博物館のファントム 箕作博士の事件簿 (集英社文庫)

  • 集英社 (2016年9月16日発売)
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本 ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784087454925

作品紹介・あらすじ

呪いのルビー、ニセモノの化石、大型模型の中に隠された植物標本……博物館には謎がいっぱい! 変人博物学者・箕作と女性分類学者・環のコンビが活躍する「博物館ミステリー」誕生!(解説/吉田伸子)

感想・レビュー・書評

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  • 『博物館のファントム』~箕作博士の事件簿~
    著者 伊与原新 (いよはらしん)

    先月の後半に書店に立ち寄ると、集英社文庫2025年のナツイチが始まっていました。
    よまにゃのクリアしおり欲しさに先ず一冊目(*'ω'*)

    伊与原新さんは初読みでしたが、魅力的な登場人物たちや物語の舞台、展開も面白く読み終えるのが惜しいくらいでした。(読了後直ぐに、積読本からタイミング待ちだった『フクロウ教授の午睡』を手に取りました。そちらも面白かったです!続け様に、『月まで三キロ』も読了しました。伊与原新さんにすっかりハマっています。(*´ω`*))

    博物館の蘊蓄の詰まった謎解きミステリー、でもとても読みやすく引き込まれます。この夏におすすめの一冊ね。(*´ω`*)
    (ちなみに2025年の夏のしおりは少し大きめで、扇げます。暑さも少しは凌げるかなぁ~~(=^x^=);)

  • 文庫本のより単行本の表紙絵の方が本の内容の雰囲気を出していて断然いい。国立自然博物館の博物学者の箕作類とコンピューター技師の池之端環の二人が遭遇する事件を描く連作短編だ。最初は蘊蓄だけが頼りの話かなあと思ったが、だんだんと面白くなる。いろいろないわゆる博物学の知識も面白いし、事件とそれを上手く絡めている。二人のやり取りも面白いし、他の登場人物もなかなかいい。最後のデニソワ人と現生人類の関係についての箕作の語りもいいねえ、ちょっと感動した。「四万年前を境に、現生人類の文化は爆発的に飛躍した。文化が飛躍する最大の原動力は、異文化との接触だ。異文化からの感染だ。その相手がネアンデルタール人やデニソワ人でなかったとは、誰にも言えないだろう」

  • 謎解き+蘊蓄、面白かった!
    それも多岐に渡り、意外と深く描かれていて一気読みした。
    表紙がラノベっぽいのが、やや残念…もっと重厚感あっても良かった気がする。

    続きが期待できそうな終わり方だったので、続編に期待したい。

  • あまりキャラクターを好きになれなかったです。
    なんとなくラノベっぽいなと思いました。

  • 未知なる世界にお邪魔してきました!
    全く知らない世界すぎてミステリーはそっちのけで楽しんで読んでしまった。自分の知らない世界は難しそうって敬遠しがちだけど、1回読んだぐらいじゃ全然理解できてないけどワクワクして楽しかったー!
    苦手な分野に無理してまで挑まなくてもいいけど、わからなくてもいいから好奇心があるなら覗いてみるのもいいね。

    たまには違う角度からミステリーを読んでみたい人に特におすすめです!

  • 伊与原さんらしい作品で、地学・植物学など、様々な蘊蓄がちりばめられていますが、「事件簿」とあるように、謎を解いていくファントムこと箕作と、環のコンビが良い感じです。

    短編集のように収められているのも、休憩しながら読めて、読みやすかったです。
    感情移入するお話というよりも、へぇ~ほぉ~なるほど~と知識を吸収する感じで、好みは分かれるかもしれませんが、知らないことを読みながら知ることが出来て、私は好きです。

  • ナツイチの一冊
    上野の国立科学博物館にまた行きたくなる

  •  ひょんなことから自然史博物館で働くことになった片付け魔の分類学者・池之端環と未整理の標本や資料が大量に所蔵された建物『赤煉瓦』に棲みつくファントムこと変人博物学者・箕作類の凸凹コンビが博物館で起こる事件を解決するミステリーで、鉱物、植物、動物、化石、昆虫、人類に関する博物学の蘊蓄が興味深く探偵コンビのキャラも良かった。

  • 面白かった。

    元々好きな作家さんで直木賞受賞もあり、少し古い作品を読んでみた。

    最近の作品とちょっと違い、楽しく軽く読めるものだった。

    個人的には最近の作品の、科学と人間模様を絡めた感じの方が好きだが、この軽い感じから科学や読書の楽しさに入って来る人が増えると良いなと思った。

    科学の蘊蓄が詰まっているところは、変わらず興味をそそられた。

    あとがきに、作品に対して作者の真摯な姿勢があらわれていて好感を持った。

  • この本でリニューアル版だったんだ。私はかわいいイラスト大好きなので、この表紙は大歓迎です。色使いがとても好き。博物館にまつわる謎はなかなか面白かったので、またこのでこぼこコンビが見れるといいな

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著者プロフィール

1972年、大阪府生まれ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年、『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、デビュー。19年、『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞を受賞。20年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞する。近著に『オオルリ流星群』がある。

「2023年 『東大に名探偵はいない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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