夢の櫂こぎ どんぶらこ (集英社文庫(日本))

  • 集英社 (2006年3月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784087460209

作品紹介・あらすじ

温もりが慈雨のように心にしみるエッセイ集。
「ハッピーかい?」「笑うか、泣くか」など、ぬいぐるみ哲学者の田辺先生が綴る“天に口なし、ぬいぐるみをして言わしむ"エッセイ集。深い洞察と寛容とユーモアがあたたかく心にしみる20章。

みんなの感想まとめ

心温まる空想の世界が広がるエッセイ集で、著者がぬいぐるみたちとの会話を通じて、深い洞察やユーモアを織り交ぜながら日常の大切なことを伝えています。子供の頃のごっこ遊びを思い出させるような可愛らしいキャラ...

感想・レビュー・書評

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  • 「私のうちの、私のぬいぐるみをみて、くりひろげた空想が、この本です。私の、<アリスの国>です。」
    子供の頃、ぬいぐるみや人形でのごっこ遊びをしたことを懐かしく思い出し、そんな空想の中での会話をエッセイにしてしまうとは。田辺さんを更に好きになった!大人になってもこういう空想ごっこに興じてみたいなと思わされましたよ。
    ぬいぐるみ達の会話がとにかく可愛らしく、それぞれにキャラも立っている。ほのぼのな世界観ながら、何気に金言満載で、はっと背筋が伸びたりする。数々の和みエピソードの中でも、五七五に言葉をのせて発表する「しっくりした教養の日」が楽しくて好きだな。
    ユルい空気感での空想トーク、好みは分かれるかなぁという気もするが…それでも私の求めた文庫の奥付は第二版、増刷しているのが嬉しい。田辺聖子ファンにはスヌー始め、田辺家のぬいぐるみ達もお馴染みキャラクターなんだね。東直子さんによる解説も、愛が溢れていてとても素敵です。辻恵子さんによるシンプルな切り絵のカバーもよい。

  • 田辺聖子さんの作品は好きでよく読むが、エッセイははじめて。好きな作家さんのエッセイを読んでがっかりしたこともある。気取っていたり、説教くさかったり、自慢話のようだったり。
    田辺さんのエッセイはいかにも田辺さんらしいなぁという気がした。田辺さんが常々考えている思いや等身大の人柄が人形たちのやりとりなどから感じられて、それが自然でスッと入ってくる。
    あまりに自然だからこそ尚ハッとさせられる気もする。
    慎ましくも芯のある素敵なお人柄を感じます。

  • エッセイなんかめったに読まない。いくらその人の文章が好きでも、ふうん…で終わってしまうことがけっこうある。たぶん僕は打算的に本、というか他人の文章を読んでいて、見返りがないとすぐ諦めてしまう、よくない癖があるからだ。

    田辺聖子の小説が好きだ。つよい女性、芯のある女性、あこがれる女性、等身大で当たり前に主人公を演じる女性たちがたくさん出てきて、やっぱりわからないなあと思い知らされる。関西に住んでても滅多に触れない、あたたかみのあるコテコテの関西弁も好きだ。だからちょっと、エッセイでも読んでみようかなと思っただけだった。

    ふたをあけてみればこの本は「アリスの国」、エッセイと言うより彼女を主人公にしたファンタジーだった。彼女の家のぬいぐるみ達が、それぞれ思い思いにしゃべる画が、ちょっと気持ち悪いなと思うこともあったけど、そこにはたまにはっと思わせるような気づきがあったりして、ぜんぶ空想で、ありえないのに、なんだか幸せそうな、彼女の人間が……というか人間観が、見える気がした。

    「コビイ、すんだことはみな、良いのよ! すんだことはみな善かったの! 吉くなっちゃうの、佳いことにかわるの! いい? すんでしまうとみな、よいことにかわるって、これからはそう思いなさい」(p.69)

    全20編。ひとつひとつ短いからすぐ読めるよ。


    ……ま、こんなトコやな。

  • 友人からの勧めで。もともと関西弁は好きなんですが、活字での関西弁は、恐らく初めて。読む時はイントネーションを関西風にした方が、もっと楽しくなりそうな気がします。著者の古典への素養なのでしょう、文字数というか、文体が心地よいリズムで、読んでいてゆったりした気持ちになりました。些細な、でも大切なことを、難しい言葉ではなく、さりげなく提示してくれる感じ。「象牙の塔の論」と言うより「生活の知恵」といった感じ。

  • スヌー物語の続編みたい。
    おじんがいなくなってしまうとこ泣けた〜
    前回よりも、登場人物が増えてて
    ちょっとこんがらがる。
    でも、ひとつひとつのキャラがすごくいい味

  • 正気ですか?
    途中で読むのやめた。評価ナシ。

  • NHKの朝ドラ「芋たこなんきん」に関連しまして。あーたんとおったん、子供達のエッセイのような小説のような作品です。個性豊かな子供達の可愛いこと。開き直ったあーたんのセリフのおかしいこと。泣いたり笑ったり怒ったりと忙しくて、読んでてだんだん元気になってきます。一番印象に残ったのは、あーたんがコビイに言った言葉。4つの「よい」に肩を掴んで揺さぶられるようでした。励ましても甘やかしてもいない。でも落ち込みそうな時にこの言葉を思い出して自分を立て直してます。

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著者プロフィール

昭和3年3月27日、大阪府に生まれる。昭和22年樟蔭女子専門学校国文科卒。小説家。直木賞選考委員。昭和39年「感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)」で芥川賞を、62年「花衣ぬぐやまつわる…」で女流文学賞、平成5年「ひねくれ一茶」で吉川英治文学賞、6年菊池寛文学賞、7年紫綬褒章、10年「道頓堀の雨に別れて以来なり」で読売文学賞、14年キワニス大阪賞など、多数受賞。12年文化功労者となる。作風は巧みな大阪弁で夫婦あるいは男女の機微と生態を描くものが多い。近著に『武玉川・とくとく清水』(平14 岩波書店)『女のおっさん箴言集』(平15 PHP研究所)など。

「2004年 『久保田淳座談集 心あひの風 いま、古典を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田辺聖子の作品

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