MEMORY (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.68
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本棚登録 : 2004
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451122

作品紹介・あらすじ

あの二人が帰ってくる! 60万人が泣いた『MOMENT』『WILL』の兄弟編となる短編集。『MOMENT』以前の森野の話、『WILL』直前の神田くんの物語、その後の二人……など。ファン待望の書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • 葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い…。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。
    「HMV&BOOKS online」内容紹介より

    ああ、よかった.が読後の素直な感想.ちゃんと怖がらずに納まるべきところにおさまった.
    「真実」って、人の数だけあるんだな、と改めて思った.現象としての事実をどう解釈・記憶するかは、同じ場に居合わせた人でも違うもの.当たり前のことだけれど、忘れがちなことをもう一度思い出させてもらった.
    なぜだか、もっといろんなことを体験していろんなことを感じたい!と思った.

  • あらら、前に二作もあったとは。
    登場人物に、つかみどころが無くて当たり前か。

    ということで、前の二作で登場人物を知っている読者には、既知の物語の間を埋める物語としてハマるのかもしれないけれど…
    目の前の相手が、共通の知人の話としてどんどん話しているのに、こちらはその知人に心当たりがないんだけど…という間の悪さ。

    こういう大事なことは、文庫本の裏表紙のところにはっきり書いといて欲しいなぁ。

    それでも、優しくてささやかな日常の物語には好感を持てた。前の二作を読む機会があれば、もっと感想も変わるかもしれないが…もったいないことをした。

  • 良かった。森野さんちぃーす笑
    本多さんの「WILL」「MOMENT」に引き続き読んだけど、WILLの次に好きかも。

    「君といた」が特に良かったかな。
    私も小学校の同級生とひょんなことで再会したい笑

  • 森野・神田にまた会える。卒業アルバムをめくるみたいに、中学生だった彼らを知り、幸せそうに寄り添う今の彼らも垣間見れる。

    「ネコは、幸せですぅ、すっごい幸せですぅという感じで目を細めた。」
    この一文が妙にツボにハマり、朝から電車でニヤニヤしている妙な人になってしまった。

  • moment、willに続くサイドストーリー。神田と森野が中学生の頃であったり、大人になってからのことであったり、神田が外国にいる時の話であったり。
    神田と森野が主人公の話ではなく、2人に関わった人たちの目線から物語が展開していく。
    序章の言えない言葉は森野に恋をした男の子が森野の家のガラスを割ったことから、意外な展開になり、なんとも可愛らしい話。他の章も、神田は神田だし、森野は昔から森野だったんだなと思えて2人のファンとしては大満足な短編集。
    最後の章では、神田と森野の未来が描かれており、こうなったか!とニンマリすること間違いなし。

  • 本多孝好さんの「MEMORY」
     同僚から、どっさり借りた本多さんの著書から、無造作に取った1冊でした。

    森野と神田の二人を軸にした、短編集って感じです。
    この二人に関わる連作を時系列で整理しないと・・・

    MEMORYの最後は「ようやく、そうなったか」と安心させられました。

  • 文房具屋の神田、葬儀屋の森野。
    ふたりの青春と恋を描くシリーズ第3弾。

    大学生の頃の神田を語り手とした『MOMENT』、
    29歳時点の森野を語り手とした『WILL』。
    1冊を通しての面白さは1作目が一番。
    2作目はラストの物語の存在感が大きくて
    結局これが描きたかったんだなという感じだった。

    で、今作。
    一体何を語るのかなーと思ったら、
    この1冊でもまた最後の話が重要だったかな。
    前2作の後のお話。

    それ以外は前2作よりも前のお話だったり、
    間のお話だったりして、ふたりの思春期や
    なかなか交差しない関係などを
    全然別の人達のお話の中で語ることで
    最後の話へと繋げていく感じでした。

    悪く言えば、「今作もまた最後だけ」だな。
    良く言えば、「終わりよければ全てよし」。
    前2作が既読で、その後のふたりの関係が
    気になってた人にはぜひ読んでもらいたい。
    最後の章に辿り着くまではヤキモキしながら。

  • ぐわあああー。
    いきなり飛んだラストでしたわ。
    煮えきらないああでもないこうでもない、ふたりの優しいやりとりが好きだったので、そうなってしまったことが、少々残念な気持ちでもある。

    このシリーズ大好きなので、
    このぶっとんだラストに至るストーリーが描かれることを心待ちにします。

    森野好きだなあ。
    彼女と友だちになりたい。

  • 【ブックオフ110円】
    雑に読んでしまったのか、moment、willの前作を読んでいないためか、他の方が評価するほど良いとは感じなかった。
    ただページ数が少なくなると同時にどんな感じで纏めるかと少しドキドキ感というかワクワク感があったのは確か。人間相関図を書きながら再読してみようと思う短編?作品。

  • 神田と森野を取り巻く、周辺の人々の物語。短編といえども、それぞれの主役のキャラが引き立っていて、グッと引き込まれて、あっという間に終演。それで、これから、どうなるの?と未来を知りたくなる。
    最終話の二人が三人になって飛び立つ件に心が震える。

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著者プロフィール

1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。1994年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。‘99年、『MISSING』で単行本デビュー、「このミステリーがすごい! 2000年版」でトップ10入りするなど高く評価され、脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説を超えた新しい静謐なエンターテインメント作品を上梓、常に読者の圧倒的支持を得ている。その他の作品に『正義のミカタ』『MOMENT』『WILL』『魔術師の視線』『君の隣に』など。『dele』では原案と脚本を担当し、山田孝之と菅田将暉主演でドラマ化された。

「2021年 『チェーン・ポイズン <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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