硝子のドレス (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.11
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本棚登録 : 179
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (536ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465297

感想・レビュー・書評

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  • 随分評価のわかれる作家さんですが、
    私はこれで2冊目ですがけっこう面白く読みました。

    ダイエットコンテストを絡めた真理サスペンスなのかな?
    最初からどんどん謎が投げられてくるので、
    それに引き込まれてぐいぐい読み進められます。
    構成もよく出来てるし、あれだけ謎だらけでも
    ちゃんと最後は上手くまとめてあるので、
    話の流れとして納得できないって事はありません。

    が、登場人物が極端すぎるのか、
    異常をきたしてる故なのか、
    なんか彼らの心理や言動がいまいち理解不能。

    特に出てくる男性陣の行動や心理は違和感ありまくりです。
    言動全てがうそ臭いって感じでしょうか(笑)
    ここがもう少し「そりゃそうだよねー。」と
    多少なりとも共感出来る範囲であれば、
    もっとリアリティーがでそうな気がします。

    しかしそういう言動じゃないとこの物語が成り立たなくなって
    しまうので、仕方ないかな・・・。

    関係ないけど、ダイエットなので食べ物を我慢してる描写が
    たくさん出てくるのだけど、読んでるこっちが
    無駄になにか食べたくなっちゃったわ(笑)

  • 鏡を見たときの背筋の凍る思い、味わいたくはないものですが...。やはりその意味では永遠のテーマ。ただちょっと話に無理があって、その点で興が削がれるのがもったいない。[more]それに菅見は一度、太った実咲(=琴江=敏子)を見逃してるし(p.159)。

  • 自分の見た目嫌いな人間としては登場人物たちの気持ちは解る…。痩せて綺麗でいないと価値がないと思うもん。
    けどサスペンスについては微妙。

  • 脅威のブス&おデブミステリー。

    もうまさにこの二言につきる。ブスとおデブ、はたまたブスのおデブの若い女子たちが繰り広げるダイエットミステリー。痩せて綺麗になる、痩せて綺麗になったら人生が変わると思い込み、思い込みすぎてミステリー。笑笑

    脅威で驚異です。

    男とは見かけだけで好きになるのか、はたまた中身かで、命を落としかける菅見青年。

    おデブとブスに殺されかけます。

    笑笑、モテる男は辛い。無駄に殺人事件に突っ込まされます。彼女たちの脅威に翻弄されまくる菅見青年がもっとも可哀想な被害者で、しかも、ブスのおデブに見初められたばかりに事件に巻き込まれたにもかかわらず、女は中身だ!と言い張ってブスのおデブと結婚までいたるんだから大したもんだよ菅見青年。

    ブスもおデブも比べるものによるよなぁ。と、根本的に思うし、近くに美人がいたら確かにきついかぁ。とも思う女子向けの一冊。

  • 夜の公園で恋人・実咲との時間を過ごした菅見は、帰りに包丁を持った骨と皮だけの細い女に襲われる。五十嵐武人という男が止めに入ってどうにか事なきを得たが、女は精神を病んでいるようだった。そんなことがあった後、実咲の前で光山千夏という女から菅見へのメッセージが留守電に入る。まるで恋人に連絡するかのような話しぶりに実咲は憤慨し、そして気分を害したかように予定をキャンセルする。そして自分と別れて歩き出す実咲を尾行した菅見はそこで、彼女の思いがけない姿を目撃する。

     ダイエットに苦しむ女性の心理や、見かけが愛されているのか中身が愛されているのか悩む女心を描いたという点では興味深いけれど、ミステリーとしてはやや冗長。しかしこの菅見の言い分はやっぱり嘘くさいと思ってしまうのは、自分もやっぱり美に対して歪んだ認識がある故だろうか。

  • 前半70%は面白くて夢中で読んだ。
    その後はちょっとガッカリだったな、、、。

  • 不快感しか無い。
    誰にでもコンプレックスはある。女性にとって容姿は特に気になるところだ。見た目は大事だ。でも、この小説に出てくる女性たちは異常だ。救いはあったのか?しかし、ラストも救い無し。

  • 謎が深まっていくところはややこしくて面白かった!
    どうなって解決していくんだろ~・・・という感じで。
    終盤は2時間ドラマみたいな展開だったけど、全体的には面白かったです。
    でも女として読んでて辛い気持ちになるところが結構ありました。

  • ◆菅見は、同級生だった千夏からの親しげな留守電メッセージを交際中の実咲に聞かれた。それから実咲の様子が変わり 忽然と姿を消してしまう。
    残されたアルバムからダイエットコンテストを主催する社の女との関わりを突き止めるが……。
    ダイエット美女選考裏側で、痩せることが全てと思いつめた女たちの果てなき欲望、葛藤、孤独な闘い。
    華やかなコンテストに隠された謎と狂気の本格心理サスペンス。


    ん-‥北川さんは『金のゆりかご』以来。
    この人の作品って話の流れにのるまでが時間かかるんだよね‥。

    本題に入るまでが長いっていうか、最初に謎をぽいぽいぽいぽーいって投げてくから、続きが気になる前に飽きかけちゃうというか‥。

    で、結局どうなるのよ!みたいな(笑)
    こういうのをテンポが悪いっていうのかな~‥?

    作風が問題提起を含めたサスペンス‥みたいな感じだから、後半は結構ぞくっとするのでそういうのが好きな人にはよいかもです。

    今回は美容ダイエットコンテストが題材にされてて、整形とか摂食障害とかダイエットの苦しみとか書かれてて。
    違った意味で女の子には読み進めるのが苦しいお話でした。

    女の子って少なからずみんな痩せたいって思ってるはずだし、登場人物の苦しみは他人ごとじゃなかった‥!
    私も痩せたときはすごく自分に自信が出るけど、少しでも太ると自信がなくなって不安になって落ち込みます‥はぁ

    男の子の中には、そのままでいいよとか痩せてるより普通でいいと思うよって優しいこと言ってくれる子もいるけど。
    ダイエットってやっぱり女の子の永遠の課題だと思う!

    お話の中でも見た目からじゃない本当の愛情とか色々描かれていて、希望もありつつ‥絶望もありつつ‥という感じです。

    タイトルの『硝子のドレス』は結構意味が深かった!
    シンデレラの硝子の靴でさえ、当てはまる人は少なかっただろうに‥それが硝子のドレスともなると‥ショックは計り知れないものね‥!
    足のサイズは変えられないけど、体型って努力次第って言われてしまうし‥はぁ

    なんか読んでてすごく疲れた本でした。

  • なんとなく日常にあり得そうなリアルさがある。心理的な恐怖がジワジワ。
    怖いけど知りたい。やめどきがわからなくなる。

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