岳飛伝 15 照影の章 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 93
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087456875

作品紹介・あらすじ

埋伏していた南宋の程雲がついに岳飛に襲いかかった! 梁山泊軍の呼延凌は金軍との最終決戦に向け準備。南宋の秦檜が深刻な病に冒されていた。最終決戦前夜、三つ巴の第十五巻。(解説・宇梶剛士)

感想・レビュー・書評

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  • 史実では岳飛は処刑されたんですよね~。
    どうなっちゃうんでしょう??
    超人岳飛は重傷を負いながらすぐに復活!!
    ホントどうなっちゃうんだろう。

  • ここにきて瀕死の重傷を負う岳飛。
    しかしそれでも死なない岳飛の生命力の強さよ。
    もう結構いい年のはずだけど、看病してくれた若い女の子といい仲になっちゃって…。
    緊張感を持て!と言ってやりたい。

    あっちでもこっちでも最終決戦に向けての緊張が高まるなか、あえて日本に向かった張朔のその後が気になるが…。

    でも、一番読みごたえがあったのが、宇梶剛士の解説。
    たった6ページの中に、大水滸シリーズへのあふれる愛があり、人生への深い洞察があり、物語の向かう先への思いが込められている。
    そして最後の一行。

    “しかし、褚律(ちょりつ)が放っておけない……。”
    全く同感。

  • この巻が出るまでインターバルが空いてしまいましたが、その空白を埋めるには少し盛り上がりに欠ける展開にやきもき。残り2巻、梁山泊はどうなるのか、歴史を超えた命を吹きこまれた岳飛の運命は如何に。

  • ふり返ると、雄州の城郭に、旗が翻っているのが見えた。
    戦だけではなく、すべてのことが、自分が考えていることの、先へ先へと行く。
    あんなところに、あんな旗を掲げることなど、候真は考えてもいなかった。楊令が帝になるべきだと、酔っては言っていた戴宗のことが思い出される。
    候真は、雄州の城郭に背をむけて、歩きはじめた。
    体術を競った褚律が、心を病んでいる。自分は、ただ酒に溺れている。そして、酔うと、死んだ者のことしか思い出さない。
    老いるとは、こういうことなのだろうか。
    山道になった。候真は立ち止まり、気息を整えて、また歩きはじめた。(389p)

    読み終えた。あと二巻だ。それこそ「気息を整えて」読んでいかねばならない。戴宗が酔いながらでしか主張できなかった「楊令戴帝論」は、この水滸伝シリーズが始まった時に多くの読者が「歴史的事実じゃないからあり得ない」とは思いながらも、当然そうなのだろうと思っていた道だろうと思う。それと違う道を模索した為に(何しろモデルはキューバ革命なのだ)、第3部に移って、かなり(おそらく)読者を減らしながらもこういう展開になっている。秦容などは、「中華に二つの国家があっても、国境は有名無実で、やがて消滅する。国家を支えるのは、物流である。」という「くに」を夢想して、その為に「命を投げ出す」覚悟を決めた(323p)。後の世の私などにとっては、それはあまりにも甘い考えの様に思う。しかし、物流そのもの、商品そのものの正体がわかっていなかった時代に、彼らの夢を嗤うことなどができるはずもない。候真の戸惑いも無理からぬことだ。

    「自分が死ぬのだろうと思ったとき、それこそが人生なのだと、私には見えてきたのだよ」(247p)

    「やるだけやって死ぬ、でも。インコが言う。でも、は崔如が教えたら、いつの間にか言うようになっていた」(353p)

    私の人生も、彼らと同じく、未来は見えない。やるだけやって死ぬだけだ。

    しかし、褚律が放っておけない(^_^;)。
    2018年2月読了

  • みんな静かにいなくなる

  • 決戦前夜
    未だ古いものを残す世代が、最終決戦に向けて徐々に準備が整っていく。
    第2世代の生き残りは退場し、第3世代は生命を懸けて、次の最終決戦に向かう。
    決戦の先に、次の世代による新しい国家像が見えてくるだろう。

    小梁山のオウム・鈴は、「やるだけやって死ぬ。でも」のあとは覚えたのだろうか。。。

  • しまった! 間違えて2冊買ってしまった!
    最後に向かって、陸水6軍がそれぞれ進軍してぶつかる。
    岳飛は程雲の策略に乗って重症を負うが復帰、秦容がどんどん北へ、金へ攻め込む。 一方張朔は海から水軍を狙う。
    ああ、それぞれを書かないと行けないので、なかなか進まないが、結構最後の当たりは面白くなってきている。後、2冊!

  • いよいよラスト3巻。大団円へ向けて静かに、でもダイナミックに、物語が動き始めています。登場人物が小粒になったって、くどいくらいに書き続けてきたけど、ふと気付いたのは、この大水滸伝は、当初から梁山泊に集った108人の猛者たちに、それぞれ死に場所を与える物語なんですね。いや薄々は感じてたけど、本巻ではいよいよコダイソウが旅立って、残すところあと数名。シシンが最後まで残ったのはまさかって感じだけど、彼にもきっと、ふさわしい死に場所が用意されているはず。岳飛伝というタイトルの割に、彼にはそれほど存在感がないのも納得。残り2冊。気合入れて読ませて頂きます。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で菊池寛賞を受賞した。

「2019年 『魂の沃野(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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