ベーコン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.34
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本棚登録 : 633
レビュー : 79
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464443

作品紹介・あらすじ

初めてだった。男から、そんな目で見つめられたのは-。家族を置いて家を出た母が死んだ。葬式で母の恋人と出会った「私」は、男の視線につき動かされ、彼の家へ通い始める。男が作ったベーコンを食べたとき、強い衝動に襲われ…表題作ほか、人の心の奥にひそむ濃密な愛と官能を、食べることに絡めて描いた短編集。単行本未収録の「トナカイサラミ」を含む、胸にせまる10の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ミートパイとか、カツサンドとか。
    煮こごりとか。

    ご飯をテーマにした話なんだけど。


    私が今まで読んできたご飯の話は、どれもほんわかしているものが多かったけれど。
    この本は、どれもなんだかディープ。

    題目と共にある判子がとても可愛い。

    “何かを食べたい、ということは、
    誰かを抱きたい、ということだ。”

  • 思っていたよりずっと官能的‥食べるも愛するも本能で、理屈はいらないのだと思う。
    あと、男と女はタイミングが全て。

  • この人の本はやっぱりいいなと思った。

  • 219 8/10

  • 井上荒野先生の著作が読みたくて読んだ小説。食べ物の名前がついた短編小説10作が掲載されていた。「アイリッシュ・シチュー」と「「大人のカツサンド」、「目玉焼き、トーストにのっけて」が怖い話だった。「クリスマスのミートパイ」の主人公に1番共感した。「父の水餃子」は悲しい話だった。「煮こごり」が1番面白かった。難しい言葉は使われていなかったが、登場人物の心情の解釈が難しい小説だった。井上先生の小説を次に読むなら、「切羽へ」と「あちらにいる鬼」が読みたい。

  • 過ぎない情景描写と登場人物の会話に任せて、読み進むと「あれ?」そちらに行きますかという、意外な、予測がちょっとばかり難しい展開や成り行き。どうしてそっちに行くの?読み違えてかと何度か戻ったことも・・・。ひたひたと日常。稼ぐ・食べる・寄り合い暮らすという現実のなかで、どこで違えてしまうのか。違えたことは間違いだったのか、それともむしろ自然の成り行きだったのか。寂しさが残る。胸の奥底を思い切り反対方向に反らされるような感覚になる井上さん作品が癖になる。

  • 微妙な関係の男女が一緒に食べる話。
    好きなの?全然興味ないの?嫌いなの?好きだけど…どうとも取れる二人のやりとりで進んでいき、なんともなく終わる。どうとも取れるから、登場人物たちの心を探りながら読むのが楽しい。言葉の端々にちりばめられた意味ありげなそれらをどう捉えるのか?
    ナレーナーも音楽も無く観る側を誘導しないドキュメンタリーの様に、読む側の心理で様々な方向に進んで行く。自分の知らない部分に気がついてしまう小説なのかも?!

  • 食べ物に絡めた男女の短編集。
    食欲と性欲が入り乱れてる感がめっちゃ良かった。

    個人的にはアイリッシュシチューが凄く好きでした。
    手がかじかむ寒さと台所の暖かさ、
    冷えた心と家族の温もりを感じられるストーリーでした。

    井上荒野さん、凄い人だな…笑

  • 短編集
    タイトルに惹かれ購入。もっと効果的に食べ物が使われたものを期待して読んだが、そこまで感じなかった。

  • 様々な登場人物と、そこに登場する手作りの食べ物がまとまった小説。爽やかな内容を想定していたけど、読んでみるとセックスや不倫の描写が多かったし、複雑な家庭環境の登場人物も多かったのが意外だった。
    読んでいて心が晴れるようなストーリーではないけれど、むしろ幸せの形を考えさせられる、そんな物語。

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著者プロフィール

1961年東京都生まれ。1989年「わたしのヌレエフ」でフェミナ賞、2004年『潤一』で島清恋愛文学賞、08年『切羽へ』で直木賞、11年『そこへ行くな』で中央公論文芸賞を受賞。ほかに、『もう切るわ』『だりや荘』『誰よりも美しい妻』『ベーコン』『つやのよる』『キャベツ炒めに捧ぐ』『ほろびぬ姫』『虫娘』『悪い恋人』『リストランテ アモーレ』『ひどい感じ 父・井上光晴』『ママがやった』など著書多数。

「2018年 『100万分の1回のねこ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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