石の血脈 (集英社文庫)

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  • 集英社
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本棚登録 : 192
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (664ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087461619

感想・レビュー・書評

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  • 勢いでもう1冊半村良。そうだこれ吸血鬼ものだから結構前に読もうと思ってたのに忘れてたことを思い出す。とにかく長大で壮大。この文庫でも650頁越。週末はタンスの中身を春ものに入れ替えるつもりだったのに、読み耽っていたらそれどころじゃなくなってしまった。

    クロノスの壷、アトランティスの謎、巨石信仰、古代から続く暗殺教団、狼男、吸血鬼など、これでもか!と「ムー」的要素を詰め込んで広げた大風呂敷の、すべての伏線を回収して畳んでゆく手腕はさすが。これだけの長さを一気読みしてしまう。

    肝心の吸血鬼の話にはなかなか入らないので、焦らされたけど、煩雑な知識(「ムー」的な・笑)が私にはどれも面白かったし、ちょうど北欧神話の本を読んだばかりだったので、作中の説明をまたずして「フェンリル」の伏線に気づいたし、あと熱中症とか膠原病、コラーゲンだのヒアルロン酸だのという言葉は、今でこそポピュラーだけど、これが書かれた1971年の時点では「なにそれ?」な言葉だったであろうことを思うと、作者の守備範囲の広さにはほんと驚かされる。

    主要人物かと思ってたらあっさり消されたり、次から次へとミイラ取りがミイラになってく展開はなかなか新鮮。それでいてきちんとラストは派手な見せ場があって、それなりのオチ。いっそハリウッドで映画化したら受けそう。

  • 半村良が気になって読み直し中の1冊。発想においてすごいと思うが、記憶のなかにある(今回はまだ読み直していない)『産霊山秘録』の鮮烈さに比べると、予想外に平板な展開と感じた。今のところ、半村良の多様な守備範囲のなかでは、『雨やどり』『新宿馬鹿物語』『どぶどろ』系の人情物のほうが個人的には好み。

  • SF伝奇小説。なんとも、好きな人には面白いのでしょうね。吸血鬼とか狼男とか。
    それはいいけど、性的描写が気持悪いかな。

  • 大作であるし、スケールも壮大なのだが、登場人物がせせこましくて読後の満足感は低い。アトランティスやら吸血鬼やら狼男やらメガリスやら、といかにも伝奇SFっぽい要素満載なのだが、どれもこれもつじつま合わせが無理やりっぽくてのめりこめない。必然性のない無駄な性描写が多く、その構造上の理屈もよく理解できなかった。
    一番の敗因は、石化して数千年しないと不死になれないっていうシステムのどこにも憧れを感じないところじゃないか?

  • 初の半村作品。
    アトランティス、吸血鬼、ケルビムなどの伝奇的要素が満載です。
    長い小説だったけれども面白かったぁー。
    高橋克彦の作品が好きな人は読んでいて楽しめるはず!
    他の作品も読んでみよう。

  • なんだろ、面白いとま面白くないとも言えないけど 情景が頭にうまく描かれなかった 西洋の歴史とか信仰とかに興味がある人なら面白いのかもしれない そのへん、興味ない人はまったく面白くないと思う なにを書きたいのかさっぱりだった

  • 昔の日本SF、特にこの半村良や小松左京の作品には、面白ければ何でもありだ、面白い奴の勝ちなんだ、というようなある種批評を無効化させてしまう強さがある(山田風太郎もそうですね)。

    きっと物語を信頼していたんだなぁ。
    クーンツとか好きな人はたぶん気に入るはず。

  • 1972年星雲賞受賞作品にして日本伝奇小説の記念碑的作品。
    私は読書に関しては極端な偏食者なので、今まで読んだことの
    なかった半村良。一度は読んでおかなければという思いもあって、
    今回存在を知ったこの作品を読んでみた次第。

    吸血鬼、狼男、巨石信仰、アトランティス、不死者、ケルビム、と
    伝奇的要素をこれでもかと詰め込んだ、刊行から40年以上経った
    今でも決して古さを感じさせない驚異的な小説だった。

    ただ謎解きや伏線の回収が即時的というか、謎の提示と謎解きが
    ほぼ同時に進行していく感じからか、どうも今ひとつ私には
    はまらなかったかな。話が誰を中心に回っているか一定しないのも
    難のひとつかもしれない。

    ケルビムは実は私の卒論のテーマだったりする(苦笑)。

  • 吸血鬼ものは、好きなんですが…。男性作家の書く吸血鬼・狼男ものは女性作家が書くものとはどうもジャンルが違う気がする…。
    切なさ0%。超人的な。男性作家の吸血鬼もんはもういいかな。

  • イスラムの暗殺教団、アトランティス、巨石信仰、人狼、吸血鬼、永遠の命、サンジェルマン伯爵。
    SF・伝奇モノの定番プロットがぎっしり詰まったミステリーの傑作。
    どのネタも今では手垢がついた感じだけど、これが1971年に発表されたというのが驚き。

    密度の濃いストーリー、骨格のしっかりしたキャラクター。
    今どきの小説にはない無骨だけどストレートなエネルギーに押されて一気に読まされてしまいました。

    中盤以降、提示された謎に登場人物ひとりひとりがパズルのピースのようにパチリとはまっていく展開に目が離せなくなります。
    頁を繰る手が止まらなくなる、まさにページターナー!


    ※男女の描写が相当エロいので、そういうのが苦手な人は受け付けないかもw

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