東京バンドワゴン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.92
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本棚登録 : 5452
感想 : 709
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087462876

作品紹介・あらすじ

東京、下町の古本屋「東京バンドワゴン」。この老舗を営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。60歳にして金髪、伝説のロッカー我南人。画家で未婚の母、藍子。年中違う女性が家に押しかける美男子、青。さらにご近所の日本大好きイギリス人、何かワケありの小学生までひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎ。日本中が待っていた歴史的ホームドラマの決定版、ここに誕生。

感想・レビュー・書評

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  • R2.5.12 読了。

     東京の下町の老舗の古本屋「東京バンドワゴン」。堀田家は4世代同居であり、家族が共有する家訓あり。なんとなく昭和の香りがします。そして話の進行役は三代目の奥様のサチさん。サチさんは成仏できないユウレイという立場で家族を温かく見守っています。
     時々仏間で霊感が強い(?)孫の紺さんとお話しされているのも微笑ましい。また伝説のロッカーの我南人さんが良い味を出しています。
    ひと癖もふた癖もある面々が一つ屋根の下、泣いて笑って朝から晩まで大騒ぎな展開から目が離せません。
    すっかり魅了されてしまいました。早く続編が読みたい。

    ・「自分の思う通りにするっていうのも、若い人の特権よね。それを認めてあげるっていうのも年寄りの度量よね。」

  • 数年間、妻から薦められ、漸く手に取った。あ~面白かった。最初の頁、多人数の人物関係図を見て覚えられないだろ~と思いきやキャラ立ちが明確で問題なし。古書を扱いながらカフェを経営、爺ちゃんはべらんめえ。親父はロックンロール、その子ども達、孫達もいい感じ。昔の寅さん一家を思い出す。しかも語りが幽霊のおばあちゃん。今回の騒動の中でも青の結婚と藍子の画家としての渡英。LOVEがあり、吉永小百合さん似が出演したり、目玉焼きにソースをかけるし、まるでパニック小説寸前。今の日本の羨ましい家族像として追っていこうと思う。

    • moboyokohamaさん
      すみません。
      チョット間違いがありました。
      「編」の文字がひとつ多かったし
      「謎解きのような面」の後に「の」の字が付いちゃいました。
      失礼!
      すみません。
      チョット間違いがありました。
      「編」の文字がひとつ多かったし
      「謎解きのような面」の後に「の」の字が付いちゃいました。
      失礼!
      2021/04/30
    • ポプラ並木(上下巻とも800ページ本に挑戦中)さん
      かわぞえさん、コメントありがとうございます。ちょっとしたミステリー要素もおもしろいですよね。妻も次からはビートルズの歌が出てくると言っていま...
      かわぞえさん、コメントありがとうございます。ちょっとしたミステリー要素もおもしろいですよね。妻も次からはビートルズの歌が出てくると言っていました。これも楽しみです。
      2021/04/30
    • moboyokohamaさん
      そうですそうです。
      各巻毎にビートルズの曲名が付いていますね。
      そうですそうです。
      各巻毎にビートルズの曲名が付いていますね。
      2021/05/02
  • 昭和の時代のホームドラマを観ているかのような作品。
    本当に面白くって、すっかり物語の世界に入り込んでいました。

    東京下町にある「東京バンドワゴン」は明治から続く古本屋。4世代同居の大家族である堀田家は、毎日ガヤガヤと楽しそう。
    古本屋にはカフェも併設していて、もう夢のような場所です。
    この物語の語り手は、堀田家おばあちゃんのサチさん。2年前に76才で死去した幽霊で、空の上から家族を見守っている。
    サチさんの優しい語りによって、騒がしい物語がほんわかと進んでいく。

    読み始め数頁は、人気作品みたいだけど、自分はハマらないかなぁ、なんて感じてました。
    ところが、あっという間にこの下町の住人になっている自分(笑)
    文章を読んでいるのに、音も聞こえるし、風景や人物が映像で見える不思議。
    本当に楽しい時間でした。
    シリーズ全部読みたいです。

  • 家族大勢で囲む食卓。いいですね♪
    茶碗や箸がカチカチと忙しく鳴り響くリズムに
    幾つもの会話が同時に歌いだす賑やかさは
    なんとも心地のいい騒音。和みます。

    "東京バンドワゴン"という名の古本屋さんの
    昭和の香りを醸し出す大家族の日々の暮らしが
    今は亡き、サチさんの天の声の導きでのんびりまったり
    進んでいくさまにも心安らぎます。

    家長(....って誰なのでしょう?!..笑)の言うことに
    あんなに大勢いるちょっとワケありフクザツ家族の誰一人として
    逆らわない。我南人さんは偉大だなぁ..。LOVEだねぇ。笑^^

    古本屋"東京バンドワゴン"堀田家の四代にわたる大家族と
    そこに集まるご近所さんたちとの日常は、苦もありゃ楽もあり。
    ちょっとしたミステリーだって起きてしまうのですが
    そこには必ず温かな愛があります。

    LOVEだねぇ。

  • 東京の下町にある古本屋『東京バンドワゴン』。隣りでカフェもやっている。
    三代目の店主の勘一、伝説のロッカーである息子の我南人(がなと)。
    我南人の子どもや孫を含め9人の大家族とご近所さんや常連さんが織りなす日常とささやかな事件の数々。


    語り手は勘一さんの亡くなった奥さんのサチさんで、家族のまわりを彷徨いながら、見たことやその背景を教えてくれる。だから地の文が母親や祖母としての愛情やウイットに満ちていて、クスリとしたりジーンとしたり・・・。
    これって、現在の朝ドラ「ごちそうさん」の語り手と同じ構図で、安心感があるんだよね。

    昔気質の職人さんのような頑固で曲がったことが嫌いで、情に厚い勘一さん。
    我南人の子どもの長女・藍子と長男・紺は聡く、思いやりと優しさに溢れている。
    次男の青は女の子に甘くやさしく、次々に女性がらみの問題を引き起こしているようだけれども憎めない。

    本巻ではシングルマザーの藍子のお相手や青の生みの親が分かるなど、実際に身の回りで起こるとなるとなかなか厄介なことも多いけれど、我南人の「LOVEだねぇ」の一言に救われる。物事の根源的な部分にある善悪や愛情さえ間違わなければ、実はそれ以外は表面的にややこしくしているのであって、丁寧にひとつひとつの絡まった糸をほどいていけば必ず解決方法はあるのだと教えてくれる。

    我南人さん、かつては愛人がいて、今でも根無し草のようにふらふらして、幽霊のサチさんにもどこに行っているかわからないなど、60歳にして未だ落ち着かない人なんだけれど、腹の据わった愛情深い人でもあるんですよ。

    10年たっても結婚を認めてくれなかった長男の嫁の父親に頭を下げに行ったり、シングルマザーの長女の出産をあれこれ詮索することなく認めてくれたり・・・。
    家族に興味がないのでは決してなくて、ここぞという時にしっかりと家族を支え、進むべき道を示す。
    ふらふらしているけれど、軸ははっきりしているのだよねぇ・・・。

    にぎやかで騒々しい朝ごはんの風景。
    息抜きには、近くの小料理屋へ。
    兄弟仲睦まじく、悪い人はでてこない。
    ご意見番的な神主さんや外国人画家、人物の配置も絶妙で・・・。

    う~ん。
    「あまちゃん」的で、「寺内貫太郎一家」的で、「ちりとてちん」的で、我南人さんは現代の「寅さん」のようでもある。
    あまロスを感じた人には、ぽっかり空いた隙間を埋めてくれると思いますよ。


    結局おいしくご飯が食べられて、信頼できる人に恵まれればそれで十分幸せだと改めて思う。
    あれれ、「ごちそうさん」的でもあったのね・・・。

  • 〈東京バンドワゴン〉は、東京下町にある築70年にもなる日本家屋の古本屋。
    隣ではカフェを営んでいる、8人の大家族のお話です。
    語り手の堀田サチは、76歳でこの世を去っていて、空の上から家族みんなを見守っています。
    サチさんの柔らかな語り口が、とても心地よく耳に馴染みます。

    ひとつ屋根の下に住む堀田家の人たちは、一癖も二癖もありそうな個性的な面々で、にぎやかな家族構成を頭の中で整理しながら読みました。
    朝の食卓では、あちこちで複数の会話が飛び交っていて、まるで昭和のホームドラマを見ているよう。
    ふだんは家にいない、60歳の「伝説のロッカー」サチさんの一人息子、金髪の我南人が、いい味出してます。

    堀田家ではいつも何かしら事件が起こるのですが、悪人が一人も出てこないし、家族も近所の人たちも、みんなが愛に溢れていて、次々と難問を解決していきます。
    まだまだ面白いことが起こりそう。
    堀田家の一年間を、これからぼちぼち楽しんでいこうと思います。

  • 東京の下町の古本屋「東京バンドワゴン」
    4世代が暮らす堀田家を舞台に、泣いて笑ってのホームドラマが繰り広げられます。

    知人に勧められて読んだんですが、とてもおもしろかったです。
    一癖も二癖もある登場人物に最初は面食らったし、中でも60歳の金髪ロッカー我南人は一番相いれない人だと思っていたのに、読み進めていくうちに不思議と魅了されてしまったり。
    わいわい、がやがや、昔ながらの雰囲気が懐かしくもほほえましいですね。

    春から冬にかけての1年間。
    本当にいろんな出来事があって、日常の中には謎もたくさん潜んでいてその解決に奔走したりして、読了後はなんだかしんみり心が温かくなりました。

    今は15冊まで出ているようですが、このまま1冊で1年経過するペースで進むんでしょうか。
    そうすると、15冊目は15年後?
    日常ミステリーともホームドラマとも言えるこのシリーズ、コロナ禍で人恋しいときだからなおのこと心にしみたのかもしれません。読み進めていくのが楽しみ。

  • 四世代の家族のあたたかなストーリー。核家族化する日本では、こんなような愛情溢れた賑やかな家はあまり見られなくなったのでは。だからこそどこか懐かしい感じもするし、ホッと癒される本。これからシリーズを読んでみたい。

    • hs19501112さん
      東京バンドワゴン、とても素敵なシリーズですよね。

      フォローさせていただきました
      東京バンドワゴン、とても素敵なシリーズですよね。

      フォローさせていただきました
      2020/08/21
    • りさん
      コメントありがとうございます!
      シリーズが沢山あるようなのでこれから読んでいくのが楽しみです(^^)
      コメントありがとうございます!
      シリーズが沢山あるようなのでこれから読んでいくのが楽しみです(^^)
      2020/08/21
  • すごく好きな書き方だった。
    まず、登場人物の名前が好き。紺人、藍子、青、花陽とか、お洒落だな〜。
    悪いやつが一人も出てこない、あったかいホームドラマ。毎日を生き生きと笑って悩んで、素直に生きるみんなが素敵だった。
    みんなを見守るサチばあちゃんも楽しそう。

  • 東京の下町で「東京バンドワゴン」という古書店を営む堀田一家。大変賑やかな家族。それぞれが癖の強いキャラで大変魅力的。設定の段階でまず惹き込まれるのだが、これだけ賑やかな家族を設定して一人として宙ぶらりんになるキャラもなくしっかりそれぞれの役割を書き分けている小路幸也さんすごいなぁと思う。

    四季に合わせた話4編集録。朝に百科事典を東京バンドワゴンの書棚にこっそり置き、学校の帰りにそれを回収する謎の小学生をはじめとして謎解き要素もあり、ほろっと泣ける展開もあり、よくこの一冊にまとめれたよなぁと。そしてこの一冊でしっかり完結できるくらいの内容だったのだけど、どうやら続編もあるらしい...まじか。それは非常に気になる。続きも絶対読む。

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著者プロフィール

作家

1961年北海道生まれ。広告制作会社を経て、執筆活動へ。2003年『空を見上げる古い歌を口ずさむ』で第29回メフィスト賞を受賞してデビュー。「東京バンドワゴン」シリーズが人気を集めている。著書多数。

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