旅屋おかえり (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2415
レビュー : 294
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452259

作品紹介・あらすじ

売れないアラサータレント“おかえり"こと岡えりか。ひょんなきっかけで始めた「旅代理業」は依頼人や出会った人々を笑顔に変えていく。『楽園のカンヴァス』の著者が贈る感動の物語。(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

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  • 原田マハさんの本に出てくるキャラクターは何故いつもこんなに好感が持てるんだ~。゚(゚´Д`゚)゚。今回の登場人物も素敵な人ばかりで、温かい気持ちになった。
    売れないタレント・丘えりか(通称おかえり)が、ひょんな事から旅代理人を始めるお話。最初のきっかけが私も旅に出た事のある場所だったので、もうかなり気持ちが高まった!同じ季節ではなかったけれど旅ルートがほぼ一緒で、その時の気持ちが蘇って、もう、もう、もう、うわあって感じ(本文参照(笑))
    旅を通じて人と人の絆を繋ぐ事ができる、なんて素敵な仕事なんだろう。私も読みながら当時の旅を思い出し、おかえりに勇気と元気を貰えた。また、あの場所に行ってみたいな~。

    • 九月猫さん
      taaaさん、こんばんは♪

      こちらにもお邪魔しますノ
      (「ずるずる、ラーメン」にコメントありがとうございます。
      そちらにもお返事し...
      taaaさん、こんばんは♪

      こちらにもお邪魔しますノ
      (「ずるずる、ラーメン」にコメントありがとうございます。
      そちらにもお返事してますのでお時間ある時に覗いてくださると嬉しいです♪)

      この本、文庫になったんですね。
      今年、マハさんの講演会に行った時にこの単行本にサインをいただいたんですけど、
      サイン本だともったいなくて読めないまま大事にしまっちゃってます(^^;)
       http://book.akahoshitakuya.com/post/13/103134360
       http://book.akahoshitakuya.com/post/13/103134592

      taaaさんのレビューが素敵なので読みたい熱が↑↑↑
      (旅に出たい熱も!)
      読む用に文庫、買ってきます~!
      2014/10/18
    • taaaさん
      九月猫さん☆

      コメントありがとうございます(^-^)
      ずっと読みたいと思っていたので、
      文庫になって速攻買いに行っちゃいました~
      ...
      九月猫さん☆

      コメントありがとうございます(^-^)
      ずっと読みたいと思っていたので、
      文庫になって速攻買いに行っちゃいました~

      自分の知っている場所が出てくると、
      もうそれだけで気持ちが高まってしまいます。
      そんなに旅した事はないけれど、
      こういう話を読むと旅熱が上昇しますね~
      本当旅に出たくなっちゃいます(≧▽≦)

      そして、サイン本!素敵です(*^^*)
      もったいなくて読めない気持ち分かります。
      宝物ですね~大事にしてください♡
      2014/10/19
  • この作品の舞台は芸能界です。
    主に二つの出来事からなるお話です。

    看板番組だった『ちょびっ旅』が打ち切りになってしまい、仕事がなくなった32歳のタレントのおかえりこと丘えりか。
    ところが、あるきっかけで、華道家元の娘で難病である真与の母親の鵜野さんから頼まれて、真与のかわりに、真与の行きたかった場所を旅します。
    行先は、秋田県は角館のしだれ桜の名所です。「太陽の娘」の異名を持つおかえりなのに、まさかの雨、そして、雪にまで見舞われ、一時は大変なことになると思いきや…。
    そして次のお話しは、旅の代理業を、事務所の萬鉄壁社長らと始めたおかえりが、四国の愛媛県、内子町に行くお話。
    このお話しにはおかえりの事務所の社長、萬鉄壁の過去の物語がからんできます。
    そして、おかえりは旅の終わりに語ります。
    「私はタレントとしては、才能にも運にも恵まれなかったと思います。でもラッキーなことにそれ以上のものに恵まれたんですね。私を支えてくれる人たち、それから旅をすること。この二つに恵まれて、私、最高に幸せです」

    とても、アットホームな雰囲気の心温まるおはなしでした。
    おかえりが行った、角館にわたしも行ってみたくなりました。(おいしいものを食べにです)

  • まる2年ぶりの海外旅行から帰った次の日に、この文庫本に出会った。隣には山本周五郎賞を受賞した同じ著者の有名本も積まれていたのに、ついこちらを手に取ってしまった。「旅からおかえり!」って、言われた気がしたので。

    旅では直前までは思いもよらなかった道を選ぶことは、しょっ中だ。それなりにその日の予定は作っているんだけど、ちょっと気になる町へ、ちょっと気が変わって右の小径へ、この店面白そうだ、そういう「直感」に導かれて入った処で、思いもかけない出会いや発見がある。全てじゃないけど、かなりの確率であるから、だから旅はやめられない。

    旅屋おかえりこと、丘えりこの最初の旅の代行業で、晴れ女なのに、肝心な処で雨が降って、そういう時に出会った人たちがとても親切で、そういう時に観た雪がとても綺麗だったというのは、とってもよくわかる。旅には必ずハプニングがあるけど、それをプラスに変えるのは、正に本人の心がけ次第なのである。

    「旅は、出かけるだけで、すでに意味がある」(144p)

    本との出会いも、直感を信じて手にとった時の方が、素晴らしいものに出会う確率が高い。だから、読書はやめられない。
    2015年1月6日読了

  • 唯一のレギュラー旅番組が打ち切りになった、〈おかえり〉こと丘えりか。
    旅好きな彼女が始めたのは、依頼人の代わりに旅をする〈旅屋〉だった。
    主人公の真っすぐさ、ハプニングに驚く素直さ。
    現地での交流と、親切のあたたかさに、ほっこり。
    風景の美しさも描かれているけれど、なんといっても人情の温かみが大きい。
    個性的な会社の仲間と、やさしく支えてくれる番組のスタッフたち。
    あかるく、テンポがいい。
    旅の終わりは、ぐっとくる。

  • 日々旅にして旅を栖とす。

    売れないアラサ―タレント、「おかえり」こと丘えりかは、旅が大好きだった。
    たった一つの旅番組の仕事を失って途方にくれる、おかえりと所属事務所の萬鉄壁社長、副社長の元セクシータレントののんのさん。
    ふとしたことで「旅」の依頼をされたことから、旅の代行業『旅屋』を始める。

    戻る場所があるのが「旅」
    「いってらっしゃい」と送り出されて、「おかえり」と迎えられる旅は幸せだ。
    そして、捨てるところがない食材のようなのが旅。
    必ず身になる。
    行って来れば勧めたくなる。
    『あなたも旅をしませんか』と。

    頼まれた場所を旅してきたおかえりだったが、自分で行き先を一つだけ決めた。
    『旅人であること』という、「人生の行き先」だ。
    そして、旅をすればするほど、ふるさとに近づく。
    そこが一番懐かしい場所、いつか帰りたいと夢見る場所なのだろう。

    見かけからは思いもよらない、萬社長のつらい過去。
    しかし、社員たった三人のよろずプロは、遠慮のない家族そのもののような温かさを感じさせる。

  • 芸能人としてはイマイチだった、丘えりかことおかえりが旅屋となり成長していくお話。
    私も素直に旅を楽しみたくなった。
    ライブとかもいいけど、旅だけを目的にまちに繰り出したい。
    いいお話だった。

  • アイドルとしてデビューして、パッとしないまま三十路へ。今のレギュラー番組は旅番組ひとつだけ。そんな主人公「おかえり」がひょんなことから「旅代理屋」になり、依頼人に代わって旅する物語。
    依頼人には様々な事情があって、でも、おかえりの旅を愛する気持ちと一生懸命さに心ほぐされていく。成果物もさまざま。
    読み終わった後は優しい気持ちになれる。少しホッとしたい時におすすめの本。

  • 2018.5.29
    マハさんの本は、あったかくて、がんばろうっていう気持ちをくれるものが多い。
    旅屋おかえりを囲む周りの人たちの優しさが、さわやかに描かれていました。さらっと読了。

  •  売れない元アイドルのタレント”おかえり”こと丘えりか。唯一のレギュラー番組も打ち切られてしまい、おかえりとおかえりしか所属タレントのいない弱小プロダクションは窮地に立たされる。
     そんなある日おかえりは、忘れた財布を届けてくれた女性にあるお願いごとをされる。それは難病の娘に代わって苦い記憶のある地を旅してほしい、という旅の代行依頼だった。

     読み終えたときにこの小説のタイトルを『旅屋おかえり』とした原田ハマさんのセンスがとても好きになりました。

     と言うのも自分の中で旅というと旅先での名前も知らない人たちとの触れ合い、というイメージがまず始めにあったのですが、
    しかし、この小説を読んでいると旅というのはもちろんそういう物語もあるけどそれだけでなく、旅に行くまでの、そして帰ってくるまでの物語があることに気づかされます。

    「遠足は帰るまでが遠足です」というお約束の言葉に小学生時代の僕は「あー、はいはい」と聞き流していましたが、今考えるとその言葉の真意は、無事に帰って待ってくれている人や場所に「ただいま」と声をかけ「おかえり」と迎えられるまでが遠足ということだったのだと思います。この小説が体現していることはきっとそういうことです。

     おかえりがそれぞれの旅の代行(旅屋)で向かい合うのは家族の物語でもあります。そしてそれはどこかで歯車が狂ってしまい家族の場所に戻れなかった人たちを、
    元のあるべき場所に帰すための旅、つまりバラバラだった家族が元の場所に戻り「おかえり」とそれぞれが言えるようにするための旅なのです。
    だからこそ『旅屋おかえり』というタイトルが読み終えたころにまた違った輝きを持つのです。

     そして登場人物たちそれぞれに個性が与えられていて、何よりもみんな優しいのが読んでいて安心します。

     印象的な場面もいくつかあったのですが、何よりも愛媛からの帰りの空港の場面は本当に素晴らしい名場面です。

     雪の中の秘湯や和紙作りなど旅先の描写も素晴らしく、インドア派の自分も旅がしたくなりました。ヒマが出来たらどこかに行ってみようか、と思います。

  • 原田さんの作品は絵画だったり政治だったりと、舞台が明確なものが多いが、今回は「旅」。

    おかえりの旅にワクワクする気持ちが随所ににじみ出ていて、知らない場所や人と会う旅への不安が微塵も感じない。旅って楽しいよ!ってオーラ全開!おかえりの人柄?
    重い話もあるはずなのに不思議と明るく、楽しく読めた。
    これは駅内の本屋で売れるワケだよ(笑)

    おかえりの故郷の礼文島で、海の向こうにある世界に行きたいと思っていた憧れと想像力が、彼女の旅への原動力だった。
    そして今は旅先での出会い、美味しい食べ物、知らない街並みが、おかえりを旅へ向かわせる原動力になっている。
    番組打ち切りの憂き目に、「誰かの想いを背負って旅をする」という、好きな事を仕事にできたおかえり。
    好きなことをして誰かの助けになる、という旅行代理ならぬ、代理旅行で彼女は輝いている。

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著者プロフィール

原田マハ(はらだ まは)
1962年東京都生まれ。小6から高校卒業まで岡山で育つ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。馬里邑美術館、伊藤忠商事株式会社、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館での勤務を経て、2002年よりフリーのキュレーターとなる。2005年小説化デビュー作の『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞。2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞、『キネマの神様』で第8回酒飲み書店員大賞をそれぞれ受賞。2013年には『ジヴェルニーの食卓』で第149回直木賞候補、2016年『暗幕のゲルニカ』で第155回直木賞候補となる。2017年『リーチ先生』で第36回新田次郎文学賞受賞。2019年『美しき愚かものたちのタブロー』で第161回直木賞候補に。

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