教団X (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 5585
感想 : 457
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455915

作品紹介・あらすじ

謎のカルト教団と革命の予感。4人の男女の「運命」が重なり合い、この国を根底から揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。世界で注目を集める著者の最長にして圧倒的最高傑作、待望の文庫化!

感想・レビュー・書評

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  • 初中村作品。
    物理学や宇宙論、宗教論などが長く、読み飛ばしても中々読み続けるのが難しかった。性に取り憑かれたカルト集団だったが、その原点が最後の方になって分かってくる。おぞましい戦争体験や謎の集団、それを装った公安などが入り乱れて複雑な状況。それでいて終わりが呆気なかった。こんな分厚い本にしなくともよかったのでは?

  • う〜ん…何か難しいやんʅ(◞‿◟)ʃ
    人間は、原子から出来てて、原子は、更にクウォークから出来てる。原子は、ビックバンから生まれた宇宙に無数にあって、それの使い回しが人間???
    要は、人間は、宇宙と一体って事かな。
    こんなん、教祖さんとかに言われても、頭がフリーズする(^_^;)
    見るからに(読むからか)、カルト教団やな。何で、こういう教団は、禁欲ゼロなんや?確かにエロいのはカルトらしいけど。
    と前半は、講釈とか多いので、キツいけど、後半は怒涛の展開で、面白かった。
    まぁ、前半のキツい講釈が後半に生きて来る。
    まっ!他人に左右されず、自分の生き方で、一歩一歩生き抜くって事やな(^-^)v

  • がっかり
    全く自分に合わない物語
    なんの物語なのか、何を伝えたいのかさっぱり分かりませんでした。
    筆者の想い?や知っていること、調べたことをそのまま登場人物に語らせている感じ。

    ストーリとしては、
    主人公?の楢崎が自分のもとを離れた女性の立花を探し出そうと、探偵小林に頼んだところ、たどり着いたのが老人松尾を中心とした変な宗教団体。
    松尾の語りがさっぱり理解できません。
    原子論、素粒子、宇宙といろいろ語っていますが、その必要性が理解できません。

    一方で、その松尾と相対するカルト教団の教祖沢渡。性の解放を歌うカルト教団ということで、AVのような描写が続きます。なんの必要性が?
    そして、そのカルト教団の行く末は、テロ?
    その目的は?
    といった展開です

    放送局を占拠して語られる戦争観
    これも筆者の想いが語られているのだと思います。
    結局、素粒子、原子、仏教、戦争観、性倫理、途上国などなど、筆者の思うところが語られていて、どう結びついているのか分かりません。

    さらに、登場人物の誰にも感情移入、共感できません。
    全体の文章が作文みたいで読みにくい(笑)

    で、結局、なんの物語なの?
    ってな感じです
    話題の本だと思っていたので、こんな感じなの?ってがっかりでした。

    お勧めできません(笑)

  • 疲れました!
    あまり読む時間がなく、少しずつ読んだのが悪かったかも?

    気分がドヨ〜ンとするお話でした。

  • なんじゃこりゃ。最後にびっくりするドンデン返しがあるのかと期待していたら拍子抜け。そんなに読みにくくなくスイスイ読めたけど、長かっただけに…。
    松尾さんのお話はおもしろかったな。皆さんのいうように、期待値が高すぎたのかも。

  • 中村文則『教団X』集英社文庫。

    中村文則の最長にして最大の傑作などと様々なメディアが絶賛しているが、それほどの作品ではなかった。頭の中に全く画像が浮かんで来ないし、登場人物の性格描写も薄っぺらいように感じた。元々、中村文則は人物描写に力点を置く作家ではないが、これまでの多くの作品は善と悪を描くことで、人物描写の手間を省いていたのではと勘繰ってしまう。

    にわか仕込みの知識の羅列とAV見て書いたのかと思うような安っぽい性描写…

    楢崎は自分の前から姿を消した立花涼子の捜索を知り合いの探偵の小林にに依頼する。そして、新興宗教とおぼしき団体の存在を知る。その団体を主宰する松尾と、松尾と袂を別ち、教団Xというセックスを教義とするカルト組織を立ち上げた沢渡…お馴染みの善と悪の構図が見えてくるが…

  • この手の暗い作品も、中村さんの作品も、嫌いではないのだけれど、なんだろう、性描写がわたしには合わなかったのか、最後まで読めませんでした。。それで★☆☆☆☆とは申し訳ないと思ったのですが…すみません。

  •  この作者の本は読んだことがなかったのだが、ただ文庫版の発売日に地下鉄のなかに張られた広告を見て、その足で本屋に行ったのだ。それでもまだ読むかどうか迷っていたのだが、ペラペラとめくってベンジャミン・リベットの実験への言及があったのを見て決断した。
     いや、そもそも単行本が出た時点で気にはなっていたのだ。小説のタイトルに「教団」とあったら、いい教団のわけがない。悪い教団の話に違いない。しかも教団X、怪しいったらない。
     でも又吉直樹がこの小説をテレビ番組で絶賛し、それを見た人が読んで失望してamazonのサイトに酷評をたくさん書いているなんてことは知らなかった。そんな難解な純文学なのか? 否!

     楢崎は恋人ともまだいえないような関係の立花涼子の行方を追って、2つの新興宗教団体に遭遇する。最初のは実は新興宗教ともいえないし、団体ともいえないようなもの。松尾という自称アマチュア思想家の変な老人が妻と暮らす家にすぎないのだが、彼の講話を聞きに自然発生的に生じたサークルだ。
     他方、名前のない教団、仮に教団Xと呼ばれる教団はしっかりした組織を持つセックス教団だ。そしてその教祖・沢渡は松尾と因縁があるらしい。
     楢崎が主人公なのではない。群像劇、といっていいだろう。高原は以前、松尾のもとにいたが、実は教団Xのナンバー2である。しかし教祖を裏切りつつ、大それたテロを計画しているらしい。松尾の下にいながら高原を愛する峰野。立花も高原と強いつながりがある。他の登場人物もそれぞれに苦い人生がある。いずれも人生から、世間から「弾かれた」人たちといえようか。

     松尾は第二次世界大戦で肉体的にも精神的にもひどく傷ついたのだが、今は宇宙論的・原子論的・機械論的運命論を基底にした人生肯定主義を説いている。沢渡がどのような人物かは終盤まで明かされない。帯に「絶対的な悪」とあり、それが沢渡のことだと思うが、誤読だろう。沢渡が執着するのは善と悪との絶対的なコントラストなのではないか。そしてそれがカリスマ性の源泉なのだ。また帯には「圧倒的な光」とあるが、それが松尾のことかといえば、まったくそんなことはない。「光」があるとすれば、それはわれわれひとりひとりの中に宿った圧倒的に小さな光のことである。松尾の人望はそうした小さな光を見出す能力か。

     松尾が病に倒れ、教祖に感づかれたかも知れない高原のテロ計画が見切り発進し、話は後半大きく動いていく。
     そしてこの小説は現政権、あるいは右傾化する社会情勢への批判ともなっている。「特攻隊の人たちの手記は涙なしにはとても読めない。だが彼らの魂の純粋さを、あの戦争が正しかったような印象操作に利用するのは死者に対して失礼だろ? あの魂をそのように利用しかつ金儲けの手段にしてる奴までいる始末だ」って誰のことだろうねえ。

  • 壮大だった。宗教、宇宙、物理、戦争、国家、世界の格差や貧困、性などたくさんのトピックが登場する。
    これらのトピックのいくつかは登場人物の一人語りの形として、少なくないページ数が割かれている。この辺りを読んでいるときはまるでそのトピックについてのノンフィクションの本を読んでいるようで、多大な調査や取材に基づいているのだろうと感じる。ここを興味を持って読めるかどうかでこの本に対する印象は大きく変わりそう。自分は興味深く読めたし、いくつかのトピックについては今後本を読んだりして調べてみたくなった。
    しかしこんなに長くする必要はあったのか疑問はある。人物描写についてもあまり刺さらず、感情移入は難しかった。特に主人公(っぽい人)は最後までいまいち魅力は感じられず、好きになれなかった。

  • 初・中村文則さん作品、と言いたいところだが、かつて「銃」を20P以内で挫折したので、リベンジまでに手に取る。

    リトライがこれで良かったのか不明だが、ひとまず読み切れた(というか目を滑らしてどうにかページを繰った)。

    筆者の世界が非常に壮大で、思慮深く、知識に溢れていることは大変よく分かった。よく分かったが、それと物語の面白さは、ぜーんぜん別の次元なんだなぁ、ということがよく分かった。(でも松尾の説法で、随所に気になるところもあったが)

    性描写が多いとかなんとかは、そういう世界だしそういう内容だし、と思うのだがどうにもこうにもチャチイのは、 “その気はない/むしろ拒んでいるのに、卓越した男性の技術により気持ちと裏腹に悦んでしまう女性(しかもすぐ心変り)” の人物描写が浅はかだからではないだろうか。

    そういうパターンの女性は創作物内によく出てくるけどさ、
    そんなやついるのかっての。って思ってしまって。
    イヤよイヤよもなんとかって、展開がダサ過ぎる。

    あの集団の倒錯したような性をそう表現したかったのか、或いは作者の想像の限りがこれだったのかは、大きな差である気がする。

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著者プロフィール

1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。年『遮光』で野間文芸新人賞、『土の中の子供』で芥川賞、『掏摸』で大江健三郎賞、『私の消滅』でドゥマゴ文学賞を受賞。著書多数。

「2022年 『中村文則対談集(仮)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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