本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.90
  • (194)
  • (294)
  • (208)
  • (18)
  • (7)
本棚登録 : 2138
レビュー : 264
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087463538

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ほむほむ、相変わらず潔いまでの酷さ。暗がりでもぞもぞと食パンとハチミツとの口内マリアージュを満喫したり、締め切り前なのに訳の分からないオークションにヒートアップしたり、絶対読まないと分かっている本ばかり定価より高値で買い占めたり。俺についてこい!な男に劣等感を抱きつつ、修行僧と命名されるほど黙々と筋トレしておきながら「僕を守って」全開で40越えても白馬のお姫さまを待つ。

    しかも純情朴訥系ならまだしも、性欲のみのキスがしたいだけとか、良くないね!全くなんてダメな子なんだろうね!

    そりゃ負のスタンプも貯まるよ!
    でもちょびっとだけ、「ダメな子ほど可愛い」の心理が分かってしまったよ…最高に最低だね!

  • 一編一編読むごとに
    穂村さんの心の叫びが聞こえてきます

    「本当はちがうんだぁぁ~......」と。

    そして、読めば読むほど
    「そうだよねそうだよね。あるあるある」と
    頷いちゃったりすることがあるから楽しくて。

    だから時々
    「ちがわなくていいのよ~それで..!」と
    届かぬ叫びを送ったりもしてました。(笑)

    ・焼き鳥との戦い
    ・二月十四日
    ・夜の散歩者
    ・ベティによろしく
    ・母の漢字変換 にいいね!を一票投じます。

  • ボクはまだ人生の本番じゃない、と思っていたのに。
    ある日、白髪の鼻毛を発見する…
    え⁉︎
    えっ⁉︎
    ボク、もう本番なの⁉︎

    このくだりが大好きです。クスクス笑いながら読んでいます。
    昭和生まれの私。
    シンパシー感じまくりです。

  • 穂村弘さんの本を読むのは5作目。今回もやはり、ほむほむ節炸裂でした(笑)やっぱり穂村さんは発想が面白いですし自虐的でネガティブなところもあるのですが自分というものを持っていて(変えられないからか・笑)全て曝け出しているところがスゴイなと思ってしまいます!電車の中と自宅で読みましたがクスクス笑ってしまう感じでした♪「焼き鳥との戦い」「夜の散歩者」「影を濃くする」は特に、ほむほむらしいなと思って笑ってしまいました♪修行僧と呼ばれていたのもウケました★「2月14日」ほむほむの高校生の頃が浮かび面白かったです♪「タクシー乗り場にて」「それ以来、白い杖を持ったひとをみつめてしまう」はいいお話でした☆あとがきが三浦しをんさんで、よく穂村さんの事をわかっているなぁと思い、とても良かったです(^ ^)穂村さんの作品って笑えるだけではなく、なんか哀愁も感じさせるような気がします(笑)やっぱり穂村さん面白いです☆


  • 自意識をこじらせている情けないサブカルおじさんのエッセイ。だけど、悲しいことに共感のオンパレードだった。
    何となく自分の中に理想の自分という幻想があるけど、いつまでたっても近づけない。それなのにいつまでもたっても諦めきれない。ダイエットをしようと思ったその日にポテトチップスを食べてしまったり、お弁当を毎日作れなかったり、仕事でつい不機嫌になってしまったり、そんなことばかりだけど、いつか、いつか完璧な自分になれるはずという期待をしてしまう。そんな人達への指南書にはならないけどただただ寄り添ってくれる本だった。

    印象に残った項は「それ以来、白い杖を持ったひとをみつめてしまう」。著者は失明する可能性を医者に告げられ、それ以来、白杖を持つ人が未来の自分のように思えて目で追ってしまう、という話だった。そこに出てきた目の見えない人どうしのカップルの話は思わず泣きそうになった。暗闇の中、2人はお互いの顔もわからずに声と匂いと感触でお互いを認識するのだ。きっと、目の見える私なんかよりもずっと相手のことを感じ取れているのだろうなと思った。

  • うまく言えませんが、不思議なおかしさがいっぱいのエッセイ集です。
    穂村さんの感覚は光っているというかずれている(失礼)というか、とても面白い。笑いをこらえながら読みました。

    「あだ名」あだ名のないさびしさと自身のなさと恥ずかしさと守られてない怖ろしさ、気持ちはわかるけどエッセイは可笑しい。
    「あたまたち」あたまの中身が流れ出す怖さと滑稽さ。
    「ツナ夫」私もナッツ類大好きなんです。あーでもここまで楽しんで食べているとは!ツナ夫の堂々っぷりと穂村さんのこそこそ具合に花丸でしょうか。
    「陰を濃くする」私もその瞬間、涙を流して笑うだろう(^ , ^)中学生ですか?

    「愛の暴走族」より引用。
    私は彼女たちの話を聞きながら、元恋人たちは成仏できない幽霊のようだと思う。
    (中略)恋愛の極限状態になると、追いつめられた人間は実に不思議な行動に出るものらしい。そして穂村さんはいう。私自身も暴走したことがあると……。
    あー怖い、と思いながらなぜか可笑しい。

    「ファンレター」「読書家ランキング」「止まっている」「知らないこと」「母の漢字変換」etc. お気に入りがたくさんです。

    穂村さん、繊細で臆病でヘンなところがあったりもしますけど、なんて心が柔らいのでしょう。へたれだけど素敵です。
    そして世界への違和感の感じ方がおかしみと混ぜ合わされて…、これが穂村ワールドなのでしょうか?

  • 歌人・穂村弘氏のエッセイ。

    「素敵レベル」を上げるべく、苦い"地獄の液体"エスプレッソを飲む練習をしている「ほむりん」
    菓子パンが主食の「ほむりん」
    初対面の人に「オーラがない」と言われてしまう「ほむりん」
    上着のポケットにナッツを入れていて、周りの社員にバレないように仕事中こっそり食している「ほむりん」
    大学を出るまで一度もあだ名をつけられたことのない「ほむりん」

    あえて彼を「ほむりん」とお呼びしたい。愛をこめて。
    なぜここまで私は「ほむりんワールド」にハマったのか。
    それはきっと「同じ匂い」がするからだ。
    たぶん私が男だったら、きっとこんな感じなんだろうな・・

    そうそう、特に「優先順位」のくだりで
    ・会社から帰るなりすぐパソコンを立ち上げる
    ・締め切りを一週間過ぎてる原稿を4本抱え
    ・明日も明後日も会社があり
    ・そして2日寝ておらず
    ・5日お風呂に入っていない

    という状況なのに右手はマウスから離せず、瞬きさえ惜しんでディスプレイを凝視し、ネットオークションに興じる・・といった自分に対して

    【あのなぁ、せめてコートを脱いで、さっきから我慢しているトイレに行って来いよ。だが、体が動かない。】
    と突っ込む一文で大笑いしてしまった。

    そして共感の首縦ふり100回・・

    いちいち残念な感じのエピソード満載の「ほむりん」のエッセイ。
    一日の最後を笑って締めくくりたい人に自信を持ってお勧めしたい。

  • おもしろい!抱腹絶倒というよりは、ニヤリと笑いが持続する名エッセイでした。
    みなさん、歌人といえばどんなイメージですか?私のイメージは、もの静か、凛としている、厳かで思慮深い…という(ありきたりかな)ものですが、それらは全て裏切られます!もう、穂村さん、はちゃめちゃです。
    別にすべての歌人がこんな滅茶苦茶な人ばかりじゃないでしょうが、穂村さんはちがう!
    自意識が強すぎて身のこなしがギクシャクしている。
    エスプレッソが苦くて飲めない(けど好き)。
    主食は菓子パン。
    初対面の人に「オーラがない」といわれてしまう。
    10年間ジムに通って一人も知り合いができない。

    …でもちがうんだ、これは本当の自分じゃないんだ。そう、今はまだ本番前のリハーサルなんだ!!
    いつか本番が始まる。そうしたら物凄い鮮やかな色を塗ってやる。塗って塗って塗りまくる。

    穂村さんの言動は、はっきりいって痛い。切ない。孤独だ。でも待てよ、誰しもこのような違和感を抱きつつ日常をやり過ごしていないか。そう気づくと、忽ち背筋に悪寒が走るんです。他人事とは思えないんです。

  • 2018.10.13 図書館

    「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」内で紹介されていて気になったので借りてみた。
    短いエッセイ集でとても読みやすく、通勤中に読むのにピッタリだった。

    内容は、かなりひねくれたお方で(笑)とても共感しながら読めた。
    生きづらそう・・・わかる。
    多少自意識がいきすぎているところもあるが、私と同じような感性の方を新たに発見できてうれしい。こんな作家さんがいたなんて。もっと早く知りたかった!
    他にもたくさんエッセイを出しているみたいなので、読んでみたい。
    歌人であることが驚き。

  • 何冊目かの穂村さんの本を読む。相変わらずめちゃくちゃ面白い。同じような日々を生きていてもまるで見えてる世界が違うんだろうなと思う。日常を生きる天才。少しでもこの感性に近づきたくてまた本を手に取る。

全264件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

穂村弘(ほむら ひろし)
1962年、北海道生まれの歌人。1990年歌集『シンジケート』でデビュー。その後、短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本、翻訳など幅広い分野で活躍中。2008年『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞、『楽しい一日』で第44回短歌研究賞、2017年『鳥肌が』で第33回講談社エッセイ賞、2018年『水中翼船炎上中』で第23回若山牧水賞をそれぞれ受賞。歌集に『ドライ ドライ アイス』、『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』。その他代表作に、『本当はちがうんだ日記』『絶叫委員会』『世界音痴』『整形前夜』『蚊がいる』『短歌ください』『野良猫を尊敬した日』など著書多数。

本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)のその他の作品

本当はちがうんだ日記 単行本 本当はちがうんだ日記 穂村弘

穂村弘の作品

本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)を本棚に登録しているひと

ツイートする