- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087454123
作品紹介・あらすじ
ありふれた中堅メーカーでパワハラ事件の不可解な人事をきっかけに、次々と明らかになる会社の秘密。
会社とは何か、働くとは何かに迫る全国民必読の傑作クライム・ノベル。(解説/村上貴史)
感想・レビュー・書評
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「サラリーマンって、難しいね、お父さん」
なぜぐうたら社員八角は坂戸をパワハラで訴えたのか?
なぜ北川は可愛がっていたエリートの坂戸を更迭したのか?なぜ役員会はそれを承認したのか?その裏にはどうしても隠したい秘密があった。会社の秘密に迫るクライム・ノベル。
20年前の出来事が八角を苦しめる。あの時行動に移していれば。
ノルマ未達成だと罵倒され、ノルマを達成してもさらにノルマが増えるだけ。ノルマに追いこまれていくサラリーマンの苦悩と葛藤。そして…今、変わらない体質に八角は爆弾を投げる。
8つの短編にひとりひとりの人生が丁寧に描かれ、この人はなぜこのような人間になったのかがわかってくる。
ひとつひとつの話が面白く、全体の物語に深みを増す。
親の影響、人との出会い関わりって大事だなと思う。
恋愛に失敗し、前向きに生きようとする浜本の物語に元気がもらえた。(パン屋さんがいい人やし)
「ただ徒らに過ぎ去っていった日々はもう取り戻すことはできないけれど、未来なら変えられる。そして、変えるためにはまず自分が変わらなければならない。」
村西の父親の言葉も素晴らしい。
「仕事っちゅうのは、金儲けじゃない。人の助けになることじゃ。人が喜ぶ顔見るのは楽しいもんじゃけ。そうすりゃあ、金は後からついてくる。客を大事にせん商売は滅びる」
映画は原島と浜本さんがクスッと笑わせてくれる。いいコンビで会社の八角の秘密を探っていきます。
私は映画の方が好きかも。八角がメインで動き回るし、八角と北川の同期の友情もよかったし、何より豪華共演陣の熱く濃い演技に痺れるし笑えます。 -
長編かと思いきや、それぞれの短編作品が繋がって、次第に物語の全貌が見えてくる。
電機メーカー・東京建電を舞台に繰り広げられる物語。
パワハラをきっかけに、営業成績の良いエリート課長が更迭される。
パワハラを訴えたのは、会議となれば居眠りをするぐうたら万年係長だった。
そんな男の訴えが何故人事に通ったのか??
一体会社の中で何が起こっているのだろうか??
役職も部署も異なる社員の物語が交わる時、親会社と取引先を巻き込んだ大掛かりな秘密が見えてくる。
作品を読んでいる間中、頭の中はタカタのエアバッグに占領されていた。
このニュースがモチーフだったのかな?
その辺は想像だけど。。。
ものづくりの現場では無さそうでありそうなお話で、他人事じゃないような気にさせられる。
私は経理のおばちゃんだが、どうもこの本に出てくる経理の人、みんな印象が悪くて(^_^;)
そんな経理って悪者なの!?
物語とは全く関係ないが、経理ってただでさえ印象悪いだろうから気をつけなくちゃなぁ。。。と思いましたw -
2019(R1)5.31読了
会社の多様な人の視点から、会社の闇に迫っていく一冊。
短編集だと思わずに読み進めていった。
悪いことに手を染める人も出てくるが、その人にだって逃れられない状況があったり、頼りにしている家族がいたりして、その人の行為や生き様を単純化することはできない。
それぞれの人物の生き方やこれまでの半生を丁寧に書いているので、組織で働く私としては、とても心に響く話だった。 -
働くこと、生きることについて考えさせられる。名前のとおり7つの会議を中心にした短編と、その底辺に流れ続け最後に大きく展開する長編。
この人の作品らしく、会社組織についてよく研究してるし、人間というものもよく研究しているな。 -
半沢直樹のスッキリした感じになれるのにプラス、サスペンスのような意外性のあるストーリー展開がものすごく面白い!
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つくづく会社って所は大変な所だなあと思います。じっとしていては、会社は存続し得ず、社員のたゆまない努力に支えられているんだと実感。経済競争、出世競争、資本経済では仕方がないのかもしれませんが、それにより得る物、失う物を見極める必要があるのではないかと思いました。不正をめぐり、隠蔽を行う会社の悪を告発した八角の前に広がる、悪の構図を見、愕然としましたが、同時にラストに淡い希望が見えたのも作品に余韻を与えたようでした。
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池井戸作品を多数読んできましたが、こうした登場人物の様々な視点で話が進むのは大変、次の展開が気になり気がつけば世界観に魅力されており、また自分の状況を登場人物に重ね合わせて「自分ではこの分岐点はどう選択していたか?」「どうするのが最善であったか」と考えを巡らせる事が出来、素晴らしい作品だと感じました。
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長編小説だが、『七つの会議』の名の通り、各章で短編集のように区切られている。中堅メーカー『東京建電』の社員を中心に、各々章で主人公が変わり、また絶妙なところで章が終わる。ごく平凡な会社の、ちょっとした違和感。それに気づく者。調査する者。そして章が進むにつれ、タケノコの皮を剥ぐように真相が明らかになるー。そして作者お得意の銀行節は一切なし、純然たるお仕事ミステリー。最後の章がやや駆け足かな、という印象があったが、総じて面白い内容だった。キリよく読める構成がいい。『コトブキ退社』の章はちょっとした癒し。
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これは面白かった!!
ビジネスマン必読の物語!
物語の設定も展開も秀逸!
表題『7つの会議」の通り、さまざまな会議が語られる短編連作小説と思いきや、それぞれの章での主人公の立場から会社内の大きな疑惑を明らかにしていくというもの。
それぞれの物語が全て伏線となって、最後にそれが回収され、まとまって、そして真実が明らかになっていくところがすごい!
それって何?ってつっこみがあると思いますが、それ自身がこのストーリの面白いところだと思いますので、どんな疑惑、真実を明らかにしていくのかは、ここでは語りません(笑)
そして、ビジネスマン必読と思うところは、自分自身がその立場に置かれた時に正しい判断が出来るのか?
というところ。
まさに、それが問われていると思います。
ちなみに、自分は無理です(笑)
リアルに描かれた、企業倫理に対するシミュレーション小説というかケーススタディというか、そんな物語です。
これは、お勧め&必読
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わたしも映画で観ました。
野村萬斎と香川照之、いい味出してましたねぇ♪
こちら、小説は未読なんですが、映画の方が良かった...
わたしも映画で観ました。
野村萬斎と香川照之、いい味出してましたねぇ♪
こちら、小説は未読なんですが、映画の方が良かったですか。
映画観てから小説を読むのはちょっとと思っていたので踏ん切りがつきました(笑)
お久しぶりです(^-^)/
野村萬斎さんと香川照之さんよかったです!
どちらも負けていませんでしたね。
原作では...
お久しぶりです(^-^)/
野村萬斎さんと香川照之さんよかったです!
どちらも負けていませんでしたね。
原作では八角はあんなに目立ちませんから私は映画の方が好きですが、小説は1人ずつが丁寧に描かれそれはそれでよかったですよ(⁎˃ᴗ˂⁎)
ねじ六さんとかカスタマー室の人とか可哀想な扱いでした。
でも、原島、浜本コンビが好きなら映画だけでいいと思います(*≧艸≦)