複合捜査 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 726
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452570

作品紹介・あらすじ

埼玉県内で凶悪事件が頻発。夜間緊急警備班の若林は、放火現場へ急行し初動捜査にあたる。翌日の殺人が、放火と関連があると睨んだ警備班は……。熱い刑事魂を描く書下ろし警察小説。(解説/細谷正充)

感想・レビュー・書評

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  • 桜内さんが可哀想になりました。疲れそうな職場…そして終わり方は「これで良いのかなぁ?」と謎に思いました。しかし、早く読める本ですよね。面白くもあるので先が気になって早く読めるのだと思いますが、最後に来る結果が厳しいです。

  • 「検証捜査」の兄弟編と言う触書に、「兄弟編ってどういうことだろう?」と思いながら、読むと、主人公は確かに違うのだが、「検証捜査」の人物がサブの立ち位置で登場する。前回の舞台は神奈川県警だったが、今回は埼玉県警が舞台。さいたま市内の治安の悪さを取り締まるために、試験的に発足された「NUSE(夜間緊急警備班)」の話。実在しない組織を考えてしまうところは、すごいと思うけど、この「NUSE」の班長が前作の主人公・神谷を上回る自分勝手さに1作目以上にイライラした。

  • 今作の舞台となる組織はNESU
    主人公は若林祐
    俺が全てだと言わんばかりの傲慢さ
    ついていきたくない上司No.1

    検証捜査から始まるシリーズとしての主人公は桜内省吾
    今作でも落ち着いてストッパー役、緩衝材
    心労が絶えないポジション

    喧嘩、放火、薬物、殺人、テロと
    これでもかという程の事件が次々と起こる
    翻弄される若林率いるNESU
    若林に翻弄されるNESUと言ってもいい

    NESUは夜専門の緊急警備員班
    捜査担当ではない為、入ってくる情報が少ない
    自分勝手に進めた捜査で得た情報を加えて
    部隊を指揮する若林の姿に呆れた

    事件解決後の桜内が若林に言った『心が伝染した』という言葉を考えると
    若林の行動で『青山』という人間が生まれ
    その『青山』の心が若林に伝染…
    若林は『青山』になってしまうのかと一瞬思ったが、それは無いだろう
    若林が良心をもった人間でいられるのは間違いなく家族の存在である
    作品序盤では感じられない家族への想いが男らしい


    大宮駅に馴染みがあり、あの辺りかなと考えながら作品を読み面白みが増した

  • 『検証捜査』の姉妹編?
    この作品の主人公若林警部は、『検証…』に登場してないが、彼の部下桜内は出ていたようだ。
    頁を捲るにつれ、永井警察庁刑事局理事官が電話をよこし、神谷警部補が桜内を訪ねてくる。
    そして、神谷は最後の場面でカッコいい役割も演じる。
    やはり、姉妹編かと納得。
    ともかく、今回の主人公若林は、「部下のミスのせいで出世の階段の踊り場で足踏みして」いるとの考えに凝り固まり、「手柄を立てたい、汚名をすすぎたいという個人的な感情で動いて」おり、部下を信用せず馬鹿にし、その部下たちからの信頼はまるでゼロ。
    読者にしても、とても共感など持てないキャラである。
    しかし、こんな融通の利かない主人公も、最終頁で・・・。
    思わず、ニヤリとしたり、ホッとした読者もいることだろう。

  • 若林刑事は、部下を信用しない、独りよがりの上長として描かれているが、自分と重なる部分も合って、反省しながら読んでいた。こんな上司じゃ部下は育たないなあと感じた。
    部下もダメ上司を恨んでいては成長がない。
    刑事小説というより、会社員の上司と部下のコミュニケーションに関するハウツー本のようだった。

  • 「検証捜査」の兄弟編とあったので読みました。

  • 検証捜査シリーズ第2作。

    夜間の治安悪化に対応すべく、埼玉県警に”夜間緊急警備班”が発足する。率いるのは、同僚に煙たがられるほどの仕事人間、若林祐警部。部下を叱咤しながら連続する凶悪事件に立ち向かっていく。

    前作『検証捜査』で特命班の一員だった桜内省吾警部補が、若林警部の右腕として登場する。熱血上司と若手刑事のはざまで気苦労が絶えない中間管理職としての心情が垣間見える。前作主人公の神谷警部補も顔を出し、かっこいい姿を披露♪

  • 主人公が猛烈仕事人間で部下にも同じレベルを要求する。要求された方はたまらんですよ。しかし警官だからな~。警官と消防士と新聞記者は結婚してはいけないんだとか。家族との時間より公共の治安や安全を優先するんだとか。わかるけど同じ人間だし~。

  • 警察小説。埼玉県警が試験的に発足させた夜間緊急警備班通称NESU。主人公は班長の若林警部。舞台は浦和大宮そして蓮田、戸田橋なども出てきてとても親近感のある設定。物語は事件云々より若林の勤務態度、部下との接し方、犯罪に対する想いや家族など…。前半我慢すれば後半はサクサク。

  • 新シリーズなのかな…( ´°ω°`)主人公がワガママすぎてあれなのでちょっと読み進むのが遅くなった。

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著者プロフィール

堂場瞬一(どうば しゅんいち)
1963年茨城県生まれ。2000年、『8年』で第13回小説すばる新人賞受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。著書に「刑事・鳴沢了」「警視庁失踪課・高城賢吾」「警視庁追跡捜査係」「アナザーフェイス」「刑事の挑戦・一之瀬拓真」「捜査一課・澤村慶司」「ラストライン」「警視庁犯罪被害者支援課」などのシリーズ作品のほか、『八月からの手紙』『傷』『誤断』『黄金の時』『Killers』『社長室の冬』『バビロンの秘文字』(上・下)『犬の報酬』『絶望の歌を唄え』『砂の家』『ネタ元』『動乱の刑事』『宴の前』『帰還』『凍結捜査』『決断の刻』『チーム3』『空の声』『ダブル・トライ』など多数。

「2023年 『ラットトラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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