エンド・ゲーム 常野物語 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.27
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本棚登録 : 4042
レビュー : 362
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464320

作品紹介・あらすじ

『あれ』と呼んでいる謎の存在と闘い続けてきた拝島時子。『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまう。『遠目』『つむじ足』など特殊な能力をもつ常野一族の中でも最強といわれた父は、遠い昔に失踪した。そして今、母が倒れた。ひとり残された時子は、絶縁していた一族と接触する。親切な言葉をかける老婦人は味方なのか?『洗濯屋』と呼ばれる男の正体は?緊迫感溢れる常野物語シリーズ第3弾。

感想・レビュー・書評

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  • 光の帝国でオセロゲームが結構好きだったから、なーんかしょんぼり。あまり頭が良くないからか、え?ん?ってなって「結局のところ」が良くわからなかった。洗って、叩いて、洗濯する。の文言は好き。

  • 裏と表の分かり易いオセロゲームから、内側と外側をひっくり返しひっくり返しを繰り返して内も外もない宙空に放り出されてしまったような視点に。
    敵と味方ではなく見え方の違う同族による返し合いでは?と視ると、皮肉というか薄ら寒い。
    誰から仕掛けたゲームなのか、どこから仕掛けたことになったゲームなのかが判らなくなって、勝ち敗けに意味が無くなった時、そのゲームの意義はそもそも何だったのか?
    終わらせて良かったのか定かではないけれど、終わって始まってしまった、そんな“不安の次元が一つ上がった”達成感を感じる結末。

  • 半分は電車内、半分は長時間OKな喫茶店で。
    そんな読み方をしたせいか、ラストに「ん?んん?どゆこと?」となってしまって、後半を何度も読み返しましたが、やっぱりよくわからない。また自宅で集中して読みたい。

    ただ火浦と時子が会ったときからちょっときゅんときていたので、恋人みたいに過ごしはじめたときはもう興奮しました。…裏があるとはいえ。

    理由はわからないけれど、ここが妙に好き。

    『そうか、子供の頃は気がつかなかったけど、ジャングル・ジムというのはマッチ棒でできていたのか。』

  • 常野物語第一作『光の帝国』収録の「オセロ・ゲーム」の続編。
    「裏返す」「裏返される」とややこしく、話が2度も3度もひっくり返るので、二回目の読破にしてようやく理解できたという印象。

    SF的な要素がメインだけれど、夫・父親が失踪した哀しみを抱える母と娘、2人の女性の新しい恋物語、家族の再生の物語としても読みごたえがある。

    常野シリーズは、“不思議な力がある”という特徴以上に、丁寧に家族を描いているシリーズだと実感。

    欲を言えば「洗濯屋」である火浦の生い立ちや過去についてもっと描いてほしかった。
    それは次回作に期待!ということで。
    てか、早くシリーズの続きが読みたい。

  •  光の帝国、蒲公英草紙 は、ほっこり、ウルっと、ゾクっとする。で最高に楽しめのに対して本作は終始「???」だった。
     世界観がまったく掴めない。
     章毎の時系列が前後してるのは良いとして、章内で更に時系列がバラバラで把握しにくい。
     能力面の表現を掘り下げすぎた結果、内面世界、象徴世界、心理世界などの濫用。ここらへんの表現があまりにも抽象化されてて、「比喩になってるのか、意味はあるのか」すらわからない。
     なんだったら記実子、亜希子、美耶子、篤あたりの「希望の続編」を早く読みたい。

  • 何が本当で、何が作られたものなのか。

    登場人物だけは同じで、繰り返し語られる、微妙に違う世界。違う結末。彼女の作品には、ミステリーのような文章の運びと「藪の中」形式のストーリーが繰り返しでてくる。

    「光の帝国」の続編?スピンアウト作品?拝島母娘の孤独な戦いに終止符が打たれる。でも、本当に終止符なのか。

    ちょうど読み終わったポール・オースターの「リヴァイアサン」もそう。同じ人物。語られる違う物語。

    重複する物語に作家が、私が、魅かれるのは、私達の世界もそうだからなのか。重なり合う物語から見えるもの。

    何が本当で、何が作られたものなのか。

  • 短編集『光の帝国』に入っていたオセロ・ゲームの続編。常野一族の中でもいまいちイメージが湧きにくい「裏返す」「裏返される」といった能力について。なので当然入り込みづらい。それがなんとも言えないゾッとする感覚を生み出す狙いを得ているのかもしれないが…
    著者自身も難しさを覚えた第三作。攻めてきたなぁ、というのはわかるものの個人的にはいまひとつ。

  • 常野物語第3段・・・前作までの作品が良かったので手にとってみたものの、後半は無理やり感が否めず消化不良だった。種明かしもあり納得できたところもあるが、正直評価は分かれるところか?

    そのため評価は星3つ!!
    どうやら続きもあるようなので次回作に期待。

  • 前巻までとあまりにも雰囲気の違うものだったけれど、かなり引き込まれた。
    おもしろかった(^^)

  • サスペンスじゃないのこれ…

    着地点が非常に残念でした。お前とかよ、って思わずにはいられなかった。

    常野物語はやっぱ鶴先生がいてこそだよな。

  • こういう結末もあり・・・かなあ!
    無理やり、この話をつくらなくても・・と思ってしまった。
    まさか、「常野物語」はこれで終わりじゃないですよね。

  • 『あれ』と呼んでいる謎の存在と闘い続けてきた拝島時子。
    『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまう。
    『遠目』『つむじ足』など特殊な能力をもつ常野一族の中でも最強といわれた父は、遠い昔に失踪した。
    そして今、母が倒れた。ひとり残された時子は、絶縁していた一族と接触する。
    親切な言葉をかける老婦人は味方なのか?『洗濯屋』と呼ばれる男の正体は?
    緊迫感溢れる常野物語シリーズ第3弾。


    第1弾の『光の帝国』と比べるとどうしても暗い感じの本だった。
    常野一族の中でもこの家族は負の部分が主だったような・・・。

    能力用語の意味もようやくこの作品で解明し、
    読み返してみるには良いかもって思った。

    恩田陸作品では好きな方です。

  • 作者:恩田陸

    常野物語シリーズ3作目。

    「光の帝国」「蒲公英草紙」と続けて読破。
    特殊な能力をもつ常野一族の話。。。

    4作目も、あるといいなぁ~。

  • 常野物語シリーズはすごい面白い!
    エンドゲームは不思議で不気味で、
    読み終わった後もずっとドキドキしてた。ちょっと難しかったところもあったけど すごく引き込まれた作品だった。
    火浦さん好きだな〜!

  • 常野物語としてシリーズ化はされてるものの、1冊それぞれ独立した全く違った話のような感じがする。常野の全貌ほ全然掴めてなく結局『裏返す』とは何なのか、『洗濯』は常野一族の仲間なのか、私には分からなかった。まだ続くと最後にあったから続きを楽しみに待ちたい。

  • 常野シリーズ3作目。
    絶対的大きな力を持つ父親が敵方の手に落ちて行方不明に…戻ってこないかもと思っている母娘の短編が1作目に入っていて、その続きの長編。
    恩田さんらしい展開とオチ。
    まさかそういう事だったの!?
    と真実を知ってからはなんだか物語の印象がガラリと変わった。
    どう着地させるかがかなり気になって後半は一気読み!
    常野シリーズは是非これからも沢山書いて欲しい!!

  • 「光の帝国」のオセロ・ゲームの関連作品です。
    「裏返す」がピンと来ず、最後までピンと来ないまま終わってしまいました。
    あとがきを読むと、いろいろ「攻めて」みたとのこと。なるほど…。「いつもの」恩田作品、もしくはこれまでの2冊の常野物語シリーズをイメージして読むと、あれ?となるけれど、SFやファンタジーが好きな人なら楽しめるのかも知れないと思いました。

  • 常野物語のシリーズ3作品目。2作目と同じく、1作品目の『光の帝国』中の1短編の題材をもとに長編にしたもの。
    『光の帝国』中でも少し異能力が過ぎる短編だったが、長編にしたらただのSF小説に。
    常野一族が持っているそれぞれの能力について、ありえないレベルにまで高めた人間の感覚や能力の1つを有し応用・活用することができる、という認識である。主人公の拝島家族に関しては精神生命体に強く反応してしまう一族であため、物語の舞台が精神世界へと移っていくことになるが、正直そのあたりが物語を陳腐にしている。
    これまでの常野物語のテイストとも違うため、常野物語を名乗らない独立した話にした方が良かったのでは、と思うほど。あとがきで、まだ物語を続けると書かれているので次作に期待する。

  • 第三弾ともなると期待が強くなる。
    もっと欲しいんですよ。世間の中に潜む不思議な感じが。SFちっくなバトルが、広がりが。。。
    これを期待してしまったばっかりに、裏返し、裏返されに主軸を持った話にはあっさりした感じになる。

  • 人間でオセロやるような能力者たちの闘い?
    なかなか想像力を使わされたような記憶が…

  • 正直いみわからんかった
    常野物語はすきだけどこれは理解しきれなかった

  • 「光の帝国」「蒲公英草紙」に次ぐ 「常野物語 」の第3弾!
    「光の帝国」の中でも際立っていた短編のその後を長編で読めるという幸せと膨らむ期待✧‧˚
    頁をめくる手は止まりません。
    が…途中から何やら嫌な予感が(恩田さんによくあるあれが)…的中!
    読了後、この作品を読んだ人と話をしたくなる率は100%かと。

    最初短編で読んだ時、この世界観に惹き付けられ、続きが読みたい!と思っていたけれど…
    短編だからよかった、ということもあるんだなぁと。
    恩田さんのミステリー&少しホラー系は大好きな分野なんだけど…
    これどう解釈しましょうか?
    あとがきで「常野物語はまだ続きます」って恩田さんは書いてあったけど、それが2009年。
    うーん、常野物語は3部作で、タイトル通りこれで「エンドゲーム」になるのでは?
    やはり 「光の帝国」が際立って素晴らしい作品だったので、オススメは 「光の帝国」ですね!

  • 世界観には引き込まれたが、ちょっと現実離れしすぎていて…。

    でも何かが頭をよぎったり、前にもあったような…なんていう体験の裏にこんな世界が広がっている可能性はゼロではないよなぁ。

  • 失踪した父。眠りから醒めない母。「光の帝国」の一編に登場した拝島家が、長編の主人公として再登場。特殊な能力を持つ娘の時子は、母を救おうと、教えられた連絡先へ連絡をとるが...。裏返す、裏返される、洗う、見る、見せる、時系列も歪み、ねじれ、行きつ戻りつし、どこからが本当に見えていて、幻を見ているのか、そもそも本当に見えているとは、というところまで問いかけ、予想を裏切りに裏切り、失疾走していく物語。月並みだけど、すごい物語の生成に立ち会ってしまったな、と。もう全てが溶け合うという方向に行ってしまっている世界、そのことを自覚しなければ、と。/「知覚って、そんなに絶対的なもんじゃないんだよ。もっと流動的で相対的。見える、見えない、と一見絶対的に思えることだって、実は精神的な部分がかなり支配してるんだよな」

  • 常野物語 三作目。
    拝島一族の物語だったか、
    どうも結末が理解できず、消化不良。

  • 2018.9.2(日)¥250(-2割引き)+税。
    2019.1.3(木)。

  • とうとう私の理解の限界を超えた。いや、既に最初から理解できていなかったのか?そもそも常野一族でないと本当の理解はできないのでは?
    と思うくらい難しい。こっちの理解力の問題かも知れないが、ぶっちぎりで置いていかれ放っていかれた感じ。たまに『あ、追い付いたかも!?面白さが出てきたかも!?』と思ったのも束の間、周回遅れの思い過ごしを痛感してしまう。
    恩田さん作品だから理解できれば面白いとは思うのだが、今回ばかりはお手上げ。シリーズ続編は手に取るのも恐ろしい。触れた瞬間に裏返りそうだわ。

  • 67:わかったようなわからんような。そういう意味では、神林作品のような印象を受けました。

  • これは『常野物語』のスピンオフです。
    忘れましょう。本筋にはあまり関係ないですから。。
    いや、きっとそうなのですよ。
    短編集に感動した人間には無理があるですぞ

  • 話の進み方が、月の裏側、木漏れ日に泳ぐ魚と似てるかな。立ち位置が現実からあちこちに飛ぶので、いまあるところは現実?夢?意識の中?と分からなくなってくる。裏返す、裏返され、ゲームの結末はどちらかの色一色になったのだろうか。

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著者プロフィール

恩田陸(おんだ りく)
1964年、青森市生まれ。水戸第一高校を卒業し、早稲田大学進学・卒業。1991年、第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった「六番目の小夜子」でデビュー。2004年刊行『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞及び第2回本屋大賞、2007年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞、第5回ブクログ大賞などを受賞した。同作品による直木賞・本屋大賞のW受賞、そして同作家2度目の本屋大賞受賞は史上初。大変大きな話題となり、代表作の一つに挙げられるようになった。同作は2019年4月に文庫化され、同年秋に石川慶監督、松岡茉優・松坂桃李らのキャストで映画化される。

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