- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087460506
感想・レビュー・書評
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『お縫い子テルミー』
なんだか不思議な物語
20年前の歌舞伎町
『ABARE•DAIKO』
最初はしっかり育った小5の男の子だなと好感持ってたのに最後のピンポンうんちから雲行きが怪しくなり
うんちの連発で悲しくなってきた
でもきっと、それが年相応になったてことかな??
どちらもふわふわと掴みどころのないお話でした詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
花田菜々子さんの本を読んでこの本にたどり着いた。
とにかくテルミーの孤高の生き方がかっこいい!
『これから死ぬまで、今のような生活をつづけていけるかどうか。わからない。
思うのは、好きなように生きていけないなら、死んだ方がましだということだ。でなければ生きていてもしかたがない。やりたいことをやりつづけるにはどうすればいいのか。何が必要なのか。』
『だれにも頼れないというのは、不安というよりすがすがしいものだと知った』
自由に生きるということの覚悟と身軽さ。
何かのせいにしない潔さ。
自分の中に揺るぎない武器が一つでもあれば何処でも生きていける。
テルミーの境遇は過酷なのかもしれないけれど
学校では身に付けられない生きる術を若くして手にできたのだ。
漠然とした不安を一蹴させるような爽やかな読後感だった。
『ABARE・DAICO』もよかった。
10歳の誠二の自我と承認欲求の目覚め。
とかく最近、承認欲求はネガティブに捉えがちだけど、
多感な時期はそれが男として、成長を促してくれる重要なものでもあるんだろうな。
いつの間にか大人よりもカッコよく成長しちゃって。
きっと誠二は魅力的な男になるだろうな。 -
美しい表紙。
どちらの作品も惹きこまれるように読了。
個性的で素敵な人物ばかり。会話かけあいが素敵すぎる。
布探しをするテルミー、探してしまいそう。
映画化したらいいのにな。 -
読みたいリストより
テルミーは美しかった。初めて読んだ作家さん。他も読みたい。 -
偶然だと思うのだけれど、2年に1度ほど具合が悪くなって寝込んだ時に読んでいるのは、なぜか栗田有起さんの作品、ということが多い。
熱でフワフワしている時に、シンプルな文章なのにフワフワしている物語がとてもしっくりくるのかも。
「お縫い子テルミー」「ABARE・DAICO」の2篇。表題作がよかったです。今の私の心持ちとシンクロしていました。 -
つぎはぎだらけの心と身体を持っている。パッチワークは未完成なまま。だけれどそこには確かな誇りがある。
自分の身体さえ知らない程、他人の夢ばかり縫っている。
カッコ良いことをカッコ良く決める事で誰の笑顔が見れるのだろう。ダサい事を全身でカッコ良く生きてみろよ。
だから今日もこの身の羽を削ぎながら、貴方を美しく光らせてみせる。
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一芸を持っているなら、それを大事に磨いていかなければ。お縫い子のテルミーを見てそう思った。
面白くなってきた頃に突然終わってしまったのが残念。
そういえば2篇入っていたのを忘れていました。
もう一つのお話も主人公の少年がかわいくて好きです。 -
15歳で歌舞伎町で働きながら、服を仕立てる「流しのお縫い子」をしているテルミー。
飾りなく、リアルで、かわいいとゆう感覚からではないけど、すごく少女性の強い空気が充満していました。
簡潔な文章なのに詳しく説明されるよりその部屋の空気も広さも
臭いも伝わってきすぎて、時に息苦しく、時にとってもリラックスした
静かな時間が流れてました。
創作の突き動かされる衝動に身を委ねていくファミレスでの場面は、
テルミーちゃんと一緒に高揚しました。
今後のテルミーちゃんが優しくて温かいココロの居場所を見つけて
大切な人と手を繋いでいて欲しいなと静かに祈った、
なんとも不思議な夕暮れの景色のような読後感でした。
表題テルミーともう1つ「ABARE DAICO」も収録されていて、
小学生の小松誠二くんの夏休みのお話。
テルミーは苦しかったけど、コマの夏休みは男子ーって感じで
軽快なテンポで楽しかった!!!でも、やっぱり栗田さんの文章は温度が涼しい。
不思議なネコのグーちゃんハーちゃん。ナゾの人酒井さん。
なんでもできて大人びてるけど、ピンポンうんこしちゃう、
やっぱり小学生男子なオッチン。小さな男子の冒険が楽しい1編でした。
酒井さんのキャラ大好きです。
いろんな人のくだらない枠なんてとっぱらって、これからも強くそして幸せになって欲しいです。-
不思議なネコのグーちゃんハーちゃん。
うーんとっても魅力的ですね♪。
是非読んでみたい本として登録させていただき、図書館で探したいと思い...不思議なネコのグーちゃんハーちゃん。
うーんとっても魅力的ですね♪。
是非読んでみたい本として登録させていただき、図書館で探したいと思います★。2012/09/12
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栗田さんの本はとにかく会話の投げ合い感が可笑しくて大好きなので、
主人公の境遇が過酷すぎた分、ナイスガッツ的なノリでもっと笑いたかったな、
笑かして欲しかったな、と、貪欲な私は思ってしまったのでした。
優しく前向きな主人公が◎。 -
稀有な本。
人生に立ち止まった時読みたくなります。
まっすぐ ひたすらまっすぐ。
作者の主人公を見守る目も温かい。
物語の温度もすてき。