しゃぼん (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 284
レビュー : 40
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465044

感想・レビュー・書評

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  • 愛情は、一度芽生えたら、ずっとあるものなのだろうか

  • 受賞作品の「ねむりひめ」はよくわからなかったけど、「しゃぼん」は自分の中のモヤモヤとマッチして読んでいて「切ないね、辛いね」って思いました。

  • しゃぼん…評価はこの作品。女の子からおばさんへと変貌する時期の悩み。個性豊かな人たちが生き生きしていて楽しい。欲しい物が全て手に入らなければ、何もいらない。この考えを改めた時から新しい生活が始まる。
    いろとりどり…しゃぼんに登場する万引き女子小学生が主人公。母娘で家出するも母は逃げる事を止め、家へと帰る。こんなお母さん、いっぱいいそう。
    もうすぐ春が…しゃぼんに登場する階段でセックスしていた中学生の女の子が主人公。手に負えない性をどう扱ったらいいのかわからないけど、手探りで愛と性を見つめながら成長していく女の子。女の強さと男の弱さが見え隠れする。
    ねむりひめ…R18受賞作品。多分これは独立した話。もっと過激なのを想像していたが割と普通な性描写。女はいかにして淫乱になるのか、そんな事が書かれているみたい。女なら誰もが淫乱ではないと僕は思う。むしろ淫乱なんてほとんどいないと思う。

  • 再読

  • 可愛いイラストに惹かれて購入。こんなに可愛い表紙なのに表題作の主人公は似ても似つかないズボラな女の子。この二人はこんな感じでお互いを少しずつスポイルしながら続いていくのだろうか。個人的には「いろとりどり」の方が好み。少女と大人の間を描いたような短編集。2013/248

  • 仕事もせず、恋人に養ってもらいながら家でごろごろする毎日。
    美容院にも行かない、化粧もしない、お風呂も3日に一度だけ。
    女を捨てているとしか思えない29歳の花。
    なぜ彼女はこんな風になってしまったのか。
    なぜ彼氏はそんな彼女を甘やかすのか。


    年が近い割に、全く共感できず。。
    ただただ、理解に苦しむだけでした。

    表題作の他に3編ありますが、なんとなく、物哀しい話ばかりに思えました。

  • 今まで一冊の本の中でこんなにも
    「生理」という言葉を見ることはありませんでした(笑)

    内容とはあまり関係ないのですが
    読み進めていくうちに
    「あれ?この作家さん名古屋の人かな?」と思ったのですが
    解説で名古屋の方だと書かれていて
    「やっぱりねー」と納得しました。

    方言とまではいかないんだけど
    名古屋独特の言い回しや形容詞というか。


    個人的に「もうすぐ春が」には
    いろいろと思うことがあったのですが
    長くなるのでいずれ日記にでも書くとして。

    「ねむりひめ」はどの作品よりも
    一番共感しました。

    ものすごく大好きで
    もう別の次元で愛しちゃってるような彼ほど
    セックスに意味を持ちたくないという気持ち。

    えらく下世話な言葉になりますが
    彼のイクときの顔は見たいのに
    自分のイクときの顔は見せたくない、みたいな。

    彼に知っていてほしいのは
    「かわいい女の子」な私であって
    決して「女」ではないんだ、というか。


    多分、男性が読んだら「………」となりそうな作品ですが
    自分の中には可愛い女の子がいるという
    ひそかにそんな神話を抱いてる女性なら(私も含め)
    多分、きっと、面白いと思う。


    でもあんまり男性には読んでほしくない(笑)

  • 花のだらしなさにひかないハルオが素晴らしい。てか愛なのかな?愛なんだろな。

    中学生カップルの話は痛々しすぎてこたえた…

  • およそ10代の少女の話を、大人が書いたと分かる描写で綴られている。浅そうで深く、脆そうで強い。
    短編として載っている、R-18文学賞受賞作が一番面白かった。

  • 吉川トリコのR-18受賞作が収録されている本が図書館にあったので、借りてきてみた。巻頭の表題作「しゃぼん」と、連作というべきか、登場人物が重なる短編がふたつ、それと巻末の「ねむりひめ」の4篇。

    「しゃぼん」と「いろとりどり」がよかった。女らしくとか、女の子らしくとか、子どもらしくとか、そんなんからはみだした自覚のある女と、はみださないように目立たないようにふるまう子どもが出てくる。その二人が交差する場面がよかった。

    「しゃぼん」に出てくる花(もうすぐ30歳)は、こんなことをつぶやく。
    ▼…女をやるのは、エネルギーが大量にいる。私のようなずぼらにはとうてい無理だ。女をやるのは疲れる。
     女でないのならいったいなんなのだと訊かれたら、そんなのこっちが訊きたいよ、と思ってしまう。ニュアンスでわかってくれ、と思う。とにかく女ではないなにか。私はそれだ。これまでずっとそうやってきた。そして、ここ一年ほど、一瞬たりとも女をやってない。(pp.21-22)

    「いろとりどり」に出てくるまりあ(12歳)は、こんなことを思う。
    ▼いったい、ほんとうの自分ってなんなんでしょう。
     あたえられたお洋服を着て(そりゃあ女の子ですから、多少の好みはありますけど、ああでもその「女の子ですから」ってのがくせもので、それだってあたえられた役割をこなしているのにすぎない気もします)、あたえられたものを食べて、あたえられた屋根の下、あたえられたベッドで眠り、あたえられた時間に学校へ行き、あたえられた課題をこなし…。
     だれかに(いったいだれに?)あたえられるものだけで、私たちの生活は埋め尽くされています。どうしたい、こうしたい、などと考える前に、ハイ次! 次! 次はこれ! どこからともなくスケジュールが押し寄せてきます。(pp.141-142)

    連作3篇は、生理や初潮の場面があって、ちょっと血のにおいがする。

    (11/3了)

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著者プロフィール

吉川トリコ(よしかわ とりこ)
1977年静岡県浜松市生まれの小説家。現在は名古屋市在住。
2004年「ねむりひめ」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞・読者賞を受賞。受賞作を含む『しゃぼん』でデビュー。2007年、『グッモーエビアン!』を原作に東海テレビで『なごや寿ロックンロール〜「グッモーエビアン!」より〜』としてドラマ化、2012年映画化。2007年、『戦場のガールズライフ』がドラマ化された。
その他代表作として、『ミドリのミ』『少女病』『マリー・アントワネットの日記』がある。

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