黙秘 裁判員裁判 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465327

感想・レビュー・書評

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  • ストーカーに娘を殺された主人公。出所した犯人が何者かに殺されて動機があることで容疑者となる。裁判ではやってないけど詳しくは話せないと黙秘。これを担当弁護士鶴見が謎をといていく。検察側はほぼ空気。裁判員たちもそこまで重要な役回りではない。しかし、娘が托卵された子で、癌で死んだ妻と主人公の親友の子供だったことが明らかになる。そこに娘の元婚約者も絡んでくる。オイラとしては7年前に殺された婚約者の復讐を考えるこの男が主役、すごい執念、すばらしい。主人公は寛恕の念だとかなんとか言ってる腑抜け野郎、全然感情移入できない。あと托卵の片棒を担いだ親友もクソ。
    結末はちょっと予想外だった、真犯人が裁かれるまえに終わるあまりない終わり方。
    鶴見弁護士はシリーズらしい、しかしこの話、鶴見がどうやって主人公が抱える秘密情報を手に入れたかとかはいっさい書かれておらず、4日間の裁判の中の尋問だけを書いている。

  • 逮捕時から裁判まで、一貫して黙秘する被告。
    その心底にあるのは何か?被告は誰かをかばっているのか?犯人は誰か?そして真相は?
    読者の興味は尽きないまま、終局へ。
    作品を通じて、著者は裁判員裁判の現状に疑問を投げかける。裁判の迅速のためではあるが、裁判官、検事、弁護士だけで行われる公判前手続に問題ありと、作中人物に語らせる。
    ミステリーを楽しみながら、裁判員裁判の勉強にもなる、リーガルサスペンス。

  • 5年前ストーカーに娘を殺害されるも過失致死罪という短期刑で犯人が出所。その犯人が殺害された事件の容疑者としての裁判が裁判員制度のもと始まる。事件や裁判内容にはここでは触れないが裁判員制度の運用、問題点を分かりやすく指摘している点で役に立つ。

  • 娘をストーカーに殺された父親が、その後、犯人が出所後に何者かに殺された…
    父親に容疑がかかる
    裁判員裁判によりどう裁かれて行くのか…

  • “善良さ” を嘘くさく感じてしまってパス!
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/13125378.html

  • 寛恕の心
    裁判員裁判

  • 想像以上によかった。

  •  5年前、娘をストーカーしたあげくに殺した男に復讐をした――事件は簡単な構図のように思われたが、逮捕された男・内堀優一郎は殺したことは完全否定していた。しかしその他のことはほとんど黙秘していたため、弁護士の鶴見は苦戦しているようだった。今回裁判員に選ばれ、実は5年前の事件も傍聴していた秋川慎吾は不思議に思う。被告人は何を隠しているのか?もしかして、誰かをかばっているのか?

     法廷ものであるが、裁判員裁判の特色そのままに、素人にもわかりやすい流れになっていたり説明があったりするので事件自体は把握しやすい。私もそうであったが、真相は鶴見弁護士が暴く前にほぼ完璧に予想できたので、謎解きの部分に期待すると肩透かしかもしれない。そして、この作品はあくまでも”裁判員裁判”がメインである。よって、裁判員たちによる判決が下されるところまでしか描かれていない。本当の真犯人が誰だったのか、その者は捕まることになったのか、この後検察側は控訴しなかったのか、3人の男達はどうなったのか。事件をメインに考えると、謎を残したままなのがちょっと残念。

  • 裁判員裁判には考えされられる本だった。
    事実とは別に、裁判員がどう感じるかというのが裁判に響くんだなぁと実感。
    一度読んでもいい本。

  • 裁判員裁判について考えさせられる。
    裁判員は、裁判官、検察官、弁護士が事前に話し合って用意した、事件のあらましを聞かされる。その中身を審議するわけではない。
    聞かされたあらましを念頭に裁判の様子をみて、無実か有罪かを決めるということ…これは難しい。好き嫌いで決まることもあるのでは。五年前にストーカーに殺された娘の復讐か、または別の犯人を庇ってなのか犯人として逮捕された、内藤優一郎は一貫して黙秘を続ける。考えさせられる内容と、思いやりや、純粋な気持ちに感動する一冊でした。

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著者プロフィール

小杉 健治(こすぎ けんじ)
1947年、東京生まれ。東京都立葛飾野高等学校、コンピュータ専門学校卒業を経て、プログラマーとして18年間勤務。1983年「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞、1987年『絆』で日本推理作家協会賞、1990年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。
社会派推理小説や、時代小説で活躍。著書に矢尋・知坂刑事シリーズ、「風烈廻り与力・青柳剣一郎」シリーズ、「三人佐平次捕物帳」シリーズ、「栄次郎江戸暦」シリーズ他、『父からの手紙』『残り火』『曳かれ者』などがある。
1993~1994年、日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門の選考委員を務めていた。

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