イノセント (集英社文庫)

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  • 集英社
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レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087458077

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  • 一人で子供を育てる比沙也、会社経営者真田と神父の如月と出会う。大人の恋愛模様。恋心等様々な思いが行き交う中、それぞれが過去と向き合い決断をしてゆく。
    どの人にも共感しなかった。しかし、三人それぞれを浮き立たせ、悩みを描き、素晴らしい作品に仕上げたと思います。ぶつかったり、ごつごつしてたり、人間なんだなあ、そんな感じを味わいました。比沙也は深い傷がある人、以後、真田がしっかりみててくれるといいと思いました、みてくれるんじゃないかなあ。

  • 気持ちがごちゃごちゃなる話。

    薄幸の美女とでも言うのだろうか。
    男には不自由しない割には、報われない女性。
    真田という、女性に深入りしたくない男と、如月という、自分の脳内にもう一人の自分の声を聞く神父との出会いを経て、彼女自身は変わったのだろうかと読後、思った。

    真田は、比紗也を傷付けた以上に、自分自身がそれらを背負う変化をする。
    如月も、自分の立場と罪の意識に葛藤しながら、一人の人を救おうと変化をする。
    比紗也は、そうした変化を助ける存在であって、結局は「迎えを待つ」存在なのかな、と感じた。

    だからと言って、結末に不満があるわけではなく。
    お姫様やマリア様の役割ってやっぱりそうなのか、とね。

  • 救われる人と救われない人と、その違いはどこにあるのだろう。
    崩壊しつつも生きていく、その強さ。

  • 真田、如月、比紗也の3人を巡り、恋と共に成長を描く物語。
    とにかく登場人物に癖があり、それぞれのバックグラウンドがそれぞれの価値観、特に恋愛観を独特なものにしている。
    真田は非常に男らしく、恋愛に関しても自信を非常に持っている。しかしながら、それゆえに自分の感情に嘘をついている、いいかえれば、そもそも自分が本当に人を好きにならないようにコントロールしている。それが真田にとって、自分が真田であることの照明に近いものを意味していたのだが、それを貫いては手に入らない存在、比紗也と出会う。
    如月は、昔女性に対してひどい仕打ちをしたことを悔やみキリスト教に帰依したが、いまだにそれを引きずっており、恋愛に関しては非常に奥手になっている。自分は本当は比紗也のことが好きだが、それでも積極的にアプローチできない。
    比紗也はまた特殊で、今までずっとモテてきた。何もしなくてもモテていた彼女だが、彼女は彼女で過去に男に裏切られてから男性を信じることができないまま人生を歩んできた。そんな中で真田と出会い、変化していく。

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著者プロフィール

島本 理生(しまもと りお)
1983年東京都板橋区生まれ。都立新宿山吹高等学校に在学中の2001年に「シルエット」で、第44回群像新人文学賞の優秀作を受賞し、デビュー。06年立教大学文学部日本文学科中退。小学生のころから小説を書き始め、1998年15歳で「ヨル」が『鳩よ!』掌編小説コンクール第2期10月号に当選、年間MVPを受賞。2003年『リトル・バイ・リトル』で第128回芥川賞候補、第25回野間文芸新人賞受賞(同賞史上最年少受賞)。2004年『生まれる森』が第130回芥川賞候補。2005年『ナラタージュ』が第18回山本周五郎賞候補。同作品は2005年『この恋愛小説がすごい! 2006年版』第1位、「本の雑誌が選ぶ上半期ベスト10」第1位、本屋大賞第6位。2006年『大きな熊が来る前に、おやすみ。』が第135回芥川賞候補。2007年『Birthday』第33回川端康成文学賞候補。2011年『アンダスタンド・メイビー』第145回直木賞候補。2015年『Red』で第21回島清恋愛文学賞受賞、『夏の裁断』で第153回芥川賞候補。『ファーストラヴ』で2回目の直木賞ノミネート、受賞に至る。

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