ももこの話 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460216

作品紹介・あらすじ

いつも食べきれなかった給食。父ヒロシに懐メロを教えるのに苦労したお風呂の時間。おこづかいをつぎこんだ紙しばい屋。黄金の小学三年生時代-まる子だったあのころのつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑ったあとは、ほんわか胸があったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。巻末Q&A収録。

感想・レビュー・書評

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  • 無性に「さくらももこさんを読みたい欲求」に襲われて、久々にエッセイを…

    いやー、やっぱり安定の面白さ( ̄∇ ̄)

    読んでるとマジで吹き出しちゃうので、電車とかで読むときに危険を感じるのって、ホントにさくらももこさんの本くらいですね(笑)

    本作が子供時代完結編ということもあり、初期の頃よりも若干エピソードの濃さが薄いかな…と思わなくはないですが、それでも十分な殺傷力はあると思います…(´∀`)

    あと、読んだ後に「学び」とか「教訓」なんていうもんは全くもって残らず…何なら何を読んでいたかという「記憶」すら残っているのが怪しいですが(笑)…もはや、それがさくらももこさんの良さなんじゃないかと、個人的には思います(*´ω`*)


    <印象に残った言葉>
    ・私はそのままあまり食欲のない子供として母に文句を言われながら育ったのだが、途中母の文句のナイジェリアがアルジェリアに変わったことがあり、このさい、ナイのかアルのかハッキリしてほしいと思った。母の体重は私が中学三年の頃ピークを迎え、重さだけはアルジェリアの方だという事がハッキリしていた。(P21)

    ・次の♪日毎寒さがつのります、というところは、♪夜ごと寒さが積もります、と細かく二重にしかも全く違う意味になる間違い方をしているし、次の♪着てはもらえぬセーターを、というところを♪着てはくれないセーターを、と間違えている。女心がぜんぜんわかっていないのだ。(P32)

    ・やはりデブの件りがだいぶ癇にさわっているようだ。(P56)

    ・゛書は調和なり゛最後にまたふと思いついたが、これはわりと当たってると思う。(P74)

    ・ヒロシは「おう、リンダにしたのか。おれもさ、どっちかっつうとリンダのヘソの方が見てぇと思ってたんだ」とヘソ見たかったという欲望を告白し(P181)

    ・まずは城みちるが『イルカにのった少年』という彼の代表曲を歌った。彼といえばこの曲だ。なんか、海のむこうのどこかの水平線から、イルカに乗った少年が急に現れるという内容の歌だ。タイトル通りの内容といえる。(P188)


    <内容(「BOOK」データベースより)>
    いつも食べきれなかった給食。父ヒロシに懐メロを教えるのに苦労したお風呂の時間。おこづかいをつぎこんだ紙しばい屋。黄金の小学三年生時代―まる子だったあのころのつきない思い出と、爆笑エピソードの数々。涙が出るほど笑ったあとは、ほんわか胸があったかくなる、ベストセラーエッセイのシリーズ完結編。巻末Q&A収録。

  • 初期3部作しか読んだことなかったけど、これもおなじようにちょうどよいおもしろさ 読んでいると昭和の時代にタイムスリップする

  • これぞ『ちびまる子ちゃん』っていう感じの内容で、面白かった。
    つまりは『さくらももこ先生』が好きなんだな。
    少し笑える内容や残念な子供時代。
    決して完璧じゃないダメな所をさらけ出してくれるところが勇気づけられる。

  • あとがきがエッセイの続きのようでおもしろい一冊。子供時代編のエッセイの3作目で最終巻。他の方の感想にもあったが、もうインパクトの有るネタが出てしまったのか、少し他のエッセイよりパンチが効いていない部分がある気がしました。わたしが最近著者のエッセイをまとめ読みしており、慣れてしまったのもあるかもしれません。

    ●大の愛煙家
    「愛煙家だっ」と宣言することさえ煙たがられるのではと思う現代にエッセイに宣言するなんて本当の「愛煙家」だし、エッセイを書いた時代はまだそう言っても大丈夫な時代だったのかなと思いました。『吸うからには健康を確保しろという事に気が付かせてくれるほどのもの』がタバコっていう世界が斬新でそういう方もいるんだなァと思いました。なお、このエピソードは、愛煙家のエピソードではなく、父ヒロシにいい買い物をした話です。わたしも水洗便所のイメージがいつのまにか湧いていました。何を買ったかは読んでみてください。

    ●フェスタ静岡は駿府城公園でやったんだ
    元静岡県民として、静岡の話が出てくると急に親しみを感じるのです。このお祭り、wikipediaにあるほど有名なお祭りだったようで、過去には「安室奈美恵 with SUPER MONKEY'S」が出演したこともあるそう。なお、このエピソードは第4回だったそうです。エピソードの中では、祭りの3日間のうち1日だけ行けるとなった時に、「来年も秀樹はくる」という見込みで秀樹じゃない方を選ぶのですが、いい狙いでした。調べたところ、結果として彼は「ミスターフェスタ」と言われるほど参加されたのでした。ただ、第3回の次は第6回での参加だったので、このエピソードの翌年は来なかったのですが、どこかで会えたかなと思いました。

    ●天才君がさくらももこワールド全開
    彼はオマケページのおまじないコーナーにいます。もう、わけがわかりません!!笑 

  • おもしろい
    昔のよくお母さんに怒られてた話、クールな姉の話、何も考えてないヒロシの話がメイン

    おとうさんのタバコっていう話でさくらももこが大の愛煙家っていう話がでてきて、百害あって一利なしって言葉があるけど利は3個くらいあるみたいなこと言っててタバコ嫌いな私も少しタバコっていいこともあるんだね、と思った
    イラッとすることがあっても吸うとホッとすることができるとか、何もやることがない時かっこよく何かやってる人になれるとか

    たまちゃんと高校まで同じで親友だったことはこの本で初めて知った、

  • 石焼き芋の話が好き。

    焼き芋屋さんの焼き芋は、単に自分で芋を買ってきて焼いた物とは全然違う。焼き芋屋さんを呼び止めて買うことや、ちょっとおまけをしてもらえること、新聞紙に包まれたほかほかの芋の香りと手に心地よく伝わる熱、それを家まで持ち帰るときの高揚感。

    こんなに素晴らしい焼き芋だけど、子供のおこづかいで買うのにはとても高い。なかなか手が出せる物ではない。でも仮に300円を持ってて買えるとしても、自腹を切ってまでは買いたくない。誰かが買ってくれるのなら欲しいのだ。焼き芋とはそういう物だ。



    うんうん!と頷きながら読んだ。
    私はカフェが好きだ。家でコーヒーを飲んでも同じでは?と思う人もいるかもしれない。でも店の素敵なBGMや家具、店員さんの笑顔、周りで楽しそうに会話する人たち、そしてそれを包み込むように充満するコーヒーの香りの中で過ごすひとときが大好きなのだ。いわば身近な非日常体験なのだ。

    入浴剤も一緒。
    自分で買って毎日使うか?と聞かれたら答えはNOだけど、プレゼントなどでもらった時はすごく嬉しい。でもやっぱり毎日使うわけではなくて、使う日には自分のタイミングがあり、なんとなく今日だ!っていう時に使う。

    人間は、程度は上下あれど非日常を経験する時に幸せを感じる生き物なのかもしれない。

    まるちゃんにとっての焼き芋屋さんもそんな感じだったんだろうなぁ。

  • 「さくらももこ」さんのエッセイは面白い。
    今まで何冊か読んできましたがこの本も面白かったです!

    「ひろし」さんに歌を教えてる話とかもう爆笑ですね!それを近所の人に聴かれたなんて恥ずかしくて、私なら「お父さーーん」と叫びそうになります。(叫びそうではなく多分叫ぶ)

  • この著者のエッセイを読むと、それ私もやってた、あるあると共感することが多い。でもそのありふれたことを親しみやすい文章で面白く書かれていて、ふとたまに読みたくなる。

    こう言っちゃ悪いが、飽きるほどちょくちょく同じ物を作るからいけない。早く言えば、調子にのるなということだ。いくらみんながおいしいと騒いでも、与えすぎないのが長続きのコツだ。p20

    いきなり口調が悪くなり読んでいて笑ってしまった。
    食べてくれると分かっている+献立考えなくていいからやりがちなのかもしれない。
    さらっと書いているが献立作る人への教訓だと思う。

  • 忘れ物を何度も繰り返すとか、寒いからこたつで生活したいと言ってお母さんに怒られるとか、そんな小さい頃の“ズッコケ話”を、さくらさんと一緒になって「だめだね〜」「しょうもないね〜」と追いかけていくのが楽しかった。炸裂する屁理屈でクスッと笑ってしまう。
    こういう、作者自身のしょうもなさを笑うときに気をつけるべきなのは、意図的にダメさを表現しているのだということを忘れないようにすることで、勝手に作者をだめな人として分類すると失礼な上、あとで自分が痛い目に遭う。ツイッターだってそうなのだ。なんだかんだ言って結局はみんな確定申告を終わらせる。
    長子なので、なんとなくお姉ちゃん目線で読んでしまった。自分の数年先を生きる家族ってどんな存在だろう、と考えたりした。
    最後のお話「春の小川の思い出」では、たまちゃんとの2人だけのノリについて言及されていて、ずっとお互い特別な親友だったんだなと心が温かくなった。私にもたまちゃんのような親友がいて、ちょうど彼女がさくらさんの別のエッセイを読んでいたなぁということを思い出した。

  • これにてあのころシリーズ完走!思いがけずちゃんと順番に(あのころ→まるこだった→ももこの話)読めてよかった!
    もも子がお母さんに怒られっぱなしだからちょいちょい胸が痛くなるけど、たまちゃんと小1の時からずっとずっと親友だったことが知れてわたしは嬉しかった!

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著者プロフィール

1986年からマンガ雑誌『りぼん』(集英社)で連載がスタートした「ちびまる子ちゃん」の作者。1990年からはフジTVでアニメ化され、超人気番組となる。『まるむし帳』(集英社)は唯一の詩集。

「2019年 『さくらももこの詩による無伴奏混声合唱曲集 ぜんぶ ここに2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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