the TEAM ザ・チーム (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087463958

作品紹介・あらすじ

黒いサングラスをかけた派手な衣装のおばさん。この人こそ、今をときめく、霊導師・能城あや子。テレビ番組の人気コーナーを持ち、個別の相談は30分8万円にもかかわらず、5カ月待ちという盛況ぶり。悩みをぴたっと言い当て、さらに奥深くにある真実を探り当てる。恐るべし霊視の力…ではなく、実は彼女のバックには、最強、最高の調査チームがついていたのだ。弱きを救い、悪を討つ。爽快・痛快連作短編集。

感想・レビュー・書評

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  •  2006年の作品で、井上夢人さん初読みでした。
    霊導師・能城あや子がTVの人気コーナーで、霊視能力により相談者のお悩み解決! と思いきや‥。

     何と、この霊導師。霊の存在を全否定するオバさん! そして彼女を支えるのが、情報収集する3人のプロスタッフなのでした。
     最高に分かりやすく、面白く、爽快かつ痛快な連作短編集でした。

     視聴者を騙して詐欺じゃないですか! 調査チームもやってることが犯罪でしょ! でも、イイんです。信ずる者は救われるんです! 何せ、弱きを救い悪を討つんですから! あー楽しい。
     50p程度の全8話、メインが4人のローテーション2周に綺麗にまとめられ、展開から結末までのドキドキやハラハラ、時にしんみりとチーム人員の背景も取り入れ、事件と並行した人情話的な趣向もあるので飽きさせません。

     WindowsXPとか懐かしささえ感じますが、諜報活動とその技術は、当時を考慮しても秀逸です。情報社会の更なる進展もあるので、現代版「ザ・チーム」の登場・復帰を期待したくなります。
     こんな妄想も、充実した読書の余韻として、楽しみの一つになり得る‥、そんな満足感のある一冊でした。

  • いつものごとく、大手古本屋を徘徊…
    何か面白そうなウラスジや!
    インチキ霊能師と調査チーム???
    まだ、本いっぱい家にあるのに…

    ハイ!即ご購入!笑

    「当たるも八卦、当たらぬも八卦」というけど、こう当たると逆に怪しい。
    IT機器も駆使しながら、調査チームのご活躍!
    犯罪まがいの事もやってるけど、被害は与えてないんでええか!
    弱きを救い!悪を討つ!
    爽快な感じやん!
    8つのエピソード。それぞれ、面白いし、微妙に繋がってる。
    人間模様もあって、一気読み!
    続編出んかな!

  • よく当たる霊能者のバックには、実は凄腕の調査チームが、というあらすじの短編集です。それぞれの登場人物にスポットを当てており、一つ一つの話としても、連作としてもおもしろいです。
    最後がまた鮮やかで爽快でした。

    フォローさせてもらってる方がおもしろいと言ってらしたので楽しみにしていました。それから「クラインの壺」、こちらもレビューを読んでおもしろそうで、読む本リストに入れました。

    • ultraman719さん
      今は、通常業務?の伊岡瞬さん読んでるんで、その次に!
      「メドゥサ、鏡をごらん」
      いきます!
      この作品とは、180度違う感じがしますが^^;
      今は、通常業務?の伊岡瞬さん読んでるんで、その次に!
      「メドゥサ、鏡をごらん」
      いきます!
      この作品とは、180度違う感じがしますが^^;
      2022/02/19
    • nikuさん
      おー、タイトルからは、なんかこわそうな、ホラーっぽい感じが!
      いやメドゥサって、あれですよね、美女で髪が蛇で石になっちゃうやつ?だから、悪女...
      おー、タイトルからは、なんかこわそうな、ホラーっぽい感じが!
      いやメドゥサって、あれですよね、美女で髪が蛇で石になっちゃうやつ?だから、悪女に騙されて振り回される感じかな、なーんて笑
      楽しみにしときまーす(^∇^)
      2022/02/19
    • ultraman719さん
      了解で〜す!
      了解で〜す!
      2022/02/20
  • 清々しい話でした。短編それぞれに驚きがあり、最後はあっさり。あとがきもありましたが、続きが読みたくなりました。

    • raindropsさん
      tomoo さん、初めまして。
      フォローありがとうございます。

      この本面白いですよね。井上夢人さんは続編を書かない作家さんなので続編は難し...
      tomoo さん、初めまして。
      フォローありがとうございます。

      この本面白いですよね。井上夢人さんは続編を書かない作家さんなので続編は難しそうですが、「the Six」「魔法使いの弟子たち」もエッセンスが似ていて楽しかったです。
      森博嗣さん始め、tomoo さんの本棚は私も好きな本ばかりでした。また参考にさせていただきます。

      2021/08/22
    • tomooさん
      raindroosさん はじめまして。いつもありがとうございます。
      またコメントありがとうございます。今気づきました。スミマセン。。。
      わた...
      raindroosさん はじめまして。いつもありがとうございます。
      またコメントありがとうございます。今気づきました。スミマセン。。。
      わたしもraindropsさんの本棚いいなあああと思いながら眺めています。なんというか、ジャンルの広さ、視野の広さが羨ましいです。
      ご紹介いただいた井上夢人さんのタイトルは未読でしたのでぜひよんでみます。ありがとうございます。
      2021/10/25
  • 4人のチームワークが心地良かった。どの話も面白かったし最後の去り際もいい。負けるが勝ち?稲野辺は…やっぱり負けたんだと思う。

  •  胡散臭い霊導師・能城あや子の背後についている3人の協力者と彼女のイカサマを暴こうとする記者の視点から書かれた8つの短編が収録されており、どの話も霊能力の真偽はさておき依頼された仕事を成功させようとするチームの結束力が印象的で、さっぱりした読後感だった。

  • わかりやすいストーリー、読みやすい文章で展開する気持ちの良い物語。
    8つの短編という感じなので、これをドラマにしたらすごく面白いと思うなぁ。

  • 今どきなら、シリーズ化されて10作くらい出ててもおかしくない作品。素晴らしかったです。

  • こりゃ面白い。

    細木●子を連想させる霊導師が
    テレビで真実を言い当てまくるんだけれど、
    別に霊視でもなんでもなくて、
    霊導師の裏には最強の調査チームがいて、
    必死でクライアントの身辺調査をして真実を暴くという設定。
    こういう現実と非現実の狭間で
    うまくバランスを取っているタイプの小説は、僕の好みです。

    短編なので、一つ一つの話が完結しているのですが、
    一遍一遍がその話で完結するのではなく、
    ゆるやかに繋がっていき、ラストに向けてだんだん盛り上がってきます。

    お手軽に楽しく読める一冊です。
    表紙のデザインもGood!

  • 胡散臭さ漂うそのTEAMは果たして白か黒か。暴くものが暴かれるものとなり、足元を掬ったはずの相手に実は心を救われていた?前半なかなか進まなかったけど、粋で完璧なチームプレイっぷりに後半いっきにおもしろくなった。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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