水滸伝 6 風塵の章 (集英社文庫(日本))

  • 集英社 (2007年3月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784087461336

作品紹介・あらすじ

霹靂火秦明、矜持を胸に道を択ぶ。
楊志を失った梁山泊は、後継者として官軍の秦明に目を付ける。説得にむかった魯智深の秘策とは。一方、叛乱への対策を強化するため、蔡京は青蓮寺に聞煥章を送り込んだ――。(解説/吉田伸子)

みんなの感想まとめ

官軍との緊迫した対立の中、梁山泊と青蓮寺の間で新たな動きが見られるこの巻は、物語のつなぎの章として重要な役割を果たしています。楊志を失った梁山泊では、後継者として秦明が登場し、彼の加入が物語に新たな展...

感想・レビュー・書評

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  • 梁山泊対青蓮寺の構図がどんどん表面化して進んでいく巻です
    わりと静かな巻なのに面白い
    やっぱり裏側の描き方が上手いからなんだよ
    上手いしちゃんとしてる
    だから戦の説得力が凄い

    梁山泊側はどんどん人が集まります
    特筆すべきは青州軍の将軍、秦明と副官花栄、その部下黄信の合流です
    若いヤツが多い梁山泊にあって苦み走った大人の漢秦明が渋い!しぶカッコイイ!
    第六巻は秦明の巻と言ってもいいかも

    そして青蓮寺側も遂に天才参謀聞煥章が登場!あっという間に青蓮寺を自分色に塗り替えて行きます
    完全に出来上がってるチームに経験のない若造が入っていくのは難しいし、才能があったらあったで嫉妬されるはずですが、圧倒的才能で納得させちゃうっていうね
    おそらく長く梁山泊の前に立ちふさがるんだろうなっていうね
    そしてこの圧倒的的天才で圧倒的に人間としての中身がない聞煥章の登場で苦悩だらけの李富のキャラクターも際立ってくるっていうね
    く〜上手い!

    はい!一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー!
    今回は梁山泊第四位の好漢、天間星の入雲龍(にゅううんりゅう)公孫勝です
    『北方水滸伝』では致死軍という特殊部隊の創設者であり総隊長です
    人を寄せ付けない雰囲気を持ちつつなにか秘めたものがありそうな
    冷酷非情でありながら暖かさもあるという二面性を持った人物として描かれています

    オリジナルでは呉用と並ぶ梁山泊の軍師で、特筆すべきは「妖術使い」であるということなんですよね
    「妖術使い」、はいもうカッコいい!語感だけでカッコいい!
    オリジナルでは梁山泊の敵となる陣営にも「妖術使い」は多数登場して、妖術による戦いもたいへん大きな見せ場となっています
    龍や鳳なんか召喚しちゃいます
    中学三年生のときに高校進学と就職して妖術使いになるかの二択で悩んだ経験のあるワタクシとしては大好きな好漢のひとりなんですが、『北方水滸伝』では妖術の類は一切出てきません
    もちろん致死軍を使うというのが妖術使いから発生したアイディアだとは思いますけどね

    では、なぜ『北方水滸伝』には小説としてはある意味飛び道具的な「妖術」が出て来ないのか?ま、単純な話邪魔だからですよね

    「妖術」って冒頭に述べた戦に至るまでの裏側の積み上げをすっ飛ばしちゃうんですよね
    戦だけの記述で問題なくなっちゃうんです

    「人」「国」「志」みたいな『北方水滸伝』が大切にしてることを全部台無しにしちゃうんです
    派手なことに目を奪われずに、コツコツと積み上がっていく物語だからこそこんなに惹きつけるんですよね

    • ひまわりめろんさん
      いやうろ覚えに決まってるやん!ウィキペディアで確認してます
      それこそ現役の時は108人全員言えたけど、っていつだ現役の時って!
      いやうろ覚えに決まってるやん!ウィキペディアで確認してます
      それこそ現役の時は108人全員言えたけど、っていつだ現役の時って!
      2023/09/13
    • kuma0504さん
      副読本の「替天行道」は、第一部ネタバレも含んでいるからその終わりで読んだ方がいいのかもしれませんが、山田某という編集者が、やはり原作との比較...
      副読本の「替天行道」は、第一部ネタバレも含んでいるからその終わりで読んだ方がいいのかもしれませんが、山田某という編集者が、やはり原作との比較を延々とやっています。最後の副読本「尽忠報国」のせいで、この山田大嫌いなのだけど、めろんさんとは気が合いそうです。
      2023/09/14
    • ひまわりめろんさん
      クマさん
      おはようございます!

      いやー実は副読本、今から読むの凄い楽しみにしてるんですよね
      アニキがどんなこと語ってるのか
      山田某の記事も...
      クマさん
      おはようございます!

      いやー実は副読本、今から読むの凄い楽しみにしてるんですよね
      アニキがどんなこと語ってるのか
      山田某の記事も要チェックです
      2023/09/14
  • 比較的おとなしい章。
    宋江が子午山の王進と会い馬麟を預け、'九紋竜'史進を少華山に戻す。青州軍の'霹靂火'秦明と'小李広'花栄が梁山泊に加わる。大きなトラブルもなくあっさり叛乱軍に寝返った感じ。上席の将となった秦明は二竜山に入る。致死軍の劉唐が独立して塩の道を護る飛竜軍を作る。敵対する青蓮寺側のイベントとしては新たに聞煥章が加わる。

  • シリーズ前半最大の衝撃の第五巻を終えて、梁山泊側は秦明にアプローチ、青蓮寺側は聞煥章が登場、宋江に危険がせまる。やや小休止だが読ませる魅力は衰えない。
    優れた力と高い志をもつカッコいい男達が私心を払拭して連携し活躍するストーリーは、もはや時代小説の体裁をとったファンタジー。

  • 秦明の存在感がでかい。小説でも伝わる秦明(霹靂火)が叫ぶシーンが熱い。
    「眼を醒ませ。気力を奮い起こせ。追撃する。これこそ梁山泊の軍だというところを、官軍に見せてやれ」

  • WOWOWでは、織田裕二も反町も、なかなかイメージどおりな感じ(わたし的には)でドラマ進んでますね

    あちこちで魅力的な人材を発掘して、それぞれの場所に送り込む、ワクワクな4巻まで……そして5巻ではとうとう1人2人3人、と、戦って死んでいく同志も現れ…
    この6巻ではまた、敵方青蓮寺に最強の切れ者登場で、さらに私は読み進めるのが辛くなりそうです……

    ちょっと宮部みゆきさんの時代もので休憩・充電します

  • 史進先生の様子を少し垣間見れて良かった。
    林冲や魯智深など初期メンバーの動きが見れる今巻。新たに加わった秦明将軍の強さにも惚れ惚れした。ただ、地味な段景住の馬医者探しのくだりが好きだったりする。

    一気読みしたくなる面白さだが、一気読みすると内容を忘れがちにもなるから難しいところ。

  • 秦明を口説き落とす魯達、楊令を抱きしめる林冲…胸熱になる、この巻屈指の名シーンかと。

  • 怒涛の第五巻で一旦落ち着いて、六巻は冒頭から宋江殿と愉快な仲間たち的な展開(合ってる?)
    あっちもこっちも新キャラが投入されて、次の段階に進んだ感じでワクワクする。
    王定六のエピソードとか好き。よくわからない登場からの繋がる感じ最高!

    登場人物一覧見たらめちゃくちゃ多いのに、読んでみると全く混乱せずに読めるのはやっぱり北方謙三氏のキャラ作りのうまさなんだろうなぁ……出てくるやつみんなカッケェんよ。それぞれのエピソードがたまらんし、志っていうか、もうね、漢なんよ……たまらん……

  • 宋江の歩みのように、物語が少しずつ進んでいく巻。

    輝きながらカムバした史進。
    楊令へ、ムチムチムチムチ抱擁の林冲。

    聞煥章も恐ろしいけれど、志のなさはどう転ぶのか。このフラットな感じが一番危ないのか。むむむ。

    宋江〜!!!にげてぇ。

    本巻も解説が素晴らしかったです。
    書評家の吉田伸子さん。私も水滸伝を読み出したのは友達に勧められて無知識のままここまで来たので、この解説は赤べこ並みにうなずきました。
    「面白いから、読め!」これに尽きる。

  • 4.1

    前巻の楊志のこともあって、同志たちの嫌な予感を感じる瞬間が息苦しい。ただめちゃくちゃ面白い。

    あとこの巻に関してはあとがきの解説も良かった。"勧めてくれた人と実際に読んだ自分"ってのがぴったりリンクしたのもそうだし、自分の感想をより高尚にして代弁してくれてる感じ。ネタバレが無いかビクビクしながら全部読んだ。無かった。

  • 楊志が死んだことは、読者にも大きな影響を与えることになる。
    なぜなら、あれだけ大きなポジションを占めていたというのにあっさり死んでしまったのだから、ほかの人たちだって予断は許さないわけだ。
    『ハイカラさんが通る』の紅緒さんが「主人公は死なない」と言っていたが、この群像劇では誰が死ぬこともありというわけだ。

    というわけで、宋江。
    大丈夫だよね。
    彼は全然追い詰められていないけど、彼を守っている、「死ぬために生きている」武松なんかがそのまま死んじゃいそうで、心配でたまらない。

    第一巻に登場した時は、人間味のかけらも見せなかった李富が、自分の恋情を正当化するために梁山泊追及の手がゆるくなってしまっている今、降って湧いたような聞煥章の登場。
    これは李富の命も風前のともしびか…。

    秦明将軍だって、結構ないい年という設定なのに恋ですか?
    この話、恋愛がからむとどちらかが、または両方が死ぬよ。
    ああ、もう。

    官軍にあって、腐敗を断じることを恐れなかった秦明将軍。
    自分が清廉であれば、処断されるはずがないと信じて官に留まっていたが、魯達の言動に心を動かされる。
    “人は、信で繋がっていなければならない。”
    “志があるから、信じられる。それは確かなことです”

    物語として大きな動きはなかったけれど、秦明将軍と魯達の会見がひとつの核になるのだろう。

  • 楊志を失った梁山泊。前巻が衝撃的だった分、少し落ち着いた内容。それでも最後は緊張感高まる中、了。  
    また面白くなってきた!

  • 5巻から間が空いてしまったが変わらず面白く読めた
    攻防激しく、情勢がわかりやすく動き始めてきた巻

  • 早く次が読みたくてたまらない。
    一人一人が魅力的で本当に上手なんだなあ

  • もうあれですよ、巻末の解説にある通り。
    とにかく読め。読めばわかる。ぶっ飛ぶぞ。
    です。
    面白すぎて水滸伝ばっかり読んじゃうのが唯一の問題といえますね。

  • 亡くなったものは
    返ってこない
    その中で
    何ができるか
    できることをこなしていく
    個が組織になる、組織が国になる
    新しき仲間になる人
    人と人とがつながっていく力

  • 魯智深は魯達と名を変える。
    楊志、石秀、周通を失った二竜大和桃花山に林冲が入る。
    秦明将軍と花栄が官軍を裏切り林冲の代わりに二竜山・桃花山の隊長となる。
    官軍は青蓮寺に聞煥章を送り込み宋江の捕縛を図る。

  • 秦明将軍が梁山泊に加わる。
    思想としては完全に官軍を見限っていながらも、軍人の忠義を持った秦明とそこを説得する魯達。

  • 楊令、主人公コースか?泰明将軍の参加、旅先でいつもピンチになる宋江。官軍側も諸葛亮的強キャラ出現。

  • 六巻です!
    前巻の楊志の死があったことで、どんな要人でもそうなる運命の人もいるのか・・・とまたもや大物が狙われる展開に苦しくなりました。

    楊志の後任として、青州軍の秦明将軍が加わり(魯智深改め魯達の活躍の賜物ね)、大きな戦力増強となったことは好材料。史進も成長したし。
    と言いながら敵も参謀の聞煥章という強敵が出現するし、楊志のマイナスは大きいから、敵の方が有利だな。

    そして、緊迫した情勢が続く中、宋江だけは毎度おなじみのんびり諸国放浪中。
    宋江のカリスマ性を理解できない私は、おいおい、そんなことをしているから敵に囲まれ絶体絶命じゃないか。これで武松が死んだら許さないよ、と叫びたくなる。頼むからこれ以上誰にも迷惑掛けずに梁山泊に入ってください。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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