聖者の戦い 小説フランス革命 4 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087467710

作品紹介・あらすじ

舞台はパリへ。聖職者の特権に改革のメスが
革命の舞台はヴェルサイユからパリへ。ついに、聖職者たちの富の独占が槍玉に挙げられる。自らが高位聖職者でありながら、教会改革を推し進めるタレイランの真の野望とは。(解説/茂木健一郎)

感想・レビュー・書評

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  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    王室がヴェルサイユからパリへと移動し、それを追うように議会もパリに移動した。
    本巻では財政問題と選挙法などが議題になっているが、議会が成立したことで議員間の利益が対立し、議論が中々進まない状況になっている。
    平和な間は良いのかもしれないが、諸外国の動きが気になる。
    新たにタレイランが頻繁に登場するようになったが、後年の印象とは異なり、かなり強引にことを進めているような感じがする。
    一方でロベスピエールはミラボーと袂を分かち、独自の動きを始めたが、その内容は原則論や理想論を掲げる内容で民衆の指示はあるものの、妥協できないという部分に一抹の不安が残る。

  • いつの時代もどこの国でも坊主って生き物は…なお話し

  • 解説:茂木健一郎

    著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)

  • 有能なのに、生まれから恵まれすぎて苦労した事がないので相手の立場で考えられないとか、めちゃくちゃ嫌な奴だなw>タレイラン
    そして、ロベスピエールの生真面目さがミラボーと別の道を歩ませる

  • なんだかいろいろ雲行きがあやしい。いや、はじめからあやしいといえばあやしい。既得権益を失いたくない者たちの見苦しい争い。

  • フランス革命、第一身分聖職者の特権廃止を審議中。
    聖職者は理路整然としていてはならない説に納得。飯も食わないトイレもいかないと思われたい聖職者にはアイドルかよって笑ったけど、アイドルも宗教も神秘的な方が人気が出るのは間違い無さそう。

  • 2014/04/28完讀

    1789
    10月9日:ギヨタン博士、立憲議会で処刑器具ギロチンの使用を提言
    10月10日:タレイランが議会で教会財産の国有化を訴える
    10月12日 : 国王と共に、立憲議会もパリへ移ることが決定。室内馬術練習場を新議場に
    10月29日:新たな選挙法:マルク銀貨法案が議会で可決
    11月2日:教会財産の国有化が可決される
    11月頭:ブルトン・クラブ→憲法の会。集会所をジャコバン僧院に置く(ジャコバン・クラブの発足)
    11月2日 : 教会財産国有化を宣言
    11月28日:デムーランが「フランスとブラバンの革命」紙を発刊
    12月19日:アッシニアを発行(当初債券、のちに紙幣としても流通)

    1790年
    1月15日:フランスは83県の地方自治体に再編
    3月31日:ロベスピエールがジャコバン・クラブの代表に
    4月27日:コルドリエ・クラブの設立

  • 面白かった!フランス革命のうち知りたい時代の巻だ。これまでの巻では色んな本に詳しく書いてある部分(例えばバスティーユ襲撃やヴェルサイユ更新、ジュドポームの誓い等)が多くて、冗長ぎみだっただけに、ワクワク感が持続した。タレイランが好きなのでようやく登場してくれて嬉しい!

  • 右と左ってフランスの議会がそもそもの発端なのか、とほほうと思った巻。

  • さくさくと読み進めて、続きが読みたくなる終わり方。
    タレーランが出てきて(フランス革命にかかわりがあるとは知らなかったのは恥)、ロベスピエールとミラボーは袂を分かち、ラ・ファイエットは議会から事実上締め出され、教会改革に突入。
    フランス革命までは、聖職者は特権階級で教会は国家とは独立して存在していたとか頭ではわかっていても、教会改革もまた革命の一環だったというのは、勉強になった。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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