- 集英社 (2011年2月18日発売)
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感想 : 108件
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784087466621
作品紹介・あらすじ
奇想あふれる“三崎亜記ワールド"全9篇
戦後最大規模の鼓笛隊が発生、勢力を強めながら列島に襲来する。直撃が予想される地域の住民は避難を開始するが──(「鼓笛隊の襲来」)。表題作をはじめ、日常に紛れ込んだ不思議を描く短編集。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
奇想に満ちた短編集で、日常に潜む不思議な世界を描いています。戦後最大規模の鼓笛隊が襲来する表題作をはじめ、記憶や喪失感、そして異常なルールが絡む物語が展開され、読者はさまざまな感情を体験します。例えば...
感想・レビュー・書評
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「赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。」の、一文から引き込まれる。台風の如く日本に上陸する「鼓笛隊の襲来」
いなくなったが思い出せない彼の喪失感を抱えたまま、立ち寄ったギャラリーで見かけたのは、自分の記憶にある"モノ"たちだった。「彼女の痕跡展」
覆面をつけて生活をして良い制度のある世界「覆面社員」
本物の象が、リタイア後に公園の遊具として生きる世界
「象さんすべり台のある街」
その他「突起型選択装置(ボタン)」
「「欠陥」住宅」「遠距離・恋愛」
「校庭」「同じ夜空を見上げて」
不思議な世界で話が進むため、温かい話のまま終わるのか、怖い話として終わるのかどちらに転ぶかわからない感覚がソワソワして楽しめました。
表題作と、「失われた町」に通ずる書き下ろしが、良かったです。
「消失」「痕跡、記憶」「視点」「怪異・幻覚」「ルール」「別の街が栄えて置き去りにされた街」などキーワードが並ぶ。
自然災害よりも違和感が残る形で消えてしまう人が知人や家族にいた時どう感じるのだろうか?しばらく会っていない人生きているのか死んでいるのかわからない人と何が違うのか?考える種みたいなものが
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三崎ワールドは長編も良いし短編も良いです。
台風の日に読み始めたこの短編集も面白かったです。
台風のように鼓笛隊が襲来する世界の表題作、本物の象のすべり台「象さんすべり台のある街」、浮遊都市にいる恋人と地上にいる主人公の「遠距離・恋愛」、消えてしまった下り列車に乗っていた人の喪失を受け入れる「同じ夜空を見上げて」が好きです。「校庭」はとても怖くて。
「覆面社員」にあった「バスジャック規制法」に、繋がっている世界なのだなと思いました。「同じ~」も、まだ読んでいない作品に繋がるらしいです。
これからも三崎ワールド、読んでいきます。 -
世にも奇妙な物語系、とでも言ったらいいのでしょうか。どこか狂った、しかし至って普通に営まれる日常を描いた短編集。本書、と言うより多分三崎氏の面白い所は、その「狂い」を感覚ではなくシステマティックに組み上げてしまう点です。表題作や象さんの練り上げ方はまさにお見事で、どこからこんな設定が湧いてくるのか、ただただ感心するばかりです。
オチにぞっとする話もあれば、ほんわかできる話もある。でもどの場面においても、世界観の微妙にずれた日常の中で、登場人物たちは当たり前に懸命に生きていく。一貫した作風はまさに「三崎ワールド」とでも称すべきもので、好みは分かれるでしょうが自分はしっかりハマりました。もう何作か、手を伸ばしてみたい作家さんです。 -
現実的な世界の日常に、非現実的な設定が混ざりこむ不思議な短編集です。
作者の書きたいことが明確にあり、それを分かりやすく読者に伝えようとする姿勢はこの作品でも健在でした。
多くの話の中に過去や現在の「喪失」という要素が含まれるのが印象的で、作者の主要な主題となったのでしょうか。
各話について細かいことを言えば、お約束ではある「お役所仕事」は無理に入れなくても、とか、設定に慣れた頃に話が終わってしまった、とか感想はありますが、作者らしい安定して面白い短編集でした。 -
日常の中に非日常が溶け込んでいる短編集
最後の書き下ろし作品がとても良かった! -
【世界を創造してみたい】
僕は好きだった。表題の鼓笛隊の襲来も他の作品も是非とも長編で読みたいくらい。あっさりしたオチに飲み込みにくい、どろどろした感情が残る。またよみたい。 -
やばい。やばばい。三崎亜記の短編では一番好きです。どれも三崎色に染まってる。圧倒的な力で構築された世界観。たまりません。そしてどこかに残る多幸感と寂しさ。脆弱なものだからこそなのかもしれません。鼓笛隊が好き。欠陥住宅も好き。
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引き込まれて抜けられなかった。
実際とは違う物事を使って表現されているけど、日常生活の中にある出来事や気持ちの動きが書かれているように思う。だから、起こっていることは非現実的なのに、どこかで自分の経験と重なる物があるみたいで、ものすごく恐い。いくつか最後にほっこりできるお話があって、救われた。
現実と非現実の境が解らなくなるような、こんな感覚は初めて。良かった。 -
9編からなる短編集。どれも微妙に日常からずれた世界で語られる。
表題になっている「鼓笛隊の襲来」は最後がちょっとあっさりしすぎていて肩すかしを食ったけど、それでも1行目から、この少しずれた世界にもっていかれて存分に遊ばせてもらえた。
他の8編もそれぞれいいズレ具合と、そのズレに違和感を感じさせない説得力のある文章で、不思議ワールドを堪能できる。
「校庭」と「同じ夜空を見上げて」、読後感は全然違うけど後をひかれる。
三崎ワールド、ハマりそうです。-
文庫化されている短編集では、ほかに「バスジャック」があります。
三崎さんは、長編も短編も突飛で不思議な世界を描いていて、くせになる雰囲気をも...文庫化されている短編集では、ほかに「バスジャック」があります。
三崎さんは、長編も短編も突飛で不思議な世界を描いていて、くせになる雰囲気をもっておられます。
他の作品もぜひどうぞ!2012/03/07
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他作品でもそうだったけど、著者は常識とか日常とか記憶とか感覚とかの曖昧さを突きつけてくるのが上手い。いい話風のもあるが基本どれも怖い。
欠陥住宅の話が特に怖かった。主人公側にいるのは友人の妻、ってところがどうにもならなくて良かった -
赤道上で発生し勢力を増しながら列島に接近する戦後最大規模の鼓笛隊を迎撃するのは国防省が準備した一千人のオーケストラ…。いないはずの恋人を失った喪失感と自分の痕跡を展示している場末のギャラリー…。不条理な日常が秀逸な短編集。
「鼓笛隊の襲来」(2011)三崎亜記
#読書好きな人と繋がりたい -
はたして自分の認知と、隣りにいる人の認知はどこまで重なることができるのか。認識や存在の不完全性や、前作「<a href="http://mediamarker.net/media/0/?asin=4087464989">失われた町</a>」にも通じる喪失感、不合理さがかえって怖いぐらい。
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2011-3-5
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日常と非日常の間隙を縫うように、ごく自然にあり得ない出来事が描かれていて、不思議な読後感。当然のように象がしゃべったり、街が浮いていたり。常識的感覚を気づくかどうかの匙加減で揺り動かされる感じが、ちょっと気持ちよかったりもする。
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不思議な世界の短編集。
三崎亜記の真骨頂のホラーでいろんな角度から紡いでいて、どれも味わいがある話がならんでいる。
高橋克彦の「記憶」シリーズを彷彿とさせた。直木賞候補作にもなった傑作集。 -
赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が、勢力を拡大しながら列島に上陸する。直撃を恐れた住民は次々と避難を開始するが、「わたし」は義母とともに自宅で一夜を過ごすことにした。やがて響き始めたのは、心の奥底まで揺らす悪夢のような行進曲で…(『鼓笛隊の襲来』)。ふと紛れ込んだ不条理が、見慣れたはずの日常を鮮やかに塗り変えていく。著者の奇想が冴えわたる、驚異の傑作短編集。
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赤道上に発生した戦後最大規模の鼓笛隊が勢力を拡大しながら上陸する。避難する人々、近づく大音響。---『鼓笛隊の来襲』 そこにいるのに誰も気づかないあの子に気づいてしまった私。---『校庭』、ほか日常に紛れ込む不条理を描く短編集。
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読みやすいのでスラスラ読み終えた。
遠距離・恋愛がほっこりして一番すき。
著者プロフィール
三崎亜記の作品
