仙台ぐらし (集英社文庫)

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  • 集英社
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感想 : 217
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453263

感想・レビュー・書評

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  • 伊坂幸太郎さんのエッセイ集。個人的には好きだが、万人受けするかという点で☆3。

    どの作品か忘れたけど、大学を卒業した日や結婚記念日などのメモリアルな日も大切だが、記念に残らないそんな日々が大切なのだと、人生の充実だと。誰かが言っていた。気がする。

    平凡だと思った日々も思い返すと大切な思い出だったなって、思う。ただ忘れてることもたくさんある。「仙台ぐらし」では伊坂幸太郎さんの人生の記念日ではなく、ちょっとした1日の出来事がたくさん詰まっている。

    しかし、その内容も震災の話で一変する。
    辛い日々の中、史上最大の復興に進む姿。

    「僕は、楽しい話を書きたい。」

    僕も、伊坂さんの、楽しい話を読みたいです。

    • kyocooさん
      はじめまして^_^
      今モダンタイムスを読んでいるので気になってコメントさせていただきました。
      モダンタイムスの中に「人生を要約したら、省かれ...
      はじめまして^_^
      今モダンタイムスを読んでいるので気になってコメントさせていただきました。
      モダンタイムスの中に「人生を要約したら、省かれる部分こそが人生だ」って言葉があります
      2022/07/12
    • s_1102_yさん
      kyocooさん
      コメント嬉しいです○
      ラッシュライフだったかなあ、って思ってましたがモダンタイムスかもしれませんね!
      ありがとうございます...
      kyocooさん
      コメント嬉しいです○
      ラッシュライフだったかなあ、って思ってましたがモダンタイムスかもしれませんね!
      ありがとうございます○
      2022/07/12
  • 『仙台で暮らすということのすべて』

    仙台といえば・・・と聞かれたら、牛タンと萩の月と、七夕祭りくらいしか答えられなかった私。

    この本を読んだあと、タクシーの数が日本一多い場所と伊坂幸太郎が住んでる街が追加された。

  • 著者のことを、いい意味で、すごく普通の人だなあと思わせてくれるエッセイ。
    特に笑わされたり考えさせられたりするような内容じゃないので、楽に読めるのがいい。
    普通に常識的で、震災のことも少し書かれているのだけど、そのことに対する考えも含めて好感が持てた。

  • タクシーの話と、映画化の話が面白かった。
    あと、久々に震災のことを思い出した。他の人の目線で震災を知ることが出来た。

  • 研究室来るたびに、1章ずつ(5分くらい)読む

    第1章
    原付とタクシー、煽り煽られる煽られ煽る関係をやめようとおもう。第1章だけでも

    第2章 知らない知人が多すぎる
    さすが伊坂幸太郎。俺も伊坂幸太郎を見つけられるように意識しよう
    、、、
    よみおわた。
    ソンソン弁当箱と、東口ビルの喫茶店、一番町の喫茶店をメモ。仙台で伊坂幸太郎に会って知らない知人になりたい。 

  • 仙台。僕は仙台市の、隣りの隣りのまちに住んでいます。仙台市の南の方です。震災があって、僕のまちにも海岸線があって、ということは沿岸の集落は当然のように津波の被害を受けました。僕の父親の父親、つまり祖父は、その集落の出身で、ということは縁をたどれば、遠い親戚も居たわけです。現在その集落は内陸部への集団移転の対象区域になり、縁者たちは、思い思いにそれぞれの地で生活を再建したと“思われます”。
    “思われます”…ということは、すなわち現時点において、もはや彼らの消息すら定かではありません。いまどこに暮らしているのか、などまったく知る術がありません。それぞれの立場で、それぞれが遠慮し、互いに本心を明かさずに、そっとしておこう、などと手前に都合の良い言い訳などを用意して、集団移転を期に縁が切れたと言っても過言ではない現状に至りました。同じ被災地に居ながらも、被害の度合いはさまざまです。そのことについては、著者も悩んでおられますね。被災地の住民としては、有り余るほど共感します。僕も、何もできなかったし、言えなかった。僕よりも苦しい方々ばかりなのですから。僕だって苦労はしたけれど、僕より苦しまれた方々のことを思うと、かける言葉も見つかりませんでした。

    仙台という地理のコンパクトさ加減については、僕も常々思っています。一方的な膨張を良しとしない、バランス感覚というか、潔さのような、東北の人の、まちの気質であるともいえるでしょう。
    コンパクトな仙台だからこそ起こりうる日常の出来事が、愛おしく描かれておりました。仙台ならでは、どこか僕自身も思い当たる節が…?

    著者の本を読むのは初めて。これから長い付き合いになりそうです。仙台のまちで、いつか僕も著者に出会うことはできるかな。多すぎる見知らぬ知人の一員になれるかな。その日を楽しみに!

  • 仙台に拠点をおく伊坂幸太郎氏のエッセイ。
    震災をはさみ、足掛け8年の仙台にまつわる氏のエッセイ集。飄々としつつ、若干小心?考えすぎ?な性格がユーモラスに描かれています。

    ・・・
    「〇〇が多すぎる」の定型タイトルが9つもあり、途中で強引?な印象も見え隠れ。自ら設定したマイルールに縛られ相当苦労された様子。

    なかでも印象的なのは「見知らぬ人が多すぎる」で、声をかけてくる見覚えのない人と氏とのやり取りを描きます。ある時はファンであったり(当然伊坂氏は知らない)、またある時は単なる隣人が声をかけてきただけだったりします(これまた「有名人になったかも?」という自意識過剰感を恥ずかしく思う)。仙台というコンパクトな町を愛し、自らの立ち位置をユーモラスに描きます。

    そんな仙台での最大のびっくりは、最後の「文庫版あとがき もしくは、見知らぬ知人が多すぎるIII」に表われています。偶然声をかけてくれたファンに手渡されたCD。その名も「ソンソン弁当箱」。さらに翌日、子供の手を引いて入った喫茶店で初老の店員から声を掛けられる。「昨日息子に会っていただいたようで」。なんと偶然にも「ソンソン弁当箱」メンバーのお父様がその店員。さらに、こうしたことを文庫版あとがきに載せたいと編集者に話すと、「あ、ソンソン弁当箱?知ってますよ」との返答。その理由については読んでからのお楽しみ。

    ・・・
    ということで伊坂氏のエッセイでした。

    得意ではないということですが、どうしてなかなか、面白いですね(プロですからねえ)。スリラーのようにツイストを期待するわけでもないし、むしろ筆者の人となり、仙台愛が伝わってくる、ほのぼのエッセイであったと思います。

    仙台に暮らしたことのある方、お仕事でご縁のある方、今後暮らしてみたい方、伊坂幸太郎氏のファン等々にはお勧めできると思います。

  • またエッセイかぁ〜と思ったけど、3652よりはずっと「読み物」となっていて面白かった!

    数年後に必ず起こるであろう地震を怖がり、数年後に本当に震災に見舞われた話は、読んでて鳥肌が立つようだった、、人ごとじゃないから余計怖くなって、でも何を準備したらいいか分からず、きっと私も怖がりながら「数年後」を迎えてしまうんだろうな、、

    ブックモビールは、唐突に伊坂さん以外の人が主人公になって、実話かフィクションか最初戸惑った。

    どれも短くまとめられてて、サラッと読めた。

  • 伊坂幸太郎さんのエッセイは初めて読む。荒蝦夷(あらえみし)社の「仙台学」連載。

    自分の映画のロケをしているところに、たまたま出会ったとき。そのロケによる渋滞を嘆いている人に会ったとき。その気まずいような言い訳したいような気持を想像してふふふとなる。
    仙台の美味しい店がわかるとか、仙台旅の目的が増えるとかいうタイプのエッセイではないけれど、とても伊坂幸太郎さんらしい気がした。

  • 仙台の喫茶店でPCで小説を書く日常
    震災をはさんだエッセイ
    日常は地続きだが、震災前と後では日常の意味が変化してしまった
    のの日常の変化を今コロナで感じている

    ブックモビール:

著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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