マスカレード・ホテル (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 21096
感想 : 1420
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452068

作品紹介・あらすじ

都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場としてあるホテルが浮上、ターゲットも容疑者も不明のまま、警察は潜入捜査を決定する。東野圭吾の最高に華麗な長編ミステリ! 新シリーズ、スタート。

感想・レビュー・書評

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  • これは実に面白かった。東野圭吾の作品は以前読んだことがあったのだが、余り面白くなかったのでそれ以後読んでいなかった。読まない理由に超流行作家ということもあった。私がへそまがりだということと、図書館の棚にほとんどなかったから。さすがに売れるだけのことはある。文章力がある。描写が的確で自然だし、登場人物の描き方もいい。今回の作品では、ホテルのフロントクラークの山岸尚美にぐっと感情移入させられる。もう一人の主人公の新田刑事は、ちょっと危なっかしく描かれていて、はらはらする。
    連続殺人の次の事件がホテルで起こるかもしれないので、刑事たちが客だけでなく、ホテルマンにもなって潜入するという筋だが、ホテルの様子が実に上手に描かれ、事件の仕組みもよく考えられている。御見それしました。

  • 東野圭吾『マスカレード・ホテル』集英社文庫。

    貰い物の文庫本。東野圭吾の作品は面白いのだが、何故か余り自ら進んで読もうとは思わない。恐らく読むのは5作目くらいではなかろうか。

    新シリーズの第1弾。設定が奇抜で、ストーリー展開が何よりも面白い。ホテルに宿泊する様々な人びとが起こすトラブルに、いよいよ犯人かと身構えれば空振りに終わり、その人の人生の一幕が描かれる。それでも捜査は進み、着実に事件の核心に迫るのだが……

    都内で発生した連続殺人事件。犯人も次に狙われる人物も不明のままに、事件現場に残された暗号から次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということだけが判明する。警視庁捜査一課所属の若きエリート刑事・新田浩介はホテルマンに成りすまし、ホテル・コルテシア東京で潜入捜査に就く。新田刑事を新人ホテルマンとして指導するフロントクラーク・山岸尚美は少しずつ新田刑事の捜査に巻き込まれていく。

    そして、見事な結末。

    本体価格760円
    ★★★★★

  • 映画は見ていないので、先入観無しで読むことが出来ました。

    ミステリーは普段あまり読まないので難しいイメージがあったのですが、文章がすごく読みやすく、複雑な内容なのにすっと頭に入ってきて、小説家の説明能力はすごいなと思いました。

    キャラクターも個性が際立っていました。
    特に山岸さんがお気に入りです。仕事に対する考え方は尊敬できるし、責任感があって、普段はかっこいいのに、たまに失敗するところが人間らしい。こんな人になれたらなぁ、なんて思いながら読みました。

    318P以降は話の展開が早くてドキドキしながらページをめくりました。結末は何となく予想していたものでしたが、これまでの事件や物語の伏線が全て繋がって面白かったです。

  • 久しぶりの東野圭吾、最近映画で娘が観ていたので読みたくなる。脳裏は木村拓哉と長澤まさみ。人を信じ切るホテルマンVS人を疑い切る警察。この2人が相棒として未然に殺人を防ぎ確保できるか。次々怪しい人物が登場する。盲目の女性、チンピラ、元学校の先生、ストーカー被害を訴える女。進まぬ捜査、客が全員怪しく見える疑心暗鬼。ちょっと長すぎかな?と思いながら、一気に事件が動く。女装男性の逃走、そこから一気にクライマックス。しかし!この犯人の動機が前段と全くリンクしない。ミステリーではなく、ホテル物語としては楽しめた。

  • 東野さんの有名作を読了。
    連続殺人事件の関連性。残された暗号。
    そしてホテルに関わる人間模様。
    各々の小さな事件が犯人にたどり着くカギとなり。
    ページ数の多い長編だったけど引き込まれて読んでいました。
    能勢さんがいい味出しています。
    何気に東野さん作品は初めて。
    次作も含み色々読んでいこうと思います。

  • 東野さんの作品、映像化されたのは、ほとんど観てる。ドラマも映画も。
    で、続編も決定したので、はじめて小説を手に。
    やっぱり、これだけ映像化されてる作者のは面白いわ。
    今回のは、映画観たので、キムタク、長澤まさみちゃんを思い浮かべながら…笑
    読んで、まず、ホテルマンにはなれんな!と。こんな仮面被った客を満足させるなんてムリ!
    連続殺人の次がこのホテルで起ころうとしているが、場所がホテルとだけ分かってて後は不明。さて、どう解決に導くか!新田さんの賢さは光っていたが、やはり能勢さんの方が凄いかも?
    映画観て、オチ知ってるのに楽しめた!
    後、シリーズ2作も読も(^_^)v

  • 都内で3件の不審な連続殺人が起きる。
    事件現場に残された数字の羅列から、次の犯行現場が「ホテル・コルシア東京」だと予告された。
    警察は事件を未然に防ぐため、捜査員たちをホテルのスタッフになりすました潜入捜査を行う。
    そしてホテルを訪れる不審な宿泊客の監視を命じた。

    —————-

    一流ホテルのフロントスタッフである山岸尚美のもとに、若い警察の新田浩介が配属された。

    ホテルマンには見えない威圧的な態度や、振る舞いに山岸は頭を抱えながら、一流のフロントスタッフに見えるように指導していく。

    新田は慣れない業務に悪戦苦闘しながらも、きちんと仕事をこなしていく。
    警察官ならではの鋭い観察眼を持ち、ホテルに訪れる不審な客への対応は流石の一言だった。


    ————-

    「お客様がルールブック」と言い、完璧な対応をするホテルスタッフには感心するばかりだ。

    良からぬことを考えたり、わざと迷惑をかける客には憤然たる思いだが、新田の鋭い嗅覚で事件性を見抜いたのにはスッキリした。

    最後の犯人が分かるシーンでは、日常に潜む危険がいか恐ろしいかを思い知らされる。
    犯人が、事件現場を視察しに来ていたのにはゾッとした。
    いい話だと思って読み流していたものが、ここにきてこんな展開になるなんて驚きを隠せない。

    最初から最後まで、どの話も興味深かった。
    事件の謎が解けていくのも面白いが、ホテルスタッフの振る舞いをみて学ぶことが多かったなと思う。

  • 「お客様は神様ばかりではありません。悪魔も混じっています。それを見極めるのも、私たちの仕事なんです」そう言って、彼女は口元を緩めた。(51p)


    こういう視点が、このシリーズの全てなのかもしれない。私も、まさかスキッパー(無銭宿泊者)を、ホテル跨いでブラックリスト化しているとは知らなかった。もちろん、名前は次々と変えて行くだろうが、それでもキチンと目を付けることの出来る推理力が必要なのである。もちろん、ホテル特有のサービスは落とさずに、である。


    帯には「映画化決定」とある。山岸尚美役に長澤まさみは、アラサー女優の代表格だからうなづけるとしても、刑事の新田に棒読み男優を持ってくるのは、勘弁して欲しい。ま、決定したことだから今更言っても仕方ないのではあるが。映画化に当たっては、犯人云々よりも、ホテルの知られざる「裏側」という処に、焦点が行くのだろうな。


    あまりにもスラスラ読めるので、シリーズ化されるとついつい読んでしまいそうになるけど、例えば「偽名を使うこと自体は罪とは言えないからな」(154p)と、現職刑事が言うのはどうかと思う。あれって、軽犯罪法違反だったのではないかしら。その他いろいろ設定が甘いじゃないかと云うのもあって、時間潰し用の候補作にあげて置く。


    2017年11月読了

  • 前々から気にはなっていたのですが、
    ちょっとしたきっかけで、手に取ってみました。

    いや、面白くて一気に読んでしまいました。

    舞台は都内のとある一流ホテル「コルテシア東京」、
    そこに刑事が潜入捜査に来るところから物語が始まります。

    捜査の目的は公開されていない“連続殺人事件”。
    主人公は一組のコンビ、妙齢の男と女。

    その一人は若き刑事・新田浩介、
    一人は優秀なフロントクラーク・山岸尚美。

    日頃から人を疑う事を仕事としている刑事が、
    常にお客を優先させるサービス業に携われるのか、、

    最初は何ともバタバタした道行きで、
    時にお客と喧嘩寸前まで行くような流れなのですが、

    業界は異なれど、二人共に仕事に対する想いは真摯、
    そんな姿勢が、お互いの仕事に化学変化をももたらします。

    どちらも“人の仮面”と対峙するのは同じだな、と。
    それを暴くのか守るのかの違いはありますが、、

    ん、個人的には事件の“伏線”に見事にヤラレマシタ。
    なるほど“こう来たか!”と、、ふーむ。

    最初は反目しあいながらも徐々に、というのは王道。
    終盤はニヤニヤしながら、読み進めてしまいました。

    シリーズ化されるとのことですので、
    これからも楽しみですね~、、次はどうなるのでしょうか。

    あと、所轄の能勢さんがいい味だなぁ、と。
    こんな風に伸ばしていける人になりたいな、なんて風にも。

  • さすが、東野圭吾。安定感がある。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

「2022年 『希望の糸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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