くちぶえサンドイッチ 松浦弥太郎随筆集 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087462906

感想・レビュー・書評

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  • 以前知人におススメしてもらっていた本だか、ようやく読んでみた。始めは素直で自然な言葉を使う人だなぁと思っていたのだけど、変わらない感じにだんだん飽きてきてしまった。残念。この人モテるんだろうなぁ。

  • 中目黒古書店「カウブックス」の店主にして「暮らしの手帖」の編集長松浦弥太郎。
    古本屋の社会的地位をぐっと持ち上げたパイオニア的存在。

    男性だし、年下だし…とちょっと小ばかにして、教訓めいた言葉にも耳を貸すつもりなかったけど、いやなかなかいいじゃん、この人。解説の光野桃さんも書いてたけど、女性的視線も持ってるんだよね。だから「暮らしの手帖」か…。

    短編小説あり、本の紹介あり、エッセイありでとってもお得で中身の濃い一冊。もっと彼のことを知りたくなりました。

    「毎日何かを十年」の章が好きだな。
    「とにかく毎日(一生懸命じゃなくても)十年続けたらものになるんだ。」毎日はかけ算になる。今日やって、明日もやれば4倍。また次の日もやれば8倍になる。毎日でなくて間があいてしまうと足し算になってしまう。
    本当はこの言葉は吉本隆明氏からの引用。
    でも多くの本を読み、心に響いた言葉や話を私たちに提供してくれる松浦氏もすごいと思う。
    彼の場合の毎日はギターと文章を書くこと。私の場合は…英語と料理かなぁ…あれ、ものになってないぞ。

  • 読んでいると、なぜか非常にこっぱずかしくなる1冊

  • 随筆集というには、ちょっとだけくすぐったい内容。
    でも、まっすぐで素直な言葉ばかり。
    「本業失格」、「最低で最高の本屋」とはまた違った、内面溢れた一冊だと思う。

    しかし、ここに書かれていることが本当のことばかりだったとすると、松浦さんは相当にモテたんだろうなあ…。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「まっすぐで素直な言葉ばかり」
      松浦弥太郎はエッセイじゃなく、随筆が似合いますね。でも普段通ってる本屋では買わず、ANGERS RAVISS...
      「まっすぐで素直な言葉ばかり」
      松浦弥太郎はエッセイじゃなく、随筆が似合いますね。でも普段通ってる本屋では買わず、ANGERS RAVISSANTで買ったりする(済みませんローカルな話で)
      2012/04/25
  • きらきらをお裾分けしてくれる、きらきらとしたやさしさが満ち満ちては、いました。

    肯定、とはむずかしいもので何かを肯定すればそれは言外にその他のものを否定してしまうから、幾ら肯定を繰り返しても取り零してしまうものがある。その困難さがどうしても、この本を啓蒙書めいた趣にしてしまっている気がするなあ、という雑感。

    恋愛も、キスも、セックスも、スマートでお洒落すぎて。
    きらきらは、少し、目が、眩んでしまうのです。

  • 全部ホントだったら、松浦さんどんだけモテてるんだ!
    でも女の子に好かれるのもわかる気がする1冊。

  • 自分の中の「好き」「いいな」という気持ちに敏感になるって、実は結構難しいことで、無意識のうちに、ちょっとした手間やお金を惜しんだり見栄をはったり遠慮したりして、そういう気持ちから目をそらしてしまうものだ。でもこの人はそういう気持ちをしっかりと見据えてとらえて、素直に好きなものや人や言葉や景色を自分のまわりに置いている。目をそらすことに慣れてしまった私にはこの人のように生きることは簡単ではないけれど、少しずつでも変えていきたいなと思わされた。

  • ヒリヒリして仕方ない時、この本を少し読んで貪るように買った。


    この本を楽しむには難関があって、都会の枷を意識して外さねばならない。
    それができたら、いいとこに行ける。
    暖かい夕日の微妙な空とか、希有なドライフルーツとコーヒーとか。



    恋愛についてもよくでてくるけど、食べる寝るセックス、がちゃんとあるのもいい。
    嘘ついてない。

    もひとつ正直なのは、孤独感があるところ。


    そしてこの松浦弥太郎、高校時代の担任に似てる。
    超似てる。

  • 毎日のちっちゃなあったかさ、気づき、ワクワクドキドキを体験させてくれる本。読んでいて自分の知らない感情がたくさんでてきて、ハッと思うし、なによりあったかい。
    喫茶店でゆっくり時間をかけて読んだよ。
    短編になっていて、どのお話もカラフル。
    家族、友人、旅先で出会った人、恋人、一晩の恋、初めての恋、、、、
    この筆者の人は本当の意味で自由だと思ったし、もちろん私たちの人生だって同じように自由なんだ、ってわかってるようでわかってないことに気づけた。
    はぁ素敵だったなー私ももっと素敵な言葉書きたい!し、目を凝らして毎日のキラキラを見逃さないように素敵に日々を過ごすぞ!!!今度松浦さんのやってる本屋さんカウブックス、いきたいな。

  • ふわふわとした青年時代の日々、サンフランシスコで過ごした日々、本屋を開いてからのフリーペーパーの再録などが収められ。著者の書く、未だ見ぬサンフランシスコは行ってみたくさせられるが、30年以上たってだいぶかわったのだろうか。◆その喫茶店の女の子はまるでシンディ・シャーマンのように毎日違った格好をしているのです。◆箱いっぱいのジャムとパンをもたせてくれた古書店◆なんでもかんでもかりかりにして売ってるおじさん。たとえばスイカの皮。ガハハハと笑いながら◆ポストカードサイズの赤いアクリルにくりぬかれたハートが並んでいて、いろんなサイズのハートをきれいに書くための定規◆ブックマンという職業「大切な一冊はみんな誰かの家の本棚にあるよ。もう一度読みたくなったら遊びにいけばいいさ」(p.140)◆といった断片にふれるうちに。あと、「ブロォォォオオオディガンを探しに」という表記は真剣なのか笑いをとりにきてるのかちょっとわからず。◆最後の方の、「ぼくはニトントラックに古本を積んで東京や大阪や名古屋に移動しながら本を売り歩く商売をしています。(略) 食べていけるか、食べていけないのか。その判断だけで人生の選択が動くことをぼくは理解できません。これぞと思ったら、どんなことをしてでも、これで食べていくんだという決心でしかないのです。そう思えば、いわずと努力もするし、気持ちも入るし、必死になって、なまけることなんかもできないはずです。」p.290という言葉は印象に。自分も含め、ついみんな聞きがちですよね、思いがちですよね、食べていけるんですか?ピシッと背筋の伸びる思い。

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著者プロフィール

松浦弥太郎(まつうら・やたろう):東京生まれ。アメリカの古書店にインスパイヤーされてm&co.booksellersを立ち上げる。『暮しの手帖』編集長を経て、現在は会社経営、執筆・編集活動、映像、コンサルタント、商品開発、メディア出演など、枠を超えた活躍を続けている。著書に、『仕事のためのセンス入門』、『センス入門』、『ほんとうの味方のつくりかた』、『僕の考える投資について』、『期待値を超える』など多数。

「2022年 『それからの僕にはマラソンがあった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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