ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

著者 : 原田マハ
  • 集英社 (2015年6月25日発売)
3.83
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453270

作品紹介

モネ、マティス、ドガ、セザンヌ。19世紀から20世紀にかけて活躍した美の巨匠たちは何と闘い、何を夢見たのか。彼らとともに生きた女性たちの視点から色鮮やかに描き出す短編集。(解説/馬渕明子)

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • アンリ・マティス、ドガ、セザンヌ、モネを描いた短編集。原田マハの愛ある筆致がよく分かって、なんだか優しい気持ちになった。
    あまり長くレビューをすると、反対に良さを失ってしまいそうな怖さがある。

    作品を知っている人ならば尚のこと、ハッとさせられるんだろう。
    きっと、そんな人が思いを込めて感想を置いていってくれると良いな。
    私も、出来ればスマホの画面ではなく、そのものとの対面をしたかった、と思う。

    目には同じ機能を有しているはずなのに、どうして、何が違うんだろうか。

    人が生きて、何かを遺してゆくことに想いを馳せる。

  • マティス、ドガ、セザンヌ、モネ。
    偉大な画家たちを、そのそばにいた人物の視線で描いている作品です。
    フィクションであり、史実にはありませんが、どことなく本当にあったお話のように感じました。

    柔らかく、優しい人物たち。
    原田先生が画家や作品たちを愛しているのが滲み出ているようでした。

  • 当時の画家(しかも有名な巨匠ばかり)の暮らし方をそばで見ているような気持ちになれる一冊。
    中でもエドガー・ドガの話がよかった。
    なぜなら、昨年メアリーカサット展を見たから、少し知ってるところもあり、ここで見事につながりました。
    画家の作品を思い浮かべながら、こんな風に過ごしていたのかなぁ〜、なんて思うのは絵からさらに一歩、画家の作品に近づけた気がします。

  • 美術ものの短編。短編ながら引き込まれる。まるで見てきたみたい、というのはオーバーだけれど、こういうようなことあったんだろうとか。ひたひたと物語が進んでいく感じ。(詳しい知識はないが)好きな画家ばかりなので、興味深く読み進められた。まさしく読む美術館?

  • マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌ、モネ…印象派の画家たちを、使用人や友人、知人(ゴッホの絵で知られるタンギー爺さんの娘とか)、家族など近くにいた人たちを通して描く短編集。
    モノローグだったり書簡集だったり普通の小説風だったりと、形式もいろいろで面白く読めました。

    「冬の日だまりと夏の真昼ほどに違うふたりの芸術家」、マティスとピカソ。対照的なふたりの交流の描写がとても味わい深い『うつくしい墓』。
    繊細で美しい絵を描くモネが意外なほど逞しく男性的に描かれていて、時系列をぴょんぴょんと往き来しながら進むストーリーに少しドキドキする表題作『ジヴェルニーの食卓』。
    このふたつが特によかったです。

    それぞれの短編に違った雰囲気があって、読んだ後にしっかり余韻が残る感じがありました。
    これを読む前に『本日はお日柄もよく』を読みましたが、断然こちらが好き。さすがマハさんだなと思いました。

  • マティス、ドガ、ゴッホ、セザンヌ、モネ。印象派の画家達に寄り添った人々が画家達と過ごした、困難を伴いつつも、追憶の中で煌めく日々。絵や画家達を愛おしむ著者自身の気持ちも託された読み心地のよい良書である。豊かで、切なく、しみじみ。また、元キュレーターであった原田マハのこの系列の本が読みたい。

  • まるで小さな宝石が散りばめられたような本に出逢えた。
    「珠玉」とは、こういう作品にこそぴったりな言葉なんじゃないかと。

    近代美術を担った画家たちの短編4作品。
    そこかしこに 色が溢れ返るカラフルな文章。
    しっとりと細やかで、どこまでも美しい。

    個人的にも絵画では近代印象派~シュルレアリスム時代の作品が好きなので、取り上げられる絵画作品を思い浮かべながら読むといっそ味わい深いものに。

    マティス、ピカソ、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、とりわけタイトルにもなっているモネのストーリーは彼の生涯の暮らしぶり、代表作「睡蓮」を描くまでの経過、モネの庭への愛がとても人間らしく好きでした。

    各画家本人の視点ではなく、彼らに近しい場所で彼らを見ていた者たちの視点で語られるストーリー。
    だからこそ、画家の人柄が上手く描かれ、暖かでリアリティのある作品になっているのかな、と。

    やはり原田マハ作品は知的でわかりやすく人間味があって良い。

  • 後書きに「芸術家は常人とかけ離れた感性を持ち、異なった生活をしているに違いないと考えがちである」とあった。
    もちろん異なった部分は多数あるとしても、生活の基盤は同じだという事を忘れがち。家庭があり生活をしていく為に作品を売る。その値段が妥当だと思わなくても、生活の為には売らなくてはいけない。
    彼らのそんな当たり前の生活の一部を見た気がする。
    中でもマティスの話が明るく輝いている感じで、一番好き。

    2016.2.17

  • あとがきも合わせて読むと原田マハさんが、なぜ画家の日常に焦点を当てこの作品を書き上げたのかが見えてくる。
    本当に芸術を愛して、画家の生涯を事細かに把握でもしていないと芸術家は遠い存在で、一般人とは物の見方がベクトルからして違う物だという感覚はだれしもが、大なり小なり持っていると思う。
    私は実際持っていた。
    結婚して家庭を持って、子供を育てて。
    画家だって一般人とは何ら違わない。些細なことで喜ぶし、悲しむこともある。それこそ激高することだって。
    とはいえど、モネの作品しか直接見たことないのだが遠目では纏まっているように見える作品でも、近くで見ると「ええ、ここでこの色置くの?!」と驚いたことがある。
    彼らも普通の人でありながら、やっぱり絵画に対するセンスや情熱なんかは一般人には計り知れない物を持っているのは当然なのではなかろうかと思うのです。
    そうでなければ後世まで人々を魅了し、名と作品を残すことなど出来るはずがないのだから。

  • 画家の名前やその作品を知ってはいたものの、この画家は一体どんな人だったのだろうと考えたことは一度もなかった。この本を読んで、それぞれに様々な人生があったことを感じることができた。ゴッホの描いた老人は、タンギーじいさん。全ての画家の親父さん的な存在だったとは。そんなこと思いもしなかった。そして原田さんの綴る風景の様子がそれはそれは美しくて…私の貧困な想像力でもたくさんの景色を見ることができた。ちょっと今回は説明的でいつもよりもストーリーに引き込まれなかったけれど。だけど新しい発見がたくさんあって、やっぱり読んでよかったな。

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