あなたが愛した記憶 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2269
感想 : 150
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453782

作品紹介・あらすじ

拉致監禁。両手親指切断。強姦、そして扼殺。残虐な連続殺人事件が世間を賑わせる中、「私犯人を知ってる」という女子高生が探偵の前に現れ…。渾身の恋愛ホラーサスペンス。(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりのミステリー、それも裏表紙にはノンストップ恋愛ホラーサスペンスと書いてあった。作者のシリーズには「妖」があるので、それが近いかも知れない。
    プロローグで、主人公の探偵が1才にも満たない赤ん坊を殺し、自ら警察に電話して捕まったとある。探偵の友人は赤ん坊にミカンを食べさせたことで主人公の行動が急変したとのこと。
    本編では猟奇的な殺人事件が2件続き、意外なところから犯人を知る女子高生が現れ、調査が探偵に依頼される。謎が謎を呼ぶ。どうやら親の人格が子供に継承され、人格重複が行われるというホラーな現象が根本なよう。
    確かに恋愛要素もあるが、自分が愛した女性の記憶が子供に移管されて、その女性は自殺するのではどうなのだろうか? 殺人鬼も自分の子供に自分を移管するのは不気味。
    あまり展開が複雑すぎて、プロローグは忘れて読んでしまったが、全て終わったあとで読み直すとプロローグの意味がわかった。

  • 誉田哲也さん、お初でした。
    連続監禁殺人事件の犯人を追うサスペンスものですが、ファンタジー要素が加わり、非現実的なお話です。そういうのは好きではないのですが、これは凄く面白かったです。ファンタジーなんだけど、現実でもきちんと説明が付くというか… 突飛すぎない微妙なラインがお上手! 特にラストが本当に怖いです…。

  • これは度肝を抜かれた。親の魂が子供に受け継がれるっていう、民代がレイプされるシーンは胸が痛んだ。最初の拘置所のシーンとか、清彦の飛び降りのシーン忘れてたのに本当に点と点がつながっていくところおもしろかった、おすすめ。

  • わずか1歳の幼児を男(主人公)が殺してしまうがその動機が謎に包まれるというプロローグに始まり、主人公の娘と名乗る高校生の登場、世間を騒がせる連続殺人事件の謎をその高校生が知っているのではないかという波乱の展開で物語は進みます。

    そしてその謎を解くカギになるのが信じられないような負の連載と悲しい愛情でした。

    ジウシリーズや姫川玲子シリーズなどの警察小説、疾風ガールシリーズなどの青春小説という全く異なるジャンルを描ききった誉田さんだからこそ書けそうな謎と愛情の物語だと思います。

  • 親の記憶が子供に継承される。
    多重人格ならぬ人格重複とは…

    前半は著者のイヤミス感が
    後半では柔らかい一面が見られたかなと

  • サスペンス・ミステリーと思って読み始めたが、予想もしない展開が待っていた。ホラーとサスペンス、ミステリー、恋愛小説の全てが凝縮されている。

    昔、別れた女性の娘と名乗る女子高生の民代から2人の人物の捜査を依頼された探偵の曽根崎栄治は捜査を進めるうちに連続監禁殺人事件の驚愕の真相に触れていく。

    恐ろしい描写に目を奪われながら、途中の描写に違和感を感じつつも、読み進むと読後に広がる刹那さと、遣る瀬無さを感じるイッキ読み必須の作品。

  • 想像していた話とは違い、不思議なファンタジーだった。

  • 後半の怒涛の一気読みでした。
    序盤のお話は殺人事件と探偵と女子高生で、推理小説っぽい感じ。少し残念な感じで読むのをやめようかなんて感じてました。ところが、ある部分からファンタジーとかエスエフとかの展開の予感がしてきて・・・
    おすすめです!

  • エグいシーンは少なめ。

    記憶の継承なんだが、もっと昔の記憶はどうなんだろ?

  • 久しぶりに読み出したら止まらないという状態で読了。冒頭は場面が変わり、登場人物の繋がりに忙しいという印象だったけれど、少しづつ繋がっていく。途中、苦手な残忍な描写が出てきたり後半はホラー?って次々にジャンルが変わるような感じもあった。あまり残酷な内容は好きではないから警察モノは読まないけれど、機会があってら著者の他の作品も読んでみたくなった。

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著者プロフィール

誉田哲也
1969年東京都生まれ。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞、03年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞受賞。主なシリーズとして、『ジウⅠ・Ⅱ・Ⅲ』に始まり『国境事変』『ハング』『歌舞伎町セブン』『歌舞伎町ダムド』『ノワール 硝子の太陽』と続く〈ジウ〉サーガ、『ストロベリーナイト』から『ルージュ 硝子の太陽』まで続く〈姫川玲子〉シリーズ、『武士道シックスティーン』などの〈武士道〉シリーズ、『ドルチェ』など〈魚住久江〉シリーズ等があり、映像化作品も多い。

「2023年 『ジウX』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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