我が家の問題 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2036
レビュー : 255
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451979

作品紹介・あらすじ

「夫は、仕事ができないらしい」。会社のこと、実家のこと、ご近所づきあい……どんな家庭にもある、ささやかだけれど悩ましい「問題」の数々をリアルかつ温かく描く短編集。(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

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  • 友人が「お勧めだから、あげるよ」と、くれた小説です。
    テーマは、家族の危機。

    どこの家庭にも必ず訪れるであろう「家族の危機」という深刻なものに対して、軽いタッチと柔らかな文体で書き綴られていて、楽しく読めた1冊でした。

    きっと、他人からしたら大したものでなかったり、実は結構ありふれたことだったりするのだけど、その家庭にとってはとっても大きな問題。
    毎年の里帰り、親の離婚、夫の会社での冷遇などなど・・・家庭という1つの共同体の中で避けては通れない数々の問題は、確かに重たいものなのだけど、そんな重さと向き合うことを通して手にする更なる結束は、すごく気持ちを温かくさせます。
    家族っていいよなぁと思わずにいられない。
    結婚していたら、またきっと読む心境も違ったんでしょうね。

    幸せな家庭を築いている人に、これから結婚をする人に思わず贈りたくなる1冊です。
    解説で書評家の吉田信子さんが、本書を“心の湯たんぽ”のような1冊と称していて、まさに言葉のとおりだなぁとしみじみ感じたところです。

    さくっと読めて楽しめて、いい1冊でした。

  • 結婚するということは家と家の付き合いなんだなぁ…と改めて。恋愛時代は気にならなかったような価値観の違いや1人の時間を持てなくなることの不満。土地柄が変われば親族付き合いの濃淡も変わる。

    選択肢が増え過ぎたのも晩婚化の一因よなぁ。

    • ぴちほわさん
      hetarebooksさん、こんにちは。

      いつもいつも私のレビューに目を通して頂いて、お気に入り登録してくださってありがとうございます...
      hetarebooksさん、こんにちは。

      いつもいつも私のレビューに目を通して頂いて、お気に入り登録してくださってありがとうございます。
      とてもうれしく光栄ですし、おこがましくもどなたかに見て頂けてるのかなーと思うと、俄然やる気が湧いてきます。

      こちらhetarebooksさんのレビューを読んだのをきっかけに奥田作品デビューを果たしました。きっかけを与えて下さってありがとうございます。今では気になる作家さんのひとりとなりました。つい最近、『家日和』も読んだのですが、彼の作品をもっと読みたくなりました。

      私は音楽ばかりなのですが、hetarebooksさんは幅広いジャンルの本を読まれているので、いろいろ参考にさせてもらっております。

      ではこれからもどうぞよろしくお願い致します。
      2014/10/22
    • hetarebooksさん
      ぴちほわさん

      こちらこそ、拙いレビューに花丸、ありがとうございます。

      奥田さんの作品、私は「ララピポ」や「空中ブランコ」あたりが...
      ぴちほわさん

      こちらこそ、拙いレビューに花丸、ありがとうございます。

      奥田さんの作品、私は「ララピポ」や「空中ブランコ」あたりが初読だったと記憶しているのですが、あのアクの強さ、また「家日和」「我が家の問題」のような、どこかほっこりする作風を書き分けておられるところも凄いなと思っています。

      雑食と言いますか、気の向くままの乱読本棚ですけれど、これからもよろしくお願い致します。
      2014/10/22
  • どこにでもある内容だけど、素敵にかける人は少ない

  • おもしろかった!妻とマラソン、あれ?と思ったら、前作「家日和」の妻と玄米御飯の続きだった!とにかく専業主婦の私の琴線にふれ、泣けました。

  • 家日和に続いての家庭内での出来事を丁寧に描いた短編集。
    新婚生活になぜか窮屈さを感じてしまい、まっすぐ自宅に帰れなくなった夫の視点から描かれた、甘い生活?
    もうすぐ子供が生まれるという時に、実は夫が仕事が出来ないという事実を知ってしまった妻の視点から描かれた、ハズバンド
    ひょんなことから、両親が離婚を考えている事を知ってしまった娘の視点から描かれた、絵里のエイプリル
    夫がUFOと交信していると言い出された妻の視点から夫とUFO
    新婚夫婦のはじめてのお盆休みを描く、里帰り
    有名小説家の妻の日常を夫の視点から描かれた、妻とマラソン。

    幸せそうな家族にも悩みはある。他人からしたら、大した事でなかったとしても、本人達には大問題。
    家族だから甘えてしまう事もあるけど、1番身近な存在かからこそ大切にしなければいけないなぁと考えさせられました。

  • 2014年に出たこの本を、何故に今頃買ったのか?
    嫁さんが帰省する際の新幹線の中で読む本を持って出るのを忘れたのに気がついた→だったら何か新大阪エキナカの書店で買おうや→てっきり「我が家のヒミツ」のつもりで棚に刺さっていたこの本を取ってしまった、という次第。
    こちらも読んでなかったし、まあ、いいか。

    家に帰って“奥田英朗”タグで検索すると、すっかり忘れていたが前作の「家日和」を読んでいたのに気がつく。
    付けてた星が★★だけって…。まあ、いいか。

    家事に手抜きをしない妻を息苦しく感じる新婚の夫。
    夫が職場のお荷物社員ではないかと疑心暗鬼になる妻。
    途中で何だか読んだことがあるなという場面に出くわしたが、いや違う、水川あさみのTVドラマで見た場面だ。

    偶然聞いた祖母からの電話で両親が離婚するのではないかと思い悩む女子高生。
    UFOと交信できるようになったと真顔で話をする夫に悩む妻。
    短いお盆休みに夫婦両方の実家に帰省しなければならない新婚夫婦。
    ふ~ん、それで?っていう感じ。まあ、いいけど。

    最後の話は、前作のロハスに嵌った作家の妻の話の続きだが、その内ロハスは自然消滅していて、今度はランニングに嵌っているらしい。
    それで家族がひとつになる、まあ、いいか。

    夫は有名大学を出ていて、結婚したら妻は家庭に入って、金銭的にも裕福ではなくても一定の生活が出来ていて…。
    何だか可愛らしいなぁ。まあ、いいけど。

  • どんな家にも危機や問題はあって、みんなどうにかこうにか乗り越えている。
    他人同士ではなかなか起こりえない、家族だからこその問題をユーモアたっぷりに、でも真剣に描かれていて、読んでいるこちらも熱が入る。
    「ハズバンド」に一番共感したけれど、決して見捨てたり相手を責めたりしなくて、どうすれば解決できるかを模索する素敵な家族ばかりで、そういう絆がいいなと思う。
    現実は甘くないけれど。問題はそう簡単に好転はしないけれど。大切な家族を、思い遣れる自分でありたい。

  • どこの家庭にもある問題を、暗くならず、ユーモアを交えて描かれている。
    家族にしかわからない不満。だけど、家族だからこそわかる互いの心情。
    特に「里帰り」がほのぼのとしてよかった。
    家族っていいなぁ。
    思いやりの気持ちを大事にしたい。

  • 家族に関する短編集。
    暗くなく、前向きな話が殆ど。
    夫婦であれば乗り越えなくてはならないこともあり、家族だから楽しめることもある。
    面白かった!

    2018.3.20

  • しばらく読書から遠ざかっていたので、リハビリ読書。夫婦関係、サラリーマン、主婦の描き方が少し古臭いかなと思ったけど、案外こんなもんなのかもな。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『家日和』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』『ヴァラエティ』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。

「2017年 『新装版 ウランバーナの森』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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