極楽カンパニー (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 451
感想 : 50
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464603

感想・レビュー・書評

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  • 毎回思うが原宏一作品は、最初の数ページの掴みがスゴイ!定年退職して暇をもて余している主人公が再び輝くストーリー。

  • 原宏一さんワールド炸裂といった感じです!!
    ちょっと内容が薄い印象がありましたが、それを含めて楽しく読めました。

    そもそもじっくり深く考えながら読むようなものでもないので、毎日寝る前にちょこっと楽しみながら読ませてもらったのですが、毎度ちょいちょい笑いのツボがあるのでイイ気分で眠りにつけましたwww

    前にも感想で書いたのですが、「あるようでないけど、なさそうでもない」という題材を持ってくる辺り、さすが原さんです。
    そして随所に世の中の本質というか、問題のツボをビシッと指摘しているので、楽しみながらも、ハッとさせられます。

    今回も面白い小説でした♪

  • 定年し図書館にが良いをしていた主人公。
    似たような境遇の桐峰と出会い会社ごっこを始める.
    立ち上げたごっこ株式会社は社員100人を超え、県外にもネットワークができどんどん広がっていく。
    すっとんだストーリーの中にも働くことの意義ってなんだろうと考えさせられる原宏一さんらしい話でした。

  • 痛快な読み心地‼️
    定年退職後の男たちの思いついた遊びがどんどん波及して、何となく遊びにもエゴが出てくる感じが笑えます
    そしてきっと最前線を退いた働き蜂の心境ってこんな感じかと思い至りました
    やっぱり人間はいくつになってもやる事とやり甲斐と頼られることが必要なんですね

  •  原宏一らしいユニークな着想と視点で書かれた作品。

     現実には有り得ない社会組織だと思うのに、なぜだか現実味を感じた。

  • 極楽カンパニーは面白かった。それでいてシュール。
    定年退職したサラリーマンが架空カンパニーを作っちゃうって話。架空って言ってもペーパーカンパニーとかバーチャルカンパニーというのではなく、カイシャ(それは喫茶店だったりカラオケボックスだったりするんだけど、おおまじめに会社オフィスの仕立てになっている)に通って、会議をしたり、売上計画作ったり、営業会議ではつめられたり、上司とお昼ごはんに行ったり、夜は愚痴をこぼしながら飲んだり・・・お金とモノがうごかないだけで、なんら会社と変わらない日常を送っているお父さんたち。


    シアワセそうなのよ。
    毎日、カイシャという空間に身を運んで、そこで繰り広げられるカイシャ特有の根回しとかしきたりを守るって生活が送れるってことが。


    サラリーマンは気楽な稼業・・・なーんて思っている人は今の世の中では少ないかもしれないけれど、もしかしたら、いろんな手順や仕立てが決まっているサラリーマン社会って楽しいものなのかもしれないなーなんて思った


    営利を目的にしているのではなく会社での生活の再現を目的にしていた「株式会社ごっこ」なんだけど、そこはやはり、上昇志向のある人で上に行くためには多少のルール違反もいとわないって人は必ず出てくるもので、今回も分社化?した「株式会社得意先」の詐欺まがいの行為によってこの活動自体が危うくなる。


    なんと、それを救ったのが「せっかくお父さんが定年退職になって、もう早起きもしなくていいし、あたしのサラリーマンの妻人生も終わり、これからは悠悠と過ごすんだ!って思っていたのに、これじゃあサラリーマン時代と変わらない激務だし、あたしは相変わらずお父さんの身の回りの世話をしなくちゃならないの?」と怒っていたお母さんだったっていうのが、ぐっと深い。


    ありそうで、なさそうで、でも身につまされるお話でした。
    カイシャって楽しいんだよね、でも、会社に依存する生き方はきっと楽しくないんだよね。

  • 会社ごっこの雰囲気が途中でよくわからなくなってしまったのですが、息子さんの話にシフトしていってからは面白かったです。
    最後はあーぁとも思いましたが、読み終わりはすっきりでした。

  • ユニークな設定のお話でとても面白かった。発想が豊かでうまくいくかと思いきや…なところも楽しく読み進められました。

  • 123

  • 定年後の話を書いたハシリでしょうか?日本の高齢化社会が心配です

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著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒。97年に作家デビュー。2007年『床下仙人』が第1回啓文堂書店おすすめ文庫大賞に選ばれるなどベストセラーに。他の著書に「佳代のキッチン」シリーズ、『天下り酒場』『ダイナマイト・ツアーズ』『東京箱庭鉄道』『ねじれびと』(以上、祥伝社文庫)、「ヤッさん」シリーズなど多数。最新作は『間借り鮨まさよ』。

「2023年 『うたかた姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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