本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 330
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087463538

感想・レビュー・書評

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  • すっかりはまってしまった穂村さんのエッセイ。
    穂村さんの本を読んで、安心した。
    世の中のすべてに「こわい」と思う気持ちは異常なんだろうかとずっと心の奥で苦しかったから。
    穂村さんはエッセイでやたらめたら「こわい」とか、戸惑う様子を見せるんです。
    恐怖や不安や戸惑いが止められないってのは、断絶できないからなのかなあと、三浦しをんさんの解説を読んで、ナルホドと思いました。
    “キスの重み”と“あとがき”に泣きました。涙がにじんで驚きましたが、それはつまり安心しました。

    文章は痛快で自虐的なのですが、まったくもってシニカルではありません。
    面白い本として電車で読んだら、にやにやが止まらないし、
    わたし同様、不安や恐怖をつねに覚えるというかたには、ちょっとだけ安心する本だなとも思うのです。
    どれの章だったか忘れちゃったけど、みんなひとりで死んでいくのだから、ひとりの雰囲気をせおったひとは素敵だみたいな文章があって、すごく納得しました。。
    不安というのは、ひとりで生きることの自覚で、それは俗にいう孤独とはまた違う、やっぱり諦めのようなものなんでしょうね。

    ってわけで、おすすめ☆

  • ひとの言葉を真剣に聞いていて、ひとの反応を真剣に捉えている穂村さんが、素敵すぎる

  • ふむ

  • リハーサルを生きている、硝子の世界で生きている感覚が同じ。暗い、ネガティブな性格ながらも、おもしろおかしく生きていこうとしている姿勢を見習いたいなと思った。  

  • 歌人らしく、言葉の転がし方が軽快。

    内容も親近感を抱くエピソードが多く、思わずクスッと笑ってしまう。

    同時に、繊細な心の持ち主ならではの観察眼でもって、情景を切り取るのが上手い。
    だから、時々ある素敵なお話と、通常運転(?)の情けないエピソードとのギャップにやられてしまう。狡くて面白い。

  • あいかわらず、穂村さんのエッセイはおもしろい。
    私も牛乳パックの開け方を大人になってから知ったなぁとか思ったり、「がんばってネ」のネ問題に納得したり。
    解説が三浦しをんさんなのも豪華。

  • 穂村さんだけじゃなくて、男性特有のモテたい欲求に関しては共感できないから、「ふーん」と遠くから眺めることしか出来ない。その欲求を取り除いた、世界への嘆きというか、私たちが暮らしている中で言語化しないその人独自の習慣が描写されている。その人独自だから共有できないという訳ではないのが、不思議なんだよね。違う人生を生きているのに、共有できる感情があるってふしぎだね

  • おもしろかった


  • 穂村さんの本は、そんなことを考えるんだ!と驚かされるものが多くて、最近見つけると読んでしまう。

    自意識過剰とか、細かいことが気になるとか、その割に面倒くさがりとかは共感する一方、穂村さんはその度合いが桁外れ。

    このエッセイも期待を裏切らず面白かった。

  • いろんな時期にかかれた文章が入っていておもしろい。電車で笑ってしまう。こわいって、賛成。

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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