教団X (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 4047
レビュー : 368
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455915

作品紹介・あらすじ

謎のカルト教団と革命の予感。4人の男女の「運命」が重なり合い、この国を根底から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。世界で注目を集める著者の最長にして圧倒的最高傑作、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • う〜ん…何か難しいやんʅ(◞‿◟)ʃ
    人間は、原子から出来てて、原子は、更にクウォークから出来てる。原子は、ビックバンから生まれた宇宙に無数にあって、それの使い回しが人間???
    要は、人間は、宇宙と一体って事かな。
    こんなん、教祖さんとかに言われても、頭がフリーズする(^_^;)
    見るからに(読むからか)、カルト教団やな。何で、こういう教団は、禁欲ゼロなんや?確かにエロいのはカルトらしいけど。
    と前半は、講釈とか多いので、キツいけど、後半は怒涛の展開で、面白かった。
    まぁ、前半のキツい講釈が後半に生きて来る。
    まっ!他人に左右されず、自分の生き方で、一歩一歩生き抜くって事やな(^-^)v

  • 中村文則『教団X』集英社文庫。

    中村文則の最長にして最大の傑作などと様々なメディアが絶賛しているが、それほどの作品ではなかった。頭の中に全く画像が浮かんで来ないし、登場人物の性格描写も薄っぺらいように感じた。元々、中村文則は人物描写に力点を置く作家ではないが、これまでの多くの作品は善と悪を描くことで、人物描写の手間を省いていたのではと勘繰ってしまう。

    にわか仕込みの知識の羅列とAV見て書いたのかと思うような安っぽい性描写…

    楢崎は自分の前から姿を消した立花涼子の捜索を知り合いの探偵の小林にに依頼する。そして、新興宗教とおぼしき団体の存在を知る。その団体を主宰する松尾と、松尾と袂を別ち、教団Xというセックスを教義とするカルト組織を立ち上げた沢渡…お馴染みの善と悪の構図が見えてくるが…

  • なんじゃこりゃ。最後にびっくりするドンデン返しがあるのかと期待していたら拍子抜け。そんなに読みにくくなくスイスイ読めたけど、長かっただけに…。
    松尾さんのお話はおもしろかったな。皆さんのいうように、期待値が高すぎたのかも。

  • この手の暗い作品も、中村さんの作品も、嫌いではないのだけれど、なんだろう、性描写がわたしには合わなかったのか、最後まで読めませんでした。。それで★☆☆☆☆とは申し訳ないと思ったのですが…すみません。

  • 壮大だった。宗教、宇宙、物理、戦争、国家、世界の格差や貧困、性などたくさんのトピックが登場する。
    これらのトピックのいくつかは登場人物の一人語りの形として、少なくないページ数が割かれている。この辺りを読んでいるときはまるでそのトピックについてのノンフィクションの本を読んでいるようで、多大な調査や取材に基づいているのだろうと感じる。ここを興味を持って読めるかどうかでこの本に対する印象は大きく変わりそう。自分は興味深く読めたし、いくつかのトピックについては今後本を読んだりして調べてみたくなった。
    しかしこんなに長くする必要はあったのか疑問はある。人物描写についてもあまり刺さらず、感情移入は難しかった。特に主人公(っぽい人)は最後までいまいち魅力は感じられず、好きになれなかった。

  • *謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。絶対的な悪の教祖と4人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何かを問いかける長編*

    うーーーーーん。としか言いようがない。よくこの仕上がりで本が出ましたね…。
    まず、登場人物が薄っぺらく、全く魅力がない。どの人がどの人だっけ、と何度も頁を戻るくらい覚えられない。おまけに、純文学風に小難しくこねくりまわした題材がごった煮のように詰め込まれ、何が何だか全く理解出来なかった。性描写に至っては…バカなの??の一言。時間がもったいなかったなあと思った本は久しぶり。

  •  この作者の本は読んだことがなかったのだが、ただ文庫版の発売日に地下鉄のなかに張られた広告を見て、その足で本屋に行ったのだ。それでもまだ読むかどうか迷っていたのだが、ペラペラとめくってベンジャミン・リベットの実験への言及があったのを見て決断した。
     いや、そもそも単行本が出た時点で気にはなっていたのだ。小説のタイトルに「教団」とあったら、いい教団のわけがない。悪い教団の話に違いない。しかも教団X、怪しいったらない。
     でも又吉直樹がこの小説をテレビ番組で絶賛し、それを見た人が読んで失望してamazonのサイトに酷評をたくさん書いているなんてことは知らなかった。そんな難解な純文学なのか? 否!

     楢崎は恋人ともまだいえないような関係の立花涼子の行方を追って、2つの新興宗教団体に遭遇する。最初のは実は新興宗教ともいえないし、団体ともいえないようなもの。松尾という自称アマチュア思想家の変な老人が妻と暮らす家にすぎないのだが、彼の講話を聞きに自然発生的に生じたサークルだ。
     他方、名前のない教団、仮に教団Xと呼ばれる教団はしっかりした組織を持つセックス教団だ。そしてその教祖・沢渡は松尾と因縁があるらしい。
     楢崎が主人公なのではない。群像劇、といっていいだろう。高原は以前、松尾のもとにいたが、実は教団Xのナンバー2である。しかし教祖を裏切りつつ、大それたテロを計画しているらしい。松尾の下にいながら高原を愛する峰野。立花も高原と強いつながりがある。他の登場人物もそれぞれに苦い人生がある。いずれも人生から、世間から「弾かれた」人たちといえようか。

     松尾は第二次世界大戦で肉体的にも精神的にもひどく傷ついたのだが、今は宇宙論的・原子論的・機械論的運命論を基底にした人生肯定主義を説いている。沢渡がどのような人物かは終盤まで明かされない。帯に「絶対的な悪」とあり、それが沢渡のことだと思うが、誤読だろう。沢渡が執着するのは善と悪との絶対的なコントラストなのではないか。そしてそれがカリスマ性の源泉なのだ。また帯には「圧倒的な光」とあるが、それが松尾のことかといえば、まったくそんなことはない。「光」があるとすれば、それはわれわれひとりひとりの中に宿った圧倒的に小さな光のことである。松尾の人望はそうした小さな光を見出す能力か。

     松尾が病に倒れ、教祖に感づかれたかも知れない高原のテロ計画が見切り発進し、話は後半大きく動いていく。
     そしてこの小説は現政権、あるいは右傾化する社会情勢への批判ともなっている。「特攻隊の人たちの手記は涙なしにはとても読めない。だが彼らの魂の純粋さを、あの戦争が正しかったような印象操作に利用するのは死者に対して失礼だろ? あの魂をそのように利用しかつ金儲けの手段にしてる奴までいる始末だ」って誰のことだろうねえ。

  • 初・中村文則さん作品、と言いたいところだが、かつて「銃」を20P以内で挫折したので、リベンジまでに手に取る。

    リトライがこれで良かったのか不明だが、ひとまず読み切れた(というか目を滑らしてどうにかページを繰った)。

    筆者の世界が非常に壮大で、思慮深く、知識に溢れていることは大変よく分かった。よく分かったが、それと物語の面白さは、ぜーんぜん別の次元なんだなぁ、ということがよく分かった。(でも松尾の説法で、随所に気になるところもあったが)

    性描写が多いとかなんとかは、そういう世界だしそういう内容だし、と思うのだがどうにもこうにもチャチイのは、 “その気はない/むしろ拒んでいるのに、卓越した男性の技術により気持ちと裏腹に悦んでしまう女性(しかもすぐ心変り)” の人物描写が浅はかだからではないだろうか。

    そういうパターンの女性は創作物内によく出てくるけどさ、
    そんなやついるのかっての。って思ってしまって。
    イヤよイヤよもなんとかって、展開がダサ過ぎる。

    あの集団の倒錯したような性をそう表現したかったのか、或いは作者の想像の限りがこれだったのかは、大きな差である気がする。

  • 本屋さんで「話題の本」とあったので読んでみたのですが、、
    ダメですね。
    私は仕事関係で気功の話や怪しげな宗教の話などの内容には、かなり免疫があるのですが、ただそういった本から抜粋しただけなような教祖の言葉とか、長ったらしい独り言などが多すぎて、読み飛ばすべき箇所が多すぎです。
    話の流れとしても小説としても評価できる点はないと思います。

    • ことぶきジローさん
      はじめまして。評判の割りにはつまらない作品だったと思います。テレビで文化人面した芸人が絶賛していたのが、評判を呼んだ原因でしょうか。
      はじめまして。評判の割りにはつまらない作品だったと思います。テレビで文化人面した芸人が絶賛していたのが、評判を呼んだ原因でしょうか。
      2017/07/15
  • 期待度が高かったために、得られた結果に失望することは時としてあるけれども、『教団X』はその典型である。読む前はずいぶん期待していたのだ。怪しげな宗教団体、とりわけカルト教団の雰囲気をまとっている点にも、どんな物語になるのだろうと期待した。
    全てがダメだったわけではない。前半で松尾が語る、人間(生物)はたえず原子レベルでは入替え(代謝)が生じていて、常に新たな自分に生まれ変わっていることを根拠に、肉体の一部である脳と己の意識を分離する考え方に言及するところは、その内容の真偽は措くとしても新鮮な驚きがあった。
    読み進めると、松尾に対立するカルト集団である「教団X」は、性の解放を目指す教団として描かれる。当然、セックスシーンの描写も多く出てくる。が、いつしか彼らはテロリストと化す。その過程で、テロの契機がアフリカで出会った飢餓問題であったり、しかしテロの最中に叫んでいるアジテーションでは、靖国神社や大戦への批判であったりする。それらの演説めいた叙述は、どれもそれなりにペダンティックではあるけれども、主張に一貫性がない。だから共感を喚起されない。
    かつて地下鉄にサリンを撒き散らし、テロを起こした集団を想定していたのだろうか。しかし、物語の世界で、ペダンティックになるのはいいけれども、特定のイデオロギーに依拠することなく、その時々で主張していることが変化する教団というのはあまりにリアリティに欠ける。これが、この物語に失望させられた理由である。
    最後に人類平和めいた内容でカタルシスを導こうとしたようだが、散々衒学趣味をふりまいて、読者をあちこちひっぱり回した挙げ句、この結論はあまりにもステレオタイプすぎないか? 小説はフィクションであり、原則としては何を書いてもよいことは理解しているが、一貫性がなく納得感の薄い物語には辟易せざるを得ない。文庫版六百頁におよぶ長篇を読まされるのではなおのこと。

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著者プロフィール

中村文則
一九七七年、愛知県生まれ。二〇〇二年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。〇四年『遮光』で野間文芸新人賞、〇五年『土の中の子供』で芥川賞、一〇年『掏摸〈スリ〉』で大江健三郎賞を受賞。同作の英訳版が米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの二〇一二年年間ベスト10小説に選ばれる。一四年、アメリカでデイビッド・グディス賞を受賞。一六年『私の消滅』でドゥマゴ文学賞受賞。他の著書に『教団X』『その先の道に消える』『逃亡者』、エッセイ集『自由思考』などがある。

「2020年 『夜ふかしの本棚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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