猫怪々 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 399
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452532

作品紹介・あらすじ

路地裏でうずくまる仔猫を見捨てられず、飼うことにした著者。猫は病気を抱えており、さらに怪異現象までついてきて……。猫好き作家の怪しくも愛しい日々を描く、体当たり育猫日記。(解説/浅生ハルミン)

感想・レビュー・書評

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  • 人ならざるモノが「見えて」しまう怪談作家がある日病気の子猫を拾う。家に猫がやってきたその日の夜から作家の身に怪異が襲う・・・。

    と、書くとホラー小説みたいですが、中身は猫バカエッセイ。
    加門さんの愛猫ののちゃんに対する愛情がいっぱい。

    そりゃあ、黒い飛蝗の影を焼き殺したり、動物霊が部屋中を駆け回っていたり、ののちゃんの体から四つ葉のクローバーのようなモノが生えてきたりもしちゃいますが。

    “たかが猫”にこれほどにまでも真剣になることを自分でも「他人には滑稽にみえるかもしれない」と自覚しつつも、ののちゃんのために全力投球する加門さんは素敵です。

    浅生ハルミンさんの解説もいい。

  • これは加門さん版『ノラや』なんだなと思う。
    オカルトっぽいけど、いろいろ絡んでるけど、根本にあるのは自分の飼っている猫が可愛くて、可愛くて、たまらないということが綴られている。
    思わずクスッ! と笑いながら唯一かつて飼っていた愛犬の幽霊(だと思う。母が入院してメンタルも身体もぼろぼろの時に出てくれた)にあったことがある私には感慨深いものがあったりする。

  • 雨の日に保護した猫の育猫日記。
    流石、加門さんだけあって不思議な事が多々。
    病気の猫から出てくる実態のない虫。
    夜中部屋を駆け巡る動物霊の数々。
    霊能者やら気功師やら使える繋がりをフルに活用し、
    猫のために奮闘する姿が個性的だけど健気で
    猫好きは形はどうであれ根本は一緒だなと。
    どんな人も魅了してしまう猫って恐ろしい(笑)

  • 猫怪談恐ろしいかなとおもいきや猫可愛いし、怖い部分もあるしなんとも不思議な感じのお話で面白かった!
    やはり加門七海さん面白い作品ですね!

  • 猫の愛らしさは怪奇現象をも凌駕する!と強く感じた。私も立派な猫の奴隷だな〜と思った。

  • 表紙に惹かれて購入した。
    怪談体験中心の内容なのかと思っていたが、1冊丸ごと猫への愛で溢れている素敵な本だった。
    私も猫を飼っているため、共感出来る部分も多かった。また、成る程!と思うようなこともあって、読んでいて飽きなかった。
    猫好きな方におすすめしたい。

  • 猫好き、というか猫バカの本。
    読んでるとニヨニヨしちゃいますね。猫は天下の回りもの。なるほどです。

  • ただの猫エッセイかと思いきや…しっかりオカルトしてました。加門七海さんらしい世界観でとても面白かったです。

  • 読みやすい。
    ただ、ちょっとでもホラーが苦手な人は避けた方がいいのかな?

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著者プロフィール

加門七海
<プロフィール>
東京都生まれ。美術館学芸員を経て、1992年『人丸調伏令』でデビュー。伝奇小説・ホラー小説を執筆するかたわら、オカルト・風水・民俗学などへの造詣を生かしたノンフィクションも発表。自身の心霊体験をもとにした怪談実話でも人気を博す。小説に『203号室』『祝山』など、ノンフィクション・エッセイに『大江戸魔方陣』『お咒い日和』『墨東地霊散歩』『加門七海の鬼神伝説』など、怪談実話に『怪談徒然草』『怪のはなし』など多数。

「2023年 『神を創った男 大江匡房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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