そうだったのか! 中国 (集英社文庫)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465457

作品紹介・あらすじ

急速な経済成長で世界に圧倒的な存在感を見せる中国。一方、日本にとっても中国との二国間関係は重要性の度合いを強めている。隣国でありながら、こと現代史については学ぶ機会の少ない日本の私たち。だが、今こそ知るべきではないだろうか。2005年に上海で起こった「反日」運動を検証しつつ、チベット問題、天安門事件、台湾問題、そして経済格差など、複雑な中国現代史を分かり易く解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 池上彰の、中国現代史です。

    中国が反日な理由、毛沢東の共産党、大躍進政策、文化大革命、国民党は台湾へ、チベット問題、鄧小平、一人っ子政策、香港返還、天安門事件、新疆ウイグル自治区問題、中国の格差、軍備。

    2010年に出版されたものなので、現在の習近平国家主席になる前までの出来事です。

    現在中国の経済は、GDP世界2位と、米国に次いで急成長を遂げています。
    人口は日本の10倍。
    世界中が中国に注目しています。

    経済は資本主義だが、政治は中国共産党一党独裁体制という「社会主義市場経済」の名のもとに歩んでいます。

    言論統制され、自由はないけれど経済が発展する世界が良いのか疑問です。

    約13.9億人の国民。
    地球上の人類の約5人に1人は中国人です。
    多すぎるのも問題ですが、日本の人口は減っているので、未来を思い描くと不安は大きくなります。

    とても読みやすくわかりやすい本です。
    さすが池上彰。

  • 上海に行った際に、多くの歴史(特に近代史)があることを知り読みたくなった。共産党政権の成立、毛沢東、文化大革命、経済の発展について多くの知識と、現在につながるところを知ることができた。とても分かりやすい内容で有意義であった。

  • 内容盛りだくさんかつ分かりやすかったです

  • 各ページ2段組みで詠み始めるまでにすごく勇気が必要な本だった。が、読み始めるとさすが池上さん。事実は小説より奇なりと言わんばかりに、中国の歴史を語ってくれて、これまでイメージだけで知っていた人物も、イメージとは異なり良い人もいれば、それよりもものすごく悪い人もいた。

  • 多くの人の感想にあるように、非常に現代中国史が分かりやすく解説してある。特に毛沢東の功罪についてはよく知らなかったので勉強になった。

    共産党独裁という体制の在り方は個人的には容認できないが、好むと好まざるに関わらず、隣人中国との付き合いは、日本にとって最優先の事項になっていくのは間違いない。そのためにも両国の現代史を学ぶことは益々大事になる。

    願わくは市民レベルではお互いの理解が進み友好度が上がるのを望む。

  • 今までの断片的な中国に関する知識が、客観的事実を基に一連の繋がりをもって再確認することができた。共産党が実権を握り百年足らず。それ以前の中国史にも見られる権力構想の歴史。国の幹部が民衆を私権化し、自らの利益のみを優先する事の可能な社会システムは悲劇だが、今の中国は、この方式が民間企業の幹部にまで及ぶ。システムの問題とはいえ、この国の腐敗は根深い。領土の話にしても、まともな議論が成り立ちはしないだろう。

  • 北京に行って、中国人と一緒に仕事するにあたって、ちょっとくらい知識つけておこうと思って読んでおきました。

    中国に持ち込むには、内容があまりにも刺激的。

    行きの飛行機の中で読み始め、途中でブックカバー装着。
    パスポートコントロールでは本をバッグの奥深くに沈めて通り抜け。
    空港からの電車内で本をひろげたものの、人目が気になって断念。

    ホテルで夜な夜な読みましたが、今の中国のあり方、問題がとてもよくわかります。
    一緒に働いてる中国人の人たちの立ち位置も少し理解できました。
    みんな日本語堪能で、仕事についての考え方も近く、ついつい日本人と同じ意識で接しちゃうけど、そうじゃないんですよね。みんな、過酷な状況でたくましく生きてる人たちなんですよね。

  • 物心がついた頃から我が家では外国と言えば中国のことであった。父が中国から漆の原液を輸入・精製・販売する卸の仕事をしていた為、国交回復以前も日中友好協会の資格でよく彼の地に出かけていた。従って文化大革命、毛語録、紅衛兵、下放、四人組、天安門事件等は食卓の話題であったが、十代の私には余り興味を引かれる話ではなかった。著者の意図と異なるだろうが、若かりし日の父を思い出しながら読んだ。今は遠く離れて住んでいる関係で一年に数回しか会う機会がない。今度帰ったら久し振りに茅台でも酌み交わしながら中国談義に耽ってみるか。


    『★香港ドルより人民元が人気』 言われてみれば確かにそうだが、外国人は誰も人民元を受け取らないと言う固定観念に縛られていた。私の頭はまだ20世紀のままだね。(;^_^A 2013年03月05日


    一人っ子政策の影響で小さい頃からわがままいっぱいに育てられた子供たちのことを中国語で「小皇帝」「小公主」というのは知っていたが「月光族」は知らなかった。親と同居し月給を使い果たす若者の意。既に死語かも知れないが「パラサイト・シングル」とほぼ同じ!2013年03月02日

    『挨拶に立った田中首相は(中略)ところが「多大のご迷惑をおかけした」という部分を、日本側の通訳が「添了麻煩」と訳したことから騒ぎが持ち上がりました。「添了麻煩」とは「うっかり迷惑をかけた」という程度の、極めて軽い謝罪の言葉でした。』通訳は難しい。スピーチ原稿はなかったのだろうか?2013年02月26日


    このシリーズ、深くはないんだけど結構知らないことがあってためになる。現代史ⅠⅡ、日本現代史に続いて読む。未読だがアメリカ編もあります。 2013年02月04日

  • 池上彰著『そうだったのか!中国(集英社文庫 ; い44-6)』(集英社)
    2010.3発行

    2024.2.25読了
    これは名著。とにかく読みやすいし分かりやすい。それでいて触れるべきところにはしっかりと触れている。導入にはピッタリ。胡錦濤までしか書かれていないのが残念だが、手元に一冊は置いておきたい。

    https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010819568

  • このシリーズを連続して読んで思うのは日本は人の良い国なんだなぁ、ということ。他の国はめメチャクチャ。
    中国も大変な国。好きにはなれないな。

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著者プロフィール

池上彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京工業大学特命教授を務め、現在9つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』『「見えざる手」が経済を動かす』『お金で世界が見えてくる』『池上彰と現代の名著を読む』(以上、筑摩書房)、『世界を変えた10冊の本』『池上彰の「世界そこからですか!?」』(以上、文藝春秋)ほか、多数。

「2023年 『世界を動かした名演説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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