桜のような僕の恋人 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455489

作品紹介・あらすじ

カメラマン見習いの晴人と、新米美容師の美咲。恋に落ちた二人だが、美咲は人の何十倍もの早さで年をとる難病を発症する。しかも、治療法はないと告げられ……。切なく哀しいラブストーリー。

感想・レビュー・書評

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  • 文章が簡単で読みやすく、情景が頭の中にすっと浮かぶ。
    あまり本を読まない人でも読みやすいと思う。

    序盤は晴人がかわいくて読みながら顔が綻んでしまった。
    かわいい純愛。ケンティの笑顔が浮かんだ。映画も観たい。

    病気が分かってからの美咲の言動はとても切なくて悲しいが、気持ちはすごくよく分かった。
    そりゃやっぱり自分の変わり果てた姿は見せたくないよ。
    公園での再会はつらく切なかったけど、やっぱり美咲と同じく少しホッとした。

    読み終えてから早老症について検索してしまった。
    早老症自体は実在する病気だが「ファストフォワード症候群」という名前は出てこなかったので、架空のものなのかな?



  • カメラマンを夢見て上京した晴人だが、夢の世界は厳しいもので、激務に追われて仕事を辞め、現在はフリーターだった。

    そんな晴人が訪れた美容院で、新米美容師の美咲に出会う。
    一目で彼女に惹かれていった。
    彼女をデートに誘おうとソワソワする晴人だったが、彼女に髪の毛をカットされている時に事件が起きる(笑)

    そのおかげで彼女とのデートに漕ぎ着けたわけだが、夏頃から彼女の様子が変わっていく。

    晴人には伝えていなかったのだが、美咲は人の何十倍もの速度で歳を取る難病を患っていたのだ。


    春夏秋冬で綴られる彼らの物語だが、冬に入った途端に涙無しでは読めなくなってしまった。

    こんなにポロポロ涙が溢れるくらい泣いたのは何時以来だろう?

    ページを捲る度にポロポロ、ポロポロ、私女優かよ!?と思うくらい溢れ出してしまう。

    この本は、古本屋さんで購入したものだが、冬に入った途端、ページの隅が水に濡れたようにうねっていた。
    きっとこの本を読んだ前の方も、このページを涙無しでは読めなかったのだろうと思う。

    感情マックスで泣けるって素晴らしい。
    今日はリビングに誰も居なかったから思う存分泣けた(笑)

    気分スッキリ(*^^*)

    最近テレビコマーシャルしているネトフリ。この作品ですねー。ちょっと見てみたいかも(^^
    )

  • ようやくスタイリストに昇格できた、美容師の有明美咲。
    その彼女に一目惚れした、朝倉晴人。
    晴人の強引なアプローチで、二人は、付き合うことになる。
    晴人は、諦めていたカメラマンの道を再び歩み出す。

    二人の交際は、順調に進んでいるかに見えたが、ある日、美咲に体調の変化が現れた。

    ファストフォワード症候群と言う、人の何十倍の速さで年老いる難病の症状だった。

    初めは、コミック的で、合わないかなと思われたが、読み進むうちに、引き込まれていった。

  • とにかく泣ける本。
    でもあまりにも切ない(´∵`)
    図書館で読んでたから泣きそうになって大変だった…。

  • カメラマン志望の青年と美容室アシスタントの女性との恋と。
    春夏秋冬を経て移り変わる2人の行方を描いた作品。
    始めはどこにでもありそうなカップルの甘酸っぱい時間。
    ただ、彼女の体に少しずつ異変が表れてきて。
    とにかく切なく哀しい物語でした。
    様々な人物の視点から残酷な現実に葛藤する姿が描かれていて。
    心打つ作品だったと思います。
    ただあまりに切なすぎて、自分的には2度は読めないかも。

  • きっと泣ける小説なのだろうと読み進める。カメラマン見習いの晴人と、新米美容師美咲は、美容師と客として知り合う。ありえない出来事で距離を縮める。
    のちに、美咲の難病が発覚、不治の病と知る。治療のすべもなく、怪しいと危惧しながらも遠方の治療院へ連れてゆく兄(一緒に支える婚約者)、その気持ちが痛いほどわかる。家族というものは、何としてでも病気を治すからと出来るだけのことはするものだから。
    ニット帽のくだりでは、やはり泣けた。晴人が後で気づかなかったのを知った混乱と絶望。そこからどうやって立ち直るか。
    人はどんなときでも腹は減るー生きるために腹を満たしてる自分。
    愛する人のいない新しい季節も巡ってくる。それが現実なのだと伝わるのもがあった。登場人物がみな温かくて心に響くものがありました。

  • 新米美容師の美咲、美咲に髪を切ってもらうことになったことをきっかけに恋に落ちた晴人…美咲の言葉でカメラマンの夢に再び向き合うとともに、いつしか2人は恋人同士に…そんな2人の前に美咲の難病が立ちはだかる…。宇山さんの作品って現実味を感じられないけれど、感情移入してしまって最後には涙し、読めてよかったなって思う…この作品もそうでした!同じ女として、一番輝ける20代前半にこんな残酷な病に冒されるなんて…もうなんとも言えません…。悲しい気持ちと優しい気持ちを両方味わえる作品だと思います。

  • 重たい。
    残念ながら私は共感や感動が出来なかった。
    人によって賛否あるかも。

  • この病気の事を知らなくて調べたりした。
    恋愛してデートしてって当たり前の事なのにそれが出来ないなんて…悲しくて何度も泣いた。とにかく泣いた。

  • こういう泣ける恋愛小説系は私は絶対に泣かないぞと思ったけど、泣いた。
    恋に落ち合う2人を見ているとワクワクしたし最初の緊張感が伝わってクスッとする部分もあった。美咲の病気が発覚してからはすごく辛くて切ない気持ちと、死に向かっていく残酷さが入り混じって涙ながらに読んでいたが、美咲にとって微かな希望ともいえる晴人とのやりとりがまた切なく、、。
    人を想うことで自分が変わること、自分が変わることで人に勇気を与えること、人は老いるけど変わらないものもあること、なんかいろいろ教えてもらった気がする。

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著者プロフィール

1983年生まれ。神奈川県出身。脚本家、小説家。ドラマ脚本に『信長協奏曲』『スイッチガール!!』『主に泣いてます』、映画脚本に『今夜、ロマンス劇場で』など。書き下ろし小説『桜のような僕の恋人』がヒット作となる。

「2018年 『君にささやかな奇蹟を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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