- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087460506
感想・レビュー・書評
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偶然だと思うのだけれど、2年に1度ほど具合が悪くなって寝込んだ時に読んでいるのは、なぜか栗田有起さんの作品、ということが多い。
熱でフワフワしている時に、シンプルな文章なのにフワフワしている物語がとてもしっくりくるのかも。
「お縫い子テルミー」「ABARE・DAICO」の2篇。表題作がよかったです。今の私の心持ちとシンクロしていました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
一芸を持っているなら、それを大事に磨いていかなければ。お縫い子のテルミーを見てそう思った。
面白くなってきた頃に突然終わってしまったのが残念。
そういえば2篇入っていたのを忘れていました。
もう一つのお話も主人公の少年がかわいくて好きです。 -
再読。
「お情けは無用です」「ナイスガッツ」のくだりが好き。 -
ABARE・DAICOが特に良かった。
小学生のときの、友人と自分を比べて自信が無くなるかんじとか、周りの大人の言動をよく理解しきれなくて漠然と不安になるかんじとかを思い出した
表題作「お縫い子テルミー」も、主人公の強さが好き -
ABARE・DAIKOは友人に劣等感を感じながらも自分にも誇れる所を、と行動できる主人公が素敵。
世間体とか劣等感とかそんなの気にしなくていいし、「他人の家でうんこしたっていい」んだと思えた。 -
お縫い子テルミー、ABARE・DAICOの2作で構成されている。
お縫い子テルミーの感想を書かれている方が多いように見受けられますが、ABARE・DAICOの方が個人的に好きでした!
恵まれない環境の中、劣等感を持って生きる12歳の誠二が成長していく様子が描かれている。
エピソードが斬新で面白く、様々な経験を通して強く逞しくなっていく姿に感動した! -
たくましい主人公テルミーに勇気をもらった。
手に職つければ、いつでもどこでもなんとかやっていけるかも、と思ったりするけど
テルミーの潔さにはかなわない。
なんてったて「流しの仕立て屋」「一針入魂 お縫い子テルミー」なんだから!
しかも家を持たないヤドカリ暮らし。
出てくる人たちみんなが個性的で自由に生きている。
うらやましいと思った。 -
特に思うところも無いけれど、なんとなく好き。
別に何も残さないけど、そこが良かった。
個人的には、栗田さんの作品を、文学的な評価とか考える対象、みたいなものに分類してほしくないとさえ思った。 -
再読。表題作が、栗田有起作品の中で今のところいちばん好き。さすらいのお針子、流しの仕立て屋「一針入魂 お縫い子テルミー」なんて、ブレなくてかっこいいなあ。
同時収録の「ABARE・DAICO」は小学生男子が主人公。両親の離婚で貧乏、バイトで体操服代を稼ごうとする健気さが可愛い。「ピンポンうんこ」笑えます。