初恋温泉 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2096
感想 : 261
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464344

作品紹介・あらすじ

初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ-表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。

感想・レビュー・書評

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  • 温泉行きたいなぁ。
    コロナが流行り出してから 何年も行ってないな。
    これからだったら紅葉みながらの露天風呂とか
    いいなぁ。草津、伊香保、那須塩原…。いいなぁ。


    こちら、温泉旅館に泊まる男女5組の恋愛小説です。

    初恋の女性と結婚した男性。 突然 妻から離婚したいと告げられる。別れる理由も聞けないまま温泉へ訪れる。
    結婚を間近に控えたおしゃべり好きのカップル。義母から「脇役夫婦」と言われる。襖一枚隔てた隣の部屋には 物静かな男女が泊まる。(これ好き)
    お互いの配偶者に嘘をつき温泉に泊まりに来たダブル不倫の男女。
    初めての1泊旅行に来た高校生カップル。(これ男の子がザ・高校生男子でめちゃ可愛い!【この先ずっと一緒にいたい。星の瞬く露天風呂で、この気持ちがいつかなくなるなんて、いくら考えても想像できなかった】ってさ!てさ!!)
    訳ありそうな一人旅の女性に声をかける男。実は男の方が訳ありだった…。(これはラストがゾワッ)

    別れ話もイチャイチャも 会話の一つ一つは
    今 この世界のどこかしらで こんな会話をしている男女がいるだろうなって内容なのに、その場所が 「温泉旅館」っていうだけで 日常から離れた特別なもののように感じてしまう不思議。終わり方も余韻の残る感じ。あぁ、この2人はお風呂から上がった後、どんな顔でどんな会話するのかな…って。

    っていうかあれですよね。
    小説の中のセリフでもあったけど
    温泉ってなんかエロいよね。
    いや、全然そんな話ないけどね。

    全てのお話で 男女が泊まる旅館は実在する旅館のようで、気になったところはスマホ検索してみた。
    青荷温泉ランプの宿、気になるー。
    那須の二期倶楽部は行ける距離だわとおもったら 閉業して星野リゾートが買い取ったらしく 1泊6万6000円もするオサレホテルになってた ( ꒪⌓꒪)うへぇ

    温泉で温まりすぎた体が 外の空気にふれて一気に冷えるの気持ちいいよね。

    • yhyby940さん
      コメントありがとうございます。私も「悪人」「横道世之介」「続横道世之介」「怒り」ぐらいしか読んではいません。「国宝」読んでみたいです。ありが...
      コメントありがとうございます。私も「悪人」「横道世之介」「続横道世之介」「怒り」ぐらいしか読んではいません。「国宝」読んでみたいです。ありがとうございます。
      2024/01/07
    • ゆーき本さん
      「国宝」がんさんが先に読まれましたらレビュー楽しみにしてます(*ˊᵕˋ*).•♬
      「国宝」がんさんが先に読まれましたらレビュー楽しみにしてます(*ˊᵕˋ*).•♬
      2024/01/07
    • yhyby940さん
      はい。お任せ下さい。
      はい。お任せ下さい。
      2024/01/07
  • 温泉を舞台にした5つのストーリー。男性主人公の心情を読むたびに、これは吉田修一の体験を元にしたエピソードなのではないか?と想像してしまう。恋愛をテーマとした作品としては、最後の純情温泉が好きです。

  • 温泉旅行と男女の物語。
    短編で読みやすく、各話それぞれなんだか良かった。

  • 吉田修一著「初恋温泉」
    温泉場を舞台とした男女にまつわる5つの短編集。
    わかるな〜もあれば??もあり、読み手の人生経験によるだろうか。
    3編目の「ためらいの湯」これは完全に意味がわからなかった。

  • 温泉とは、日常から離れて様々なことに気付く場所なのでしょうか。
    大人の美学、みたいなものばかりかと思っていたのですが、最後の「純情温泉」を読んで、その純粋さに、なぜかほっとしました。

  • 温泉を舞台にした連作短編集。
    「怒り」や「太陽は動かない」と言う重厚な作品のイメージが強かったが、今作は全然作風の違う作品が読める。
    温泉に行く直前に離婚を切り出された夫婦、不倫カップルなど、温泉に行く人の関係性も様々。
    特に盛り上がる部分がある訳ではないが、個人的には高校生カップルが初めて温泉に行く「純情温泉」が好き。もう一度、こんな純粋な恋が出来たらなぁ。
    吉田修一の恋愛作品もなかなかイケる!と思った一冊。

  • 温泉♨️いいねぇ、行きたくなった。
    純情温泉、、若いっていいな。
    その気持ち忘れないで!

  • 温泉旅館が舞台の5つの短編集。
    「白雪温泉」が良かった。青荷温泉、行ってみたいな。
    たまたま旅館で一緒になった全く知らない人たちにも、それぞれそこに来た理由があって、それぞれの人生があるんだな、と改めて感じた。

  • 温泉旅行っていやらしさがあるというのは共感します。
    そういう、比喩とも言えると思います。
    でもお客全員がそういうわけでもなく、中には離婚間際の2人や思わぬ形で1人になってしまったり、一見カップルに見えても不倫相手だったり。
    そこにはその比喩には当てはまらない人たちもいるんだなあと思うと温泉旅行に深みを感じました。

    22歳の今、温泉旅行ってあまり惹かれないけど、
    歳を重ねたらやっぱり行きたいです。
    今はまだ若いと思ってるから旅行ならアクティブ!って考えがあるので…。
    逆に、旅行にのんびりを求めるようになったら若くないと認めたものかも。笑

  • なんとなく図書館で見つけて読んでみた。温泉の短編集。最後の純情温泉ももちろんよかったけど、風来温泉もよかった。恋が冷めていつかなくなるなんて、いくら考えても想像できなかった。ってフレーズがよい。

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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