春日局 (集英社文庫)

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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465792

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  • 表題作のほか戦国時代から江戸時代を舞台にした歴史短編集。
    春日局に関していえば、どんな描き方をしているのかと思いきや、日本人が一番思い浮かべる強かで傲岸不遜で、家光を溺愛した乳母というイメージそのままだった。少し違った解釈を期待していただけにやや残念だった。
    逆にほかの短編は業の深いゆえに破滅していく者や不思議な因縁で思いがけない運命に誘われていく者など、それぞれに読み応えがあって面白かった。

  • 春日の局が明智光秀の家臣の斉藤利三の娘とは知らなかった。そりゃあ織田信長の姪であるお江とは敵同士だから犬猿の仲でも不思議はない。
    他にも仁に出て来た澤村田之助の話読んで初めて仁の中のストーリーが腑に落ちた。歴史知らないとテレビ小説も半分も楽しむことができないって改めて納得した。小説としては娯楽小説っぽくて読みやすい。深みとかそういうのなかったけど。

  • 将軍への惜しみない愛情。

  • 大奥と言えば、必ず女の闘いと相場が決まっていますが、この話は、2代将軍徳川秀忠の長男・竹千代の乳母である春日局は次期将軍の座をめぐり、次男の国松を溺愛するお江と激しく対立する話です。お江と言えば、今の大河ドラマ。どうみても舌足らずの「のだめ」にしか思えない「お江」が、この話ように晩年は春日局と争うのだろうか、、、このあたり今の大河ドラマの終盤に期待したいところ。

    とはいえ、この春日局の話もかなり作り話もありそうで、はたして大河ドラマとのクロスがあるのかどうか。この春日局は「福」と言い、父は美濃の名族斎藤氏の一族で明智光秀の重臣であり甥とも言われる斎藤利三。一方、お江は浅井長政の三女で、母は織田信長の妹。本能寺の変の敵味方という過去を持つわけで、なかなか女の戦いはすごいものです。
    三代将軍家光は、徳川十五代将軍の内、正室の子は、家康・家光・慶喜の三名のみですし、さらに将軍の御内室(御台所)が生んだ将軍は家光のみということで、正統派という印象が強かったですが、幼少時は病弱で、吃音があり容姿も美麗とは言えなかったと言われています。なかなかこうした本を読まないと学校の歴史では分からないものだなあ。

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著者プロフィール

杉本苑子

大正十四(一九二五)年、東京に生まれる。昭和二十四年、文化学院文科を卒業。昭和二十七年より吉川英治に師事する。昭和三十八年、『孤愁の岸』で第四十八回直木賞を受賞。昭和五十三年『滝沢馬琴』で第十二回吉川英治文学賞、昭和六十一年『穢土荘厳』で第二十五回女流文学賞を受賞。平成十四年、菊池寛賞を受賞、文化勲章を受勲。そのほかの著書に『埋み火』『散華』『悲華水滸伝』などがある。平成二十九(二〇一七)年没。

「2021年 『竹ノ御所鞠子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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