我が家の問題 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.80
  • (135)
  • (312)
  • (206)
  • (28)
  • (3)
本棚登録 : 1978
レビュー : 245
  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087451979

作品紹介・あらすじ

「夫は、仕事ができないらしい」。会社のこと、実家のこと、ご近所づきあい……どんな家庭にもある、ささやかだけれど悩ましい「問題」の数々をリアルかつ温かく描く短編集。(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 友人が「お勧めだから、あげるよ」と、くれた小説です。
    テーマは、家族の危機。

    どこの家庭にも必ず訪れるであろう「家族の危機」という深刻なものに対して、軽いタッチと柔らかな文体で書き綴られていて、楽しく読めた1冊でした。

    きっと、他人からしたら大したものでなかったり、実は結構ありふれたことだったりするのだけど、その家庭にとってはとっても大きな問題。
    毎年の里帰り、親の離婚、夫の会社での冷遇などなど・・・家庭という1つの共同体の中で避けては通れない数々の問題は、確かに重たいものなのだけど、そんな重さと向き合うことを通して手にする更なる結束は、すごく気持ちを温かくさせます。
    家族っていいよなぁと思わずにいられない。
    結婚していたら、またきっと読む心境も違ったんでしょうね。

    幸せな家庭を築いている人に、これから結婚をする人に思わず贈りたくなる1冊です。
    解説で書評家の吉田信子さんが、本書を“心の湯たんぽ”のような1冊と称していて、まさに言葉のとおりだなぁとしみじみ感じたところです。

    さくっと読めて楽しめて、いい1冊でした。

  • 結婚するということは家と家の付き合いなんだなぁ…と改めて。恋愛時代は気にならなかったような価値観の違いや1人の時間を持てなくなることの不満。土地柄が変われば親族付き合いの濃淡も変わる。

    選択肢が増え過ぎたのも晩婚化の一因よなぁ。

    • ぴちほわさん
      hetarebooksさん、こんにちは。

      いつもいつも私のレビューに目を通して頂いて、お気に入り登録してくださってありがとうございます...
      hetarebooksさん、こんにちは。

      いつもいつも私のレビューに目を通して頂いて、お気に入り登録してくださってありがとうございます。
      とてもうれしく光栄ですし、おこがましくもどなたかに見て頂けてるのかなーと思うと、俄然やる気が湧いてきます。

      こちらhetarebooksさんのレビューを読んだのをきっかけに奥田作品デビューを果たしました。きっかけを与えて下さってありがとうございます。今では気になる作家さんのひとりとなりました。つい最近、『家日和』も読んだのですが、彼の作品をもっと読みたくなりました。

      私は音楽ばかりなのですが、hetarebooksさんは幅広いジャンルの本を読まれているので、いろいろ参考にさせてもらっております。

      ではこれからもどうぞよろしくお願い致します。
      2014/10/22
    • hetarebooksさん
      ぴちほわさん

      こちらこそ、拙いレビューに花丸、ありがとうございます。

      奥田さんの作品、私は「ララピポ」や「空中ブランコ」あたりが...
      ぴちほわさん

      こちらこそ、拙いレビューに花丸、ありがとうございます。

      奥田さんの作品、私は「ララピポ」や「空中ブランコ」あたりが初読だったと記憶しているのですが、あのアクの強さ、また「家日和」「我が家の問題」のような、どこかほっこりする作風を書き分けておられるところも凄いなと思っています。

      雑食と言いますか、気の向くままの乱読本棚ですけれど、これからもよろしくお願い致します。
      2014/10/22
  • どんな家にも危機や問題はあって、みんなどうにかこうにか乗り越えている。
    他人同士ではなかなか起こりえない、家族だからこその問題をユーモアたっぷりに、でも真剣に描かれていて、読んでいるこちらも熱が入る。
    「ハズバンド」に一番共感したけれど、決して見捨てたり相手を責めたりしなくて、どうすれば解決できるかを模索する素敵な家族ばかりで、そういう絆がいいなと思う。
    現実は甘くないけれど。問題はそう簡単に好転はしないけれど。大切な家族を、思い遣れる自分でありたい。

  • 家族に関する短編集。
    暗くなく、前向きな話が殆ど。
    夫婦であれば乗り越えなくてはならないこともあり、家族だから楽しめることもある。
    面白かった!

    2018.3.20

  • しばらく読書から遠ざかっていたので、リハビリ読書。夫婦関係、サラリーマン、主婦の描き方が少し古臭いかなと思ったけど、案外こんなもんなのかもな。

  • 人生は選択の連続!!
    結婚も大きなライフイベントのひとつなのですね。
    どんな状況下においても、とりあえずは現状を受け入れる努力をして、『それじゃあ、そこからどう動くのか?』ということが大切なんだなーとふと感じました。

    『ハズバンド』と『夫とUFO』と『妻とマラソン』が気に入りました。

  • 6話入った短編。全てのお話が私の心に何かしらの考えを与えてくれました。
    今の私には必要な一冊になったと思います。
    読み終わった時には、少し寂しくさえなりました(笑)

    夫婦とは、家族とは、妻とは。
    日々の自分の考え方、あり方を見直す一冊です。

  • 前作が良かったので読んでみた、家族をテーマにした短編集第二弾。

    前作に比べて、やや若い夫婦が多く、戸惑いはあっても、迷いは少ない感じ。
    腹を立てたり、愚痴りたくなったりの反面、そういうとこをひっくるめて、まぁ、仕方がないかという感じで相手と暮らしている・・・割り切れない、でも、決して冷たくない感覚が前作にはあふれていて、あるあるという意味で、好きだったのですが、今回は、そういうのは少なめでちょっと残念。これは、私の好みの問題なのでしょうけど。

    それと、今回の作品では、みなさん、同僚や友人に何かと相談してますが、そんなに相談するものかなぁ・・・。

    そんなことを思いながら読んでいたら、トリは、ユーモア作家さんの奥さんのお話で、旦那さんの成功が故に、人脈はできても友人はおろか、おしゃべりで盛り上がるような人にもなかなかめぐり合えない孤独が盛り込まれていました。

    ある一定以上の年齢になると、家庭のあれこれは、そうそう他人に相談できるものじゃないよ、だからこそ、こういう小説に意味があるのだよ、という作者の声が聞こえてきたのは、私だけでしょうか・・・。

  • どこの家庭にもある問題を、暗くならず、ユーモアを交えて描かれている。
    家族にしかわからない不満。だけど、家族だからこそわかる互いの心情。
    特に「里帰り」がほのぼのとしてよかった。
    家族っていいなぁ。
    思いやりの気持ちを大事にしたい。

  • 夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意しー「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずがー「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。

全245件中 1 - 10件を表示

プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『家日和』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』『ヴァラエティ』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。

「2017年 『新装版 ウランバーナの森』 で使われていた紹介文から引用しています。」

我が家の問題 (集英社文庫)のその他の作品

我が家の問題 単行本(ソフトカバー) 我が家の問題 奥田英朗

奥田英朗の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
有効な右矢印 無効な右矢印

我が家の問題 (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする