水滸伝 14 爪牙の章 (集英社文庫 き 3-57)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 91
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  • / ISBN・EAN: 9784087462296

作品紹介・あらすじ

梁山泊は、威勝の田虎の叛乱が青蓮寺の策略だと看破した。近くの石梯山に魯達や鄒淵らを派遣し、切り崩しを図る。しかし、田虎に雇われた張清が、精強な傭兵部隊を率いて立ちはだかった。一方、官は梁山泊の完全殲滅を決意する。禁軍・地方軍・水軍あわせて20万の軍兵を投入してきた。兵力で圧倒的に劣る梁山泊に対し、空前の規模の攻撃がついに始まる。北方水滸、焦眉の十四巻。

感想・レビュー・書評

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  • 遂に本気を出した官軍が二十万の大軍で梁山泊を潰しにかかる第十四巻

    そして王英さん自身も認めようとしなかった恋心を宋江が見抜いていました
    曰く「扈三娘のこと好きなんやろ?結婚しちゃえばいいじゃん!」
    王英「いや、扈三娘さんみたいな美人さんがが僕みたいな短足好きになるわけないじゃないですか」
    宋江「聞いてみなわからんやん!よっしゃわしに任せとけ」
    王英「いや、やめて下さいよ」
    宋江「いいからいいから、わし得意やねんてこういうの」

    といった流れで宋江がしゃしゃってきた、二人の恋物語は次巻へ持ち越し
    でも、もう三回も命助けてるんやで、身を呈して
    もういいでしょうよ!
    惚れてあげて!
    このままじゃ王英さん死んじゃうよ(´Д⊂グスン

    そして張横と張平親子の旅も良かった
    こちらもなんか泣けてきた
    どんな旅かと言うと…
    うんそれは読んでほしいわ

    はい、一〇八星ぜんぜん違うじゃん!のコーナー♨️

    今回は第百三位の好漢、地壮星の母夜叉(ぼやしゃ)孫二娘です

    ぜんぜん違う『北方水滸伝』ですが今回もまたオリジナルのファンとしては唖然とするしかないエピソードをねじ込んできました

    張青と夫婦というのは一緒です
    オリジナルでは武芸に優れ荒々しい性格をして暴走しがちなところを張青にたしなめられることが多いんですが、『北方水滸伝』はかなり思慮深い性格で、いまいち情けない夫の張青を叱咤激励しています

    オリジナルでは夫婦共に合戦で討ち死にするんですが、『北方水滸伝』では晁蓋を暗殺した史文恭が逃走する際に張青も殺されていまいます
    そして、な、なんとなんと地正星の鉄面孔目(てつめんこうもく)裴宣と再婚します
    もう、びっくり!オリジナルだとほぼ接点ないんだけどw
    でもなんか二人すごく似合いの夫婦なんだよね
    収まるべきところに収まったって感じ
    すげーぞ謙三アニキ!

    • 1Q84O1さん
      読んでて心地よかったらオッケーですよw
      読んでて心地よかったらオッケーですよw
      2023/10/03
    • kuma0504さん
      ひまわりめろんさん、
      マリモさんにはわたしの激推しで「水滸伝」を読んでもらったのですが、どうも女性の描き方が気に入らなかったようで、途中止め...
      ひまわりめろんさん、
      マリモさんにはわたしの激推しで「水滸伝」を読んでもらったのですが、どうも女性の描き方が気に入らなかったようで、途中止めになっています。
      そうなのか?
      わたしがジェンダー的に偏見あるのか?
      ほとんど何も感じなかった、わたしが悪いのか?
      いまだに自分に問いかけています。

      それにしても、扈三娘はそもそも林冲に失恋と簡単に言えないほどの、ぽっかり空いた穴に、ソロソロと王英が入り込んだだけだ、とわたしは思っています。ホントに幸薄い娘で、そういう感じ方自体も勘違いなのかなぁ。
      2023/10/04
    • ひまわりめろんさん
      クマさん

      確かに『北方水滸伝』て男に都合のいい女性の描かれ方がされてると思います
      理想と言ってもいい
      そしてそれをはっきりと感じた上で「良...
      クマさん

      確かに『北方水滸伝』て男に都合のいい女性の描かれ方がされてると思います
      理想と言ってもいい
      そしてそれをはっきりと感じた上で「良い」と思ってます
      さらにはそれに嫌悪感を感じる人もいて良いと思います
      感じ方は人それぞれで良いと思いますが、こういった女性の描かれ方が女性軽視やジェンダーの不平等に直接的に繋がらないのとも思っています

      そして『北方水滸伝』の扈三娘については、晁蓋(ですね)に向けられていた気持ちが本当に恋心だったのかな?と疑問に思ってます
      家の所有物のように扱われてきた育ちで自分の人生について考えるという行為そのものを奪い、両親に絶望していた扈三娘に未来を示して導いてくれた晁蓋に父を見たんじゃないかと
      それこそ李逵が宋江に向ける想いに近かったのではないか
      もし二人が結婚していてもうまくいかなかったんじゃないかな
      成就しなかったからこそ「恋」と呼べるようになつたのではないかと思います
      だからいつかリアルな気持ちをぶつける王英さんを心から愛する日が来るのではないかと思ってます
      2023/10/04
  • 20万官軍との総力戦始まる。死亡フラグが次々立って、もう誰がいつ何処で逝ってもおかしくない状況。最後、まさに“一矢報いる”花栄の反撃には溜飲が下がった。本格的な戦いは次巻以降。期待と不安(こちらの方が大きいが)でドキドキである。

  • 1日で読み切ってしまった14巻。
    あと5巻か〜大詰めだ。

    裴宣×孫ニ娘……!
    酒の力を借りて抱きたくない裴宣と素面の時に口説かれたいから我慢して帰る孫ニ娘、大人だ!笑 これもまた志。笑
    と思ったら、宋江に結婚を許してもらって涙する裴宣……良かったね……優しくて素敵な旦那さんになるやろなぁでもお金はぜーんぶ折半しそう

    王英×扈三娘……♡
    えへ、えへへとにやけながら楽しく読ませていただきました扈三娘ちんったら、どんか〜ん♡
    鮑旭カッコいい〜〜♡♡♡
    襲われても腰を振り続けていた史進可愛いけど、生きてて良かったなぁ。笑
    マッパで暗殺されてたら笑われへんかったぞ。さすが史進ということで濁しておこうね。

    張平くん、たぶん、重要人物になる(予言)
    楊令が出てくるとやっぱり惹きつけられるなぁ。
    樊瑞の死に方、彼にとっては一番良い死に方だったのではないだろうか。生と死の境目でどちらに倒れるのかを考えていた結果、自分の死に際には、死神が現れるわけでもなく、ただ死の側に倒れていく死に方。

    そしてついに始まった全軍戦。
    もうここまで来ると何が起きても仕方ないと思えるのでどっしり構えて読むしかない。燕順。なかなか出番がなかったけど、最後に董万にしてやったりでかっこよかった!!!!
    秦明が清風山の件を後から知って怒鳴っているのを、解珍は手の平で耳を押さえていたところだけ笑ってしまった。解珍は草刈正雄をもうちょっと黒く男らしくしたのをイメージしています。

    宿元型もちびっこい男やな!!!!董万といい官軍はねちっこい!!!まぁそやから出世したんやろうな。洪清やっぱり激強だったな。燕青と戦ったり、、、するのかな。嫌だ死なないで我が推し

    最後の最後に花栄がええところぜーーーんぶ持って行った。思いつく朱武もすごいけども。でもぜーーーんぶ花栄のもんやんけ!せこ!かっこいい!これでイケメン!せこ!
    そういう手があるのかー!!!と口が開いてしまったゼ。ギュルギュル弓視点が脳に浮かんだ。敵の将軍の首を取る部隊とか作ればいいのに!!弓矢で!!!
    心配性な花栄が、射った矢のことだけは全く心配していないのも痺れたなぁ。

    解説コーナー
    もう水滸伝も終わりに近づいていくので解説もいけいけどんどんな感じ。微ネタバレあり。シンプルにこの巻のここが好き!とか、豪傑たちの死生観がいい!とかそういうお話はどんな人にも聞いてみたいな!このお話は誰かと読む方が楽しい。読書って孤独な作業ではあるけど、ここまで話が壮大になると、読者が補い合って楽しめるネ

    私は燕青秦明のニ推し、呼延灼リアコ、林冲殿堂入りです。

  • 水滸伝十五 爪牙の章
    200520読了。
    今年42冊目今月6冊目。

    #読了
    #水滸伝十四
    #北方謙三

    再開。
    無念の中死にゆく人の多さに辛くなって積読だった。

    宋軍20万の攻勢が始まる。
    いよいよ最終局面か。

    皆一様に言う。死ぬのは怖くない。
    掘り下げられて惚れた直後に死ぬ。
    しんどい。

    花栄のあの瞬殺に惚れた。
    王英は早くくっつけ。
    史進は服を着なさい。

  • なんだか、、、いよいよな気がする、、、、
    全19巻だから、あと5巻なのよね。

    もう、いよいよキテマス。

    そんな感じです。
    じわりじわりと終わりに近づくような高揚感。

    少しづついろんなところにガタが来出してる、、、
    梁山泊。
    ホントの話は梁山泊の夢は潰えて終わるのだが。
    北方謙三の水滸伝!!!!

    どうなるの!!!!!!!

    水滸伝、19巻終わったあとに、まだ楊令伝?だかで続くらしいって噂を聞きつけて。

    まさか、なに?終わらない?!笑

    そんな嬉しい誤算の14巻でした!

    #水滸伝
    #北方謙三
    #なんだか暗雲が垂れ込む
    #怪しい展開
    #やっぱりダメなのか!?
    #梁山泊!!!!
    #わたしも戦いたい
    #志のために
    #笑
    #入り込みすぎる

  • おーい!あいつがお前の事好きってよー!余計なお世話なお話し

  • ついにというか、一気に戦闘モードに入ってきた。
    日本軍は広大な中国の点と線だけを抑えた、と言われて、中国との戦争には勝てなかったわけだけど、そうという国はプライドがあり、ゲリラ戦みたいのはやらないんだろう。きっと。
    というわけで、地方は置いていかれて、首都と梁山泊の戦いということになる。
    ずいぶんと厳しい状況で、さてどうなりますやら。

  • 2021.12.12
    燕順にしびれた!
    今回こそは梁山泊ヤバいかもなぁ。。

  • 大攻勢開始
    二竜山、流花寨

  • 4.1

    嵐の前の静けさ。
    この戦は今後も含めてどのくらいデカくて重要な戦なんだろう。

    花栄あれでイケメンなんでしょ。全女性惚れるやん。でもこれからやん。朱仝と雷横が凄まじかったように、あんたもヤバいんだろうけど。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全五十一巻)で菊池寛賞を受賞した。二〇年、旭日小綬章受章。『悪党の裔』『道誉なり』『絶海にあらず』『魂の沃野』など著書多数。

「2022年 『楠木正成(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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