- 集英社 (2017年4月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784087455694
作品紹介・あらすじ
浪人中の息子の性処理の為、病院院長夫妻は女性を誘拐したが誤って殺害。隠蔽画策中、なぜか死体が消え……。性、金銭、名誉。現代の満たされない者達の欲望を描く都会ミステリー。(解説/池上冬樹)
感想・レビュー・書評
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森村誠一『凍土の狩人』集英社文庫。
かなりの久し振りに森村誠一の作品を読んだ。1991年の作品で、各社から文庫化されているのだが、古さは全く感じず、面白い。ミステリーとしての仕掛けが兎に角お見事。
金持ちのVIPばかりを相手にする老舗の大病院のどら息子の性欲処理にうら若き女性を誘拐し、あてがうという悪魔のような病院長夫妻。どら息子の欲望のまま、何度か誘拐を重ねるのだが、その中の女性の一人を殺害してしまう。
と、ここまでの展開で普通の作家なら、悪魔のような犯行が露呈し、大病院は傾き…という結末だと予想が付くのだが、そうは問屋は卸さない。何故か、その犯行は明るみにされず、全く別な殺人事件が描かれるのだ。同時進行で展開する二つの犯罪。全く関係の無い二つの犯罪はやがて交わり、驚愕の結末が待ち受ける。
解説は池上冬樹。古今東西のシリアルキラー小説やサイコミステリー小説を引き合いに出し、かなり気合いの入った解説文を書いている。本作はちっともシリアルキラー小説でもサイコミステリー小説でもないのに一体どうしたことか。詳細をみるコメント0件をすべて表示
著者プロフィール
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