スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.61
  • (12)
  • (30)
  • (29)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 240
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455052

作品紹介・あらすじ

このミス大賞優秀賞受賞作家・友井羊が集英社文庫初登場! 吃音があって引っ込み思案の女子高生、菓奈が周囲の事件に絶妙の推理力を発揮。お菓子作りの科学を利用したミステリー。(解説/青柳碧人)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 2018/6/3~6/5

    高校生の菓奈は人前で喋るのが苦手。だって、言葉がうまく言えない「吃音」があるから。そんな菓奈が密かに好意を寄せる真雪は、お菓子作りが得意な究極のスイーツ男子。ある日、真雪が保健室登校を続ける「保健室の眠り姫」こと悠姫子のために作ったチョコが紛失して…。鋭い推理をつまりながらも懸命に伝える菓奈。次第に彼女は、大切なものを手に入れていく。スイートな連作ミステリー。

  • 旅のお供として。洋菓子大好き男子高校生と保健室登校の美人女子高校生、そして吃音のある地味め女子高校生が探偵役の日常系ミステリ。連作短編集で読みやすい。まさに旅のお供。こんなに高級な食材を使ったお菓子を惜しげもなくふるまうなんて、バイトしてる風もないのに金持ちかよ、とつっこんでしまうけど、まぁ小説だからね。吃音は大変だろうなぁ。しゃべりたくてもしゃべれないなんて。加藤さんの話は驚いた。こういう軽い症状もあるのか。しかし読んだ端から忘れていきそうな話だった。

  • 料理やお菓子をテーマにしたミステリーということで、初心者向けかな、若い人向けかな、と勘違いして読み始めると完全に裏切られることになる。美味しそうなスイーツの数々だけでなく、スクールカースト、吃音症者の困難などの問題にふれながら、レシピに関わる科学的知見が関わる謎解き。とにかく、目を大きく見開かされた。慎重に準備され、突如明らかになる伏線に気付くことが出来る人はどれだけいるだろう? 

  • 初めはたいしておもしろくないな・・・って思いながら読んでいたけど。
    それでもスムーズに読み進めていき、思いのほか楽しめた。

    お菓子に限らず、調理は科学。
    私の持論と合致しているのも良かった♪
    お菓子は作らないけどね。

  • お菓子で謎解き。
    吃音症の女の子がひょんなことから学校で起きる事件を解決していく。
    色んなお菓子の名前が出てきて食べたくなる。
    私もお菓子作り上手になりたいわ。。

  • 毎回、スイーツにちなんだ事件が起こり、その謎を解いていく学園推理小説。主人公は、吃音に悩む菓奈。頭脳明晰で勉強もできるが、吃音のため、とにかく自分に自信が無く、人とのコミュニケーションを恐れている。しかし、人気者のクラスメイトでスイーツ好きの真雪くんと話すようになり、少しずつ学校での生活も前向きになり友達も増えていく。
    タイトルにある「保健室の眠り姫」ことひめちゃんは、タイトルに入れ込むほど活躍してない。むしろ、途中から登場する、葵の方が存在感は強いように感じた。
    毎回、スイーツに絡めたエピソードしばりにしてしまったため、そこは非常に面白いが、後半は少し無理があったかな。
    ただ、「吃音」というテーマはこの物語は非常に意味のあるものになっている。最後の驚きの真相も、様々に伏線が張られていたところも巧妙だったし、何より、続きが読みたくなるくらい、登場人物たちのことを最後まで読むと好きになっているのはとても好感触。
    「人が死なない日常の謎ミステリー」好きの私としては、この友井さんはかなり気になる作家の一人となった。もっと読んでみたい!

  • 吃音に悩むが故に人との関わりを避けてきた主人公。
    お菓子とそれに謎を解いていく青春系ミステリー。

    話に出てくるどのお菓子も美味しそうで全くお菓子作りをしたことはないけれど始めたくなりました。
    タルト食べたいなぁ。

    それに主人公がいい子でよかったです。
    とても人のことを思えて嫌な部分にも罪悪感が持つことができるし。
    吃音の勉強にもなりました。吃音って複雑なんですね。

    続編でないかなー?

  • 20180107

  • お菓子に気持ちを託して。

    なるほど、と思ったところがいくつか。まず「吃音」の要素。主人公・菓奈の吃音。彼女は吃音のために、疎外感を覚えたり、無理解に苦しんだり、勇気が出せなかったりする。しかし、この物語のホームズ役である彼女は、少しずつしゃべろうとしていく。ハンデのある主人公は、ハンデの大小も含めさまざまなパターンがあるけど、菓奈の弱いところや、最後の謎も含めて、吃音という要素を活かして書かれているという印象。(実際の人が読んだら異なる感想かもしれない、という恐れは忘れずに)

    真雪くんは、本来なら彼がスイーツの知識を活かしてホームズ役なのかと思いきや、ワトソンとも言えるようで言えないようで。それより、ヒロイン(一応大きな謎が提示されて、菓奈が解決しようとするから)候補は、むしろ保健室の眠り姫である悠姫子か、クライマックスの謎に関係する加藤さんに思える。真雪くんは、どういうポジションなのか、予想と全然違ったので驚いた。

    解説にもあったけど、クライマックスで明かされた加藤さんの秘密に、思わず「うそ!?」となって読み返してしまう。それから、お菓子が中心となって進むミステリだけど、歴史や由来だけではなくて、材料や保管方法が謎の中心なのも面白かった。

  • 高校に通って9ヶ月、吃音症のため人と交流を持たずに過ごしてきた沢村菓奈。天野真雪君は趣味のお菓子作りに譲れないこだわりがあるらしく、美味しいお菓子を作っては色々な人に配っていた。菓奈が日直で家庭科室の鍵の管理をした日、真雪の作ったチョコが無くなり、盗まれたと疑いをかけられたー【チョコレートが出てこない】他7篇

    ◆高圧的にお菓子を作らせるくだり、無理やりすぎてこの設定いるかー?とか、義務教育じゃない高校でも保健室登校なんてあるのかなーとか思ったりしたけど。お菓子作りに絡めた謎解きはお見事でした。

    そして、「引っ込み思案なだけで本当はいい子」なだけじゃない、ドロリとした腹黒さもあるところが、人間らしくてむしろ良かった。

全33件中 1 - 10件を表示

プロフィール

友井 羊(ともい ひつじ)
1981年生まれ、群馬県高崎市出身の小説家・推理作家。國學院大學文学部哲学科卒業。2011年『僕はお父さんを訴えます』で第10回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞を受賞し、同作でデビュー。2014年『ボランティアバスで行こう』は「SRの会」が選ぶ2013年ベストミステリー国内第1位に選出。
その他代表作に、『スープ屋しずくの謎解き朝ごはん』のシリーズ。各作品、ストーリー構成と意外性のあるラストなどに定評がある。

スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)のその他の作品

友井羊の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
森見 登美彦
坂木 司
辻村 深月
有効な右矢印 無効な右矢印

スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする