石川くん (集英社文庫(日本))

Kindle版

β運用中です。
もし違うアイテムのリンクの場合はヘルプセンターへお問い合わせください

  • 集英社 (2007年4月20日発売)
3.64
  • (52)
  • (82)
  • (104)
  • (16)
  • (3)
本棚登録 : 640
感想 : 110
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784087461534

作品紹介・あらすじ

啄木の短歌は、とんでもない!(談・糸井重里)
親孝行や働き者のイメージは間違いだった!? お金大好き、働くの嫌い。借金大王で、女ったらし。そんな「石川くん」の本当の姿をユーモラスに描いたエッセイ集。啄木短歌、衝撃の現代語訳つき。

みんなの感想まとめ

ユーモラスな視点から描かれた石川啄木の実像が、読者の心をつかむ一冊です。明治の歌人としての偉大なイメージを持っていた石川啄木が、実はお金好きで働くのが嫌いなロクデナシだったという意外な一面が、親しみを...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 石川啄木を「石川くん」と呼び、啄木の歌を現代語で歌いなおし解説するという、なかなか面白い形をとっている本。

    著者の語り口調は自分には合わなかったが、20年前にネット新聞に連載されていた記事とのことで、毎日の新聞の片隅の記事として読むならこれくらいの軽さはちょうどいいのかもしれない。

    啄木についての色んな話を知ることができたので、もう一度歌集を読みたくなった。

    ▼印象的だった歌
    啄木:
    何事も思ふことなく
    いそがしく
    暮らせし一日(ひとひ)を忘れじと思ふ

    著者:
    くよくよと悩むことなく
    いそがしく過ぎた一日
    わすれたくない

    啄木:
    一度でも我に頭を下げさせし
    人みな死ねと
    いのりてしこと

    著者:
    一度でも俺に頭を下げさせた
    やつら全員
    死にますように

  • 詩心の全くない私は、短歌も俳句も詩もほとんど解さない。よって当然だが啄木にも親しんでこなかった。

    そんな私が、娘の「バイト先のカフェのオーナーが石川啄木のひ孫みたいだよ」の一言で、俄然興味を持って読んだのが本書。
    どうやら、正しくはひ孫ではなく血縁関係があるみたいだけだったが・・

    それにしても、本書を読んで驚いた。いや、驚いたなんてものではない。このゲスっぷりはただことではない。詳しくは書かないが、教科書的な芸術活動に励むも貧しさに負けて夭折した天才、みたいなイメージはガラガラと崩れる。ここまで徹底してゲスだと、アッパレと言いたくなる。

    おそらく世の中と多くの人は啄木のホントの姿を知らないのではないか。恐るべし啄木。

    と、ここまで書いて、もしかしたら本書の筆者のバイアスが相当かかってる可能性もある事に気付いたので、ぜひ「ローマ字日記」と「一握の砂」を読んでみたい。

  • 何か本を紹介してと言われたら必ず薦める一冊

    明治の歌人、石川啄木さんの短歌を現代の歌人、枡野浩一さんが現代語訳し解説するエッセイ?

    偉人だと思っていた石川くんが思いの外のロクデナシでちょっと好きになったちゃう

    自分も大丈夫、明日も頑張ろうと思える

  • 「石川くん」とは石川啄木のこと。短歌でありながら、口語に近い、わかりやすい言葉を用いて、世間の人を驚かせた石川啄木。しかし、当時の言葉は今聞けば十分に難しい。そこで、歌人の枡野浩一がさらにわかりやすく今の言葉に変えて詠み直してみました、というもの。これが非常に面白い。例を挙げてみると、こんな感じ。

    啄木のもとの歌:「一度でも我に頭を下げさせし 人みな死ねと いのりてしこと」
    著者の詠み直し:「一度でも俺に頭をさげさせた やつら全員 死にますように」

    数々の短歌とともに、親しみを込めて語られる啄木の素行。茶化しているふうではあるけれど、そこには愛情も感じられます。読めば石川啄木という人に興味を惹かれる本。

  • 桝野浩一だいすきだけど、これはあんまし。
    啄木の短歌は、そのクズ正当化っぷりがすでに清々しいまでに完成しているせいであるいみ伸び代がなく、それを上塗り現代語訳するというのは、こと短歌という制限の多い芸術においてはムズカシすぎると思った。啄木の短歌はもともと現代人にとっても分かりやすいんだろうな。

  • 鬼畜な石川くんこと石川啄木をめぐるエッセイ。短歌の偉人だろうが、26歳で亡くなった年下のダメンズには「くん」付けが相応、と思わせる書きっぷり。「働けど働けど」と歌っても、ホントは全然働いていなかったヤツは、金田一くんとか節子さんに甘えて生きていた。現代語訳がまた痛さ倍増。
    ほぼ日サイトへの連載だった模様。朝倉世界一のイラストで、石川くんはより愛されやすいキャラ化した。
    啄木の短歌で好きな作品を引用すると、自分の弱みがバレる気がする。

  • ナツイチの紹介で気になっただけで、石川啄木の歌については何も知らぬまま購入。 読み切りました。石川くんの歌、くだらないです。 くだらない歌だけをあえて集めたんじゃないかってくらい、すごい歌が多い。そのくだらなさがとても身近に感じてしまう。石川くんっていうどうしようもない名のある歌人を、かわいいなーってつい思ってしまいます。 にくめないかわいさがぎっしり。気に入りました。

  • 『一握の砂』から感じていた陰気な印象が弱まり、良い意味で人間くさくて親しみを持てました。
    同じ本に収録されていた『悲しき玩具』はなんだか読む手が進まなかったのが枡野さんと似た感覚で、私だけじゃなかったんだと少し嬉しかったです。笑

  • 面白かった

  • 歌人枡野浩一が、石川啄木の短歌を現代文に訳しながら、啄木の人となりについてこき下ろす。愛情の裏返しだとしても、ここまで貶すかというほどの貶し方。短歌からは想像できないが、酷い人間だったようだ。

  • 再読。やはりくだらなかった。でも衝撃的な部分もあってびっくり。その部分を読まないうちに人に勧めてしまったけど大丈夫だろうか。。やっぱり本物を読みたくなった。

  • 教科書にも載る立派な石川くんの実は…な駄目っぷりに人間てこんなものだよなーって思う本。

  • 友達のように呼びかける、石川くん、と。

    某石川啄木のアニメをみたのがきっかけで読む。自身も歌人である著者が石川啄木に送る手紙のように、石川啄木の歌や人生について書いた連載をまとめたもの。石川くんもヒドイし、著者のコメントもヒドイ。でも、包み隠さず生きるというのは石川くんのような生き方なのかもしれない。だから、石川くんにヒドイことを言いつつ、石川くんを嫌いにはなれない。

    一番好きな歌は「こころよく 我にはたらく仕事あれ それを仕遂げて死なむと思ふ」

  • 枡野氏の「石川くん論」が本当なら、プライベートの石川啄木は、どうしようもないダメ男だったんだなと思いました。

    石川啄木には金田一京助という親友がいて、何かと石川啄木のサポートをしてくれます。私が以前読んだ本に、『カフカはなぜ自殺しなかったのか?』がありますが、カフカもよい友達に恵まれて、精神的に支えられたり、自作を世に出す手助けをしてくれたりしたようです。天才として名を残すには、友達運に恵まれることが重要になってくるのでしょうか。あるいは、一見、人間的に大きな欠点があっても、何か他の人を強く引き付ける魅力があって、よい友に恵まれるのでしょうか。

  • なんだろな、ノリが合わなかった…?のかな
    書いてある内容はわかりやすく、なるほどと思います

  • 確か、トヨザキ社長書評集でのオススメから。これ、ネット新聞連載の文庫化なんですね。記憶に残っていた啄木作品は、ここに収められた中のほんの数作だったけど、それは教科書に載るような、格式ばった風味の漂うものばかり。軽いノリのものとか、色々あるんですね、実は。愉快な解釈による部分が大きいのだけど、かなり啄木が身近に感じられるようになりました。イラストがまた良かったです。

  • 石川啄木の「一握の砂」の現代語訳があれば…と思い見つけた一冊。
    教科書に載っている有名な歌人ですが、この本を読んでかなりのダメ男だったことがよくわかりました(笑)
    それでも、素晴らしい作品はずっと読み継がれていくものなんですね。

  • おもしろーい。石川啄木って、確かに思っていた印象と違ったな。

  • 歌人でお笑い芸人の枡野浩一が「ほぼ日刊いとい新聞」に連載していた石川啄木短歌(一握の砂限定!)エッセイです。
    啄木の歌を1首選んで枡野が現代口語で改作し、文書とイラストをつけるという感じ。
    で、ここで紹介される啄木が全くのだめんずなんですねぇ。
    仕事しないし、さぼってばっかりだし、借金はするし(返さないし)、プロの女とイチャイチャするし、エッチな本を借りてきて徹夜で書き写したり…
    でも、作者の啄木への愛がひしひしと伝わるんだよなぁ。
    ちなみに、冒頭の一首は、
     友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
     花を買ひ来て
     妻としたしむ
    これを枡野が改作すると、
     友達が俺よりえらく見える日は
     花を買ったり
     妻といちゃいちゃ
    ね、いい感じでしょう!

  • 北海道帰りに。面白かった。(笑)

全93件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

一九六八年東京都生まれ。歌人。雑誌ライター、広告会社のコピーライターなどを経て一九九七年、短歌絵本を二冊同時刊行し歌人デビュー。短歌代表作は高校国語教科書に掲載された。短歌小説『ショートソング』、アンソロジー『ドラえもん短歌』、入門書『かんたん短歌の作り方』、『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである 枡野浩一全短歌集』など著書多数。目黒雅也や内田かずひろの絵と組み、絵本・児童小説も手がけている。

「2023年 『おやすみ短歌』 で使われていた紹介文から引用しています。」

枡野浩一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×