マスカレード・ホテル (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 10309
レビュー : 935
  • Amazon.co.jp ・本 (520ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452068

作品紹介・あらすじ

都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場としてあるホテルが浮上、ターゲットも容疑者も不明のまま、警察は潜入捜査を決定する。東野圭吾の最高に華麗な長編ミステリ! 新シリーズ、スタート。

感想・レビュー・書評

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  • 東野圭吾『マスカレード・ホテル』集英社文庫。

    貰い物の文庫本。東野圭吾の作品は面白いのだが、何故か余り自ら進んで読もうとは思わない。恐らく読むのは5作目くらいではなかろうか。

    新シリーズの第1弾。設定が奇抜で、ストーリー展開が何よりも面白い。ホテルに宿泊する様々な人びとが起こすトラブルに、いよいよ犯人かと身構えれば空振りに終わり、その人の人生の一幕が描かれる。それでも捜査は進み、着実に事件の核心に迫るのだが……

    都内で発生した連続殺人事件。犯人も次に狙われる人物も不明のままに、事件現場に残された暗号から次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということだけが判明する。警視庁捜査一課所属の若きエリート刑事・新田浩介はホテルマンに成りすまし、ホテル・コルテシア東京で潜入捜査に就く。新田刑事を新人ホテルマンとして指導するフロントクラーク・山岸尚美は少しずつ新田刑事の捜査に巻き込まれていく。

    そして、見事な結末。

    本体価格760円
    ★★★★★

  • ホテルの少しだけ日常から離れた、特別な雰囲気が好きです。ホテルのロビー、少し頑張ってホテルのお店で食べる食事も、独特の雰囲気があります。

    旅の途中のご家族、おしゃれな年配のご夫婦、楽しげなカップル、皆それぞれの思いを背負って、同じ場所、同じ時間をともにして、明日にはまた違う日常に戻っていく。

    そんな素敵な場所を支えてくれるホテルマン達の側に立ったミステリーだけに興味を惹かれました。ホテルマンの山岸尚美と新田刑事とのコンビの活躍と、ホテルの舞台設定が面白く、厚めのボリュームも集中して読めました。

    連続殺人の関係をつないでいく構造は、現代ならではの構造か。犯人は誰だ?というミステリーというよりは、ホテルという特別な空間に集う人々の姿の裏に真実ありといった感じです。まさに題名のごとく”マスカレードホテル”。

  • 前々から気にはなっていたのですが、
    ちょっとしたきっかけで、手に取ってみました。

    いや、面白くて一気に読んでしまいました。

    舞台は都内のとある一流ホテル「コルテシア東京」、
    そこに刑事が潜入捜査に来るところから物語が始まります。

    捜査の目的は公開されていない“連続殺人事件”。
    主人公は一組のコンビ、妙齢の男と女。

    その一人は若き刑事・新田浩介、
    一人は優秀なフロントクラーク・山岸尚美。

    日頃から人を疑う事を仕事としている刑事が、
    常にお客を優先させるサービス業に携われるのか、、

    最初は何ともバタバタした道行きで、
    時にお客と喧嘩寸前まで行くような流れなのですが、

    業界は異なれど、二人共に仕事に対する想いは真摯、
    そんな姿勢が、お互いの仕事に化学変化をももたらします。

    どちらも“人の仮面”と対峙するのは同じだな、と。
    それを暴くのか守るのかの違いはありますが、、

    ん、個人的には事件の“伏線”に見事にヤラレマシタ。
    なるほど“こう来たか!”と、、ふーむ。

    最初は反目しあいながらも徐々に、というのは王道。
    終盤はニヤニヤしながら、読み進めてしまいました。

    シリーズ化されるとのことですので、
    これからも楽しみですね~、、次はどうなるのでしょうか。

    あと、所轄の能勢さんがいい味だなぁ、と。
    こんな風に伸ばしていける人になりたいな、なんて風にも。

  • 都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、二人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。
    「BOOKデータベース」 より

    一気に読んだ.
    ホテルに行くときは「仮面を被っている」という表現には、なるほどあたっているなぁと感心.ホテルへ行くという行為は非日常だ.その非日常を気分よく過ごせるように配慮するのがホテルで働く側の仕事.これができているところとできていないところで一流とそうでないところの差は生まれるのだろう.
    人間どこで他人の恨みを買うかわからない.誰かのためを思うと、それは他の誰かのためにはならない.記憶は、常に”被害を被った”と感じる方に強烈に残るものだ.実際にありそうな話だなぁと思った.
    マスカレード・イブを読んだ後だと、新田くんの成長ぶりが良く分かる.

  • 祝!!映画化決定。
    下記は単行本が発売されたときに書いたレビューです。ご了承下さい。

    えー、図書館にだいぶ前から予約を入れてようやく借りられたのが昨年の12月。と思っていたが、発刊自体が昨年9月ですね。ということは、3ヶ月後に借りられたんだ。
    何故だろう? 発行前に予約を入れたのだったかな?
    ま、それはともかくとして、かなり面白く読んだ記憶があります。

    ただし、細部はすでに忘却の彼方。
    これも「麒麟の翼」同様、装丁が素晴らしい。さすが大御所、日本推理作家協会理事長にもなると、出版社も装丁に並々ならぬ気合を入れるようだ。
    ぱっと見、仮面舞踏会を連想させる表紙です。
    確かにこの舞台となる高級ホテルには、様々な人間が出入りする。
    表面上はともかく、その人たちの本当の姿は誰も知らない。つまり、みんな仮面を被っている。
    あっ、やっぱりそうなんだ。今ウィキで調べたら「マスカレード」って「仮面舞踏会」という意味なんだね。

    主人公は、女性ながら優秀なフロントスタッフとして、どんなに我儘でも、どんな理不尽なことを要求する客にも「お客様第一主義」を錦の御旗として掲げ、一所懸命に接する山岸尚美。
    この子のキャラがなかなか魅力的。
    何があっても自分の果たすべき役割をこなそうという健気な姿勢にただただ好感を抱きます。
    次々に起こる連続殺人事件(ま、続いて起こらなければ連続殺人事件とは言いませんが)。

    で、次なる殺人はこの「ホテル・コルテシア東京」で起こると警察は推測し、このホテルに捜査員をホテルマンに扮して常駐させることを決断。
    まず、これが面白いですね。

    普通に考えたら、普段怖いものなしの刑事や警察官が、常に低姿勢で客に接しなければならないホテルマンになど、なれるわけないもの。

    素がついつい出ちゃうから、すぐにばれます。
    「おい、早く吐いて楽になれよ」とか「お前、警察をなめてんのか!!」などと常々おっしゃる刑事の方々が、「誠に申しわけありません。以後気をつけます」とか「何卒、この件に関してはご容赦ください」なーんて台詞や前方45度の角度のお辞儀なんて、絶対言えないし、できません。

    ニュースで、警察が「山口組一斉捜索」などという映像が流れることがあるじゃないですか。あれ見たとき、はっきり言って、どちらがやくざのお方でどちらが警察のお方なのか見分けつきません。
    みんな強面の顔してるから。

    でも、その無理な設定での人間模様を描いてるからこそ、この小説は面白いんですね。
    特に、健気な山岸さんと、若い新田刑事の掛け合い漫才が。
    もちろんミステリーとしての伏線は色々張られているのですが、人間群像小説として読んでもいいような気がします。

    閑話休題:
    このホテルはどこをモデルにしてるのかなあ、とずっと考えながら読んでいたのだが、調べると、日本橋の、というより東京シティエアターミナルのと言ったほうが分りやすいロイヤルパークホテルだそうだ。ふーむ、あそこか。
    こう言っては失礼だが、いまひとつ垢抜けないホテルだった気がしたが、辺鄙なところにあるからなんだな。逆に言えば落ち着いた感のするホテルと言ってもいいけれど。
    20階にある「鉄板焼すみだ」のお昼のランチ(当たり前だ)ブッフェを食べたなあ。確か日曜日だったけど、がらがらだったような記憶が……。でも、そういえば何処かのレストランか日本料理屋が、ミシュランの星をもらっていたような気も。まあ、そんなどうでもいい話は別にして。

    多くの人間が始終出入りするホテル。現われる人間全員が怪しく見えます。こういう展開だとまず思うのは、最も犯人とは思えない人間が、そうだったりしますよね。これ以上書くとネタバレになるので、終わり。

    いくつか「こんなのあるかなあ?」「ええ? そんなことで」とか疑問に思う部分もあったような気がしますが、総合点で捉えて、このブクログに来る前に作っていた個人的な読書記録の評価では4.5を付けていました。

  • 謎解き、バディ、人間模様、どんでん返し…
    エンタメ要素全部盛りなので一気読みでした。

  • 久しぶりの東野圭吾作品。
    東野作品を出版順に読んでる私的には、次読むべきは53作品目の『幻夜』ではありますが、文庫版で800頁弱ある同作の圧倒ぶりと、今まさに本作が映画化されていることに後押しされ、76作品目の本書を、かなり順番繰り上げての本作読了です。

    いやはや。
    面白くて、あっという間の読了。

    本作での犯罪の「在り方」については、まぁいろいろな考え方もあるかもしれません。

    しかし!
    ホテルという舞台設定とそれを背景とした様々な人々の描写が、サスペンス的な躍動感ある物語の流れとも融合し、なんとも心地のよいエンタメ作品だと感じました。

  • 映画が面白かったので、原作も購入。髪型がバッチリ決まったキムタクとピシッとしたお辞儀の長澤まさみがよかった。豪華なキャストと、クラシックなセットや雰囲気のある音楽と、エンタメ映画として楽しめた。

    お仕事ものが好きなので、仕事の流儀的なものとミステリーが盛り込まれてるのがよかった。続編も読んでみたい。

  • いろいろな思惑を抱えた客が登場しては事件の臭いをさせていくが、真犯人とその動機は思いの外シンプルで、えっ…と拍子抜けをしている内に読み終えてしまった。
    キムタク主演で映画化され、なかなかに好評らしい。

  • キムタク主演で映画化され、話題沸騰中の原作です。
    高級ホテルで起こる事件をホテルマンと警察が協力して解決していく、というミステリー小説ですが、
    マスカレードとは「仮面舞踏会」という意味で、登場人物皆が素性を隠した一面を持っており、様々な真相が徐々に明らかになっていきます。
    お読みになった方はクライマックスで犯人が犯行に及ぼうとするとき、思わず口にするでしょう。
    「ちょ…待てよ!」
    と。。。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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