逆にここで留めておいて結果は知らなくてもいいか、などと思わなくもない。
    もしシリーズ化されるんだったら間違いなく読むけどね(ぉぃ)。

  • 真犯人がわかる経緯が意外とあっさりしていた。想定内の結末ではあるけれど、もう少し自分たちのアシで捜査し検証して判明していって欲しかったなと思ったり。過去の神谷のミスや凛の背景についても引っ張り過ぎで、逆に「もうだいたいわかったよ、そこは。」というこれまたありきたりな理由に、ページを割きすぎた感が否めない。その部分にもっと検証捜査に費やして欲しかった。せっかく全国から集まった人物達にももっといわくつきな背景やクセがあっても面白かったかも。

  • 熱い男、神谷

  • 読み易いけどちょっと子供っぽいかな
    シリーズは追わない

  • 先にこのシリーズの最終作を読んでいたので、自分にとっては前日譚を読んでいる気分だった。
    警察が警察を調査するというストーリーがユニーク。
    神奈川県警の、調査に対する非協力的態度、抵抗ぶりに、組織の保身を図る姿勢がありありとうかがえた。
    組織という点では、過去のミスで左遷された神谷の自暴自棄な態度、諦念にも感じられる自虐的思考も印象深い。作者の作品では、しばしば組織からのはみ出し者的な主人公が登場するが、今作の神谷もしかり、組織と個人のあり方について考えさせられる。
    腐っていた神谷だが、中盤から執念を持って真実に迫っていこうとする様子が熱かった。過去に陰を持った保井の存在も印象深い。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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